【2026年最新版】会社設立の流れがわかる!やることリスト完全版 失敗しない手順まとめ

創業手帳

【保存版】会社設立の流れを設立準備から登記後まで解説|初心者でも安心の完全ガイド

この記事でわかること

・株式会社/合同会社の設立費用は、最低でどれくらいか?
・会社を立ち上げる前後で、どのような手続きや届出が要るのか?
・税制優遇や資金調達で、会社起業は個人事業主より本当に有利か?

会社設立は、正しい手順さえ踏めば誰でも設立できます。実際に創業手帳の創設者・大久保は、1ヶ月で法人設立を果たしました。

この記事では大久保の経験を元に、会社を立ち上げる全手順を「やることリスト」に集約。創業手順の完全ロードマップを、初心者にもわかりやすく解説します。

※この記事を書いている「創業手帳」ではさらに充実した情報を分厚い「創業手帳・印刷版」でも解説しています。無料でもらえるので取り寄せしてみてください

この記事の目次

会社設立とは?やることリストで全体像を把握しよう


事業を始める方法には、「個人事業」と「法人(会社)」の2種類があります。
会社設立とは、このうちの法人を新たに立ち上げることです。法人格により、責任を“会社”として担えるようになります。

定款作成や登記などの手続きは必要ですが、個人事業から一歩進んで、本格的なビジネスを展開するためのステップと言えるでしょう。

法人化の主なメリット

法人化には、「信頼」「節税」「資金調達」という3つのメリットがあります。いずれも、事業をより大きく安定的に成長させるための重要な一歩です。

1. 信頼性の向上
法人は社会的な信用が高く、取引先や金融機関からの評価も上がります。
大企業や行政との取引では「法人であること」が前提になるケースが多く、ビジネスチャンスを広げることにつながります。

2. 節税効果
法人化すると経費に計上できる範囲が広がり、所得分散による税負担の軽減も期待できます。
さらに、一定の条件を満たせば各種の税制優遇措置を受けられる場合もあります。

3. 資金調達のしやすさ
法人設立を果たすと、銀行融資や補助金、投資など、多様な資金調達手段を利用できるようになります。
信用度が高まることで、将来的な事業拡大もしやすくなるでしょう。

起業の方法について気になる方はこちらの記事もお読みください>>
起業するには何から始める?ゼロからできる起業のやり方【5ステップ解説】

 

会社設立に必要な期間は、どれくらいか?

会社設立にかかる一般的な期間は、株式会社設立なら約2~4週間、合同会社なら約1~3週間程度です。設立の主な流れと期間の目安は、こうなります。

・会社概要の決定(会社名、事業内容、資本金など):1~3日

・定款の作成・認証(合同会社には不要):3~7日

・資本金の払込み:1日

・登記申請・登記完了:1~2週間

合同会社は定款認証が不要な分、株式会社設立よりも期間が短くなります。設立日を決めている場合は、余裕をもって1か月程度前から準備を始めると良いでしょう。

会社設立でやることリスト【設立前の準備から登記までの全手順チェック表】


ここからは、実際に会社を設立する流れについて解説していきます。やることを、5ステップのチェック表にまとめました。

初めてのことばかりで戸惑うかもしれませんが、こちらの記事を確認しながら実行していけば問題ありません。

失敗しない会社設立の流れ|5ステップの手順チェック表

以下の5つのステップが、会社設立のやることリストです。
これで全体の流れを押さえておけば、必要な作業や手続きの順番が明確になります。

ステップ 内容 注意点
1:基本事項の決定 商号(会社名)、本店所在地、資本金、役員報酬額などを決定。 類似商号がないか法務局で確認。不正競争防止法にも注意。
2:定款の作成・認証 会社の基本ルールを定めた「定款」を作成し、公証役場で認証を受ける。 絶対的記載事項(商号・事業目的など)の漏れに注意。電子定款なら印紙代4万円が不要。
3:資本金の払込み 定款認証後、自分名義の口座に資本金を振込む。 通帳コピーを保存し、払込証明書を作成。1,000万円超は初年度から消費税課税対象。
4:登記書類の作成 登記申請に必要な書類一式を作成・製本する。 書類形式や添付書類の不備に注意。すべてA4サイズに統一。
5:法務局への登記申 資本金払込後2週間以内に法務局へ登記申請。 提出日が「会社設立日」になる。郵送の場合は到着日が基準。

全体の流れを把握しておけば、全体のスケジュールが立てやすく、抜け漏れの防止にもつながります。

手続きから資金調達、オフィス選びまで、会社設立の準備についてはこちらの記事もお読みください>>
「会社設立」の記事一覧

費用の目安|設立費用は最低、いくらなのか?

定款認証は公証役場、法人登記は法務局で行います。
会社設立には、手続きごとに費用が発生しますが、あらかじめおおよその金額を把握しておくことで、資金計画を立てやすくなります。

区分 主な費用 備考
公証役場 定款認証手数料:1.5~5万円
印紙代:4万円
合同会社は定款認証不要。電子定款なら印紙代不要
法務局 登録免許税:
株式会社15万円~、合同会社6万円~
資本金額により異なる
その他 印鑑作成費、証明書発行費など 1~3万円程度

株式会社の設立費用は、最低で約18万円です。実費の総額で、その程度になります。
一方、合同会社を選ぶと手続きが簡略化され、6~7万円程度まで費用を抑えることが可能です。
これらの費用は会社の種類や手続き方法によって変動するため、事前に見積もりを立てておくことが大切です。

会社設立の効率化ポイント

会社設立の手続きは、慣れていないと想定以上に時間がかかるでしょう。公証役場での定款認証や法務局への登記申請では、書類不備による差し戻しもよくあります。
また、印鑑作成や資本金の払込みなど、各工程には待ち時間も発生します。余裕を持って1カ月程度のスケジュールを確保し、慌てずに準備を進めることが成功のポイントです。

余裕を持ったスケジュールを立てる

登記前後に複数の機関での手続きが発生するため、想定より時間がかかるケースもあります。全体で1カ月程度を目安に計画を立てると、トラブルが起きても柔軟に対応できます。

オンライン申請を活用する

定款申請は電子定款で行うことも出来ます。紙の定款より手続きがスムーズで、印紙代4万円を節約できる点が大きなメリットです。電子化により、公証役場への持ち込みや修正対応もスピーディになります。

また、法人の登記申請もインターネットで行うことも可能です。株式会社の場合、代表取締役本人のマイナンバーカードの読み取りが必要なため、ICカードリーダライタの用意が必要ですが、一部の添付書類の提出が不要になるメリットもあります。

専門チェックリストやテンプレートを利用する

チェックリストやテンプレートを使えば、手続き漏れを防げます。
特に初めて会社を立ち上げる人にとっては、書類の順序や提出先を明確に把握できる有効な手段です。

創業手帳では会社設立に使えるチェックリストも無料で配布しています。司法書士などプロが使っているチェックリストを参考にして作成しました。
創業手帳の無料会員に登録後、その他の役立つテンプレートもダウンロードできるのでご活用ください。
 

会社設立後のやることリスト 登記後に必ず必要な手続き一覧【忘れると後で面倒】

おしゃれなノートとペン

会社立ち上げが完了してひと休みしたいところですが、設立後にもいくつかの手続きを行わなければなりません。
会社設立後に「やること」は、この3つです。

 ・印鑑カードの交付を受ける
 ・税務署への届出/申告
 ・社会保険関係の手続き

それぞれの手続きについて、見ていきましょう。

印鑑カードの交付を受ける

会社設立手続き時に届出を行った「印鑑カード」の交付を受けておく必要があります。印鑑カードは、会社の印鑑証明書の取得時に法務局の窓口で提示するものです。

交付を受けるには、法務局で「印鑑カード交付申請書」を作成して窓口に持参します。

銀行口座の開設など、会社の設立時にはなにかと印鑑証明書が必要になります。数枚まとめて発行しておくと便利です。

また、法務局に行った際には、まとめて用事を済ませておくことをおすすめします。印鑑証明書と一緒に「登記簿謄本の取得」もしておきましょう。発行には印鑑証明書のように印鑑カードなどは必要ありません。

こちらも会社立ち上げ後の手続きや口座開設などで必要になるため、5枚ほど取得しておくと時間の節約になります。

税務署への届出/申告

法務局での手続きが完了したら、次は会社の所在地を管轄する税務署へ届出を行いましょう。会社には様々な税金がかかるため、会社立ち上げ後の手続きの中でもっとも重要な手続きといえます。

届出に必要な書類はおもに次の6つです。

  • 法人設立届
  • 青色申告の承認申請書
  • 給与支払事務所等の開設届出書
  • 源泉徴収の納期の特例の承認に関する申請書
  • 棚卸資産の評価方法の届出書
  • 減価償却資産の償却方法の届出書

通常は、1~4の提出で間に合いますが、不明な点は税務署の窓口でしっかりと確認しましょう。

必要な書類に記入・押印したらコピーを1部ずつとり、税務署に持参します。税務署でコピーに日付印を押してもらえるので、こちらを控えとして保管しておきましょう。

都道府県税事務所・市町村役場への届出も忘れずに

税務署への届出が完了したら、都道府県税事務所、市町村役場への届出も行います。税務署に提出する法人設立届出書と同じ内容のものを提出すればOKです。

税務署の窓口で設立届出書の用紙を受け取った場合には、複写式になっているので、2枚目以降を自治体に提出するだけで大丈夫な場合もあります。

また、税金関係は起業直後だけでなく、経営していく上で重要なイベントとなります。

社会保険関係の手続き

そして最後に「社会保険関係の手続き」をします。会社立ち上げ時に資金の関係で加入していない会社は多いのですが、加入は義務づけられています。

最初にまとめて手続きしてしまった方が楽なので、一気に終わらせてしまいましょう。

手続き場所 内容
年金事務所 厚生年金、健康保険
労働基準監督署 労災保険
ハローワーク 雇用保険

年金事務所

たとえ社長1人の会社であっても「社会保険」には加入する必要があります。厚生年金は「日本年金機構」、健康保険は「全国健康保険協会」が運営しています。

日本年金機構の事務所である年金事務所では、健康保険の加入手続きも一括で行うことが可能です

労働基準監督署

ここでは「労災保険」の加入手続きを行います。ただし、従業員がいない場合には加入の必要はありません。

ハローワーク

ハローワーク(公共職業安定所)では、「雇用保険」への加入手続きを行います。こちらも従業員が居ない場合には加入する必要はありません。

もし従業員が入ってきたら、すぐに手続きを行なうようにしましょう。
 

会社設立で必要なもの一覧|設立前・設立後の必要書類チェックリスト


ここまでは、会社設立の公的な手続きなどについて解説しました。しかし、そういった手続き以外でも、会社設立にあわせて用意しなければならないものがあります。

会社設立前、会社設立後それぞれの段階で用意しておいた方がよいものをご紹介します。

会社設立前に用意しておきたいもの

会社設立後にあわてないためにも、登記の準備とあわせて用意しておいた方がよいものがいくつかあります。登記後すぐに営業・PR活動ができるように、以下のものは優先的に準備しておきましょう。

  • 企業ロゴ
  • 名刺
  • ホームページ
  • 挨拶状
  • 会社概要チラシ
  • 営業資料
  • 経営管理体制

>>起業後に絶対必要なもの7選! 起業前から準備したら失敗なし!

会社設立後に必要になるもの

「会社設立が終わって、一安心!」ではなく、いざ営業が始まれば必要なものがたくさん出てきます。会社立ち上げ後に必要となるものを3つご紹介します。

各種契約書

会社運営では人を雇ったり、取引先と契約を結んだりと、様々な場面で契約書が必要となります。急いで用意する必要はありませんが、なるべく早めに用意しておくとよいでしょう。

【必要な契約書例】

  • 雇用契約書
  • 金銭消費貸借契約書
  • 業務委託契約書
  • 秘密保持契約書
  • オフィス賃貸契約書

各種契約書の書き方を知りたい方は、下記の記事で確認しておきましょう。
>>【保存版】会社設立後に必要になる「契約書」をまとめました

法人用銀行口座・クレジットカード

法人登記をしたら、個人用の銀行口座やクレジットカードを使うというわけにはいきません。

会社や個人事業主の経費処理のポイントは、法人と個人のお金の出入りをしっかりと分けることです。法人向けカードを使うことで、お金の出入りを分けられるほか、カード会社が発行する明細が経費処理に使えるので経費の管理にも便利です。

法人用の口座開設には手続きの上で注意するポイントがあるので、そういったことを知っておくことも大切です。

また、会社立ち上げ当初はクレジットカードの審査に通りにくい場合もありますが、なかには設立して1カ月で審査を通すことができるものもあります。どういったカードが審査に通りやすいのかも把握しておきましょう。

オフィス関係

個人事業主から法人成りした方は、自宅にオフィスを構えてしまう場合も多いですよね。

いざ仕事を開始すると、商談場所に困ったり、プライベートとの区別がつかなくなり、オフィスを構えたくなるものです。

しかし、オフィスを構えるといっても、会社立ち上げ直後はあまりお金が無いと思います。

そんなときには「コワーキングスペース」がおすすめです。借りる人や目的によって一長一短ありますが、どんなものか知っておいて損はないはずです。

一定の期間だけ契約しておきたいという方は「シェアオフィス」もよいでしょう。オフィスを他者とシェアして使う形になるので、費用の負担をかなり抑えることができます。

また、一般的な賃貸契約を結ばずに、もっとシンプルな形で利用したい方は「レンタルオフィス」も検討してみてはいかがでしょうか。費用はかさむけれど、最初から落ち着けるオフィスで仕事がしたい方は「賃貸オフィス」も有効な選択肢の1つです。

自宅で仕事を行う場合であっても、揃えたほうがよいものはたくさんあります。冊子版の創業手帳では、起業する際に必要なアイテムのチェックリストや、会社設立のためのチェックシートを掲載しています。見逃してしまいがちな項目がありますので、ぜひ目を通してみてください。
 

会社起業の前に必ず知っておくべき5つの重要ポイント

 
こちらでは、会社設立前に知っておきたい基礎知識を5点ご紹介しておきます。

1.起業初期に使える助成金/補助金は主に4種類

電卓とペン
会社起業の直後に使える助成金や補助金には、下記の4つがあります。

・創業補助金
・ものづくり補助金
・小規模事業者補助金
・キャリアアップ助成金

それぞれの補助金・助成金については、下記の記事で詳しくご紹介しています。
キャッシュフロー健全化のためにも、返す必要のないお金があれば、積極的に活用しましょう。

補助金・助成金について、詳しくはこちらの記事を>>
【2026年最新】起業・開業の味方!補助金・助成金おすすめ15選|税理士・社労士・行政書士監修

創業手帳の別冊、補助金ガイド(無料)でも、最新の補助金・助成金について詳しく解説しています。

2.株式会社と合同会社はどちらを選ぶべき?

会社設立時に多くの起業家が迷うのが、「株式会社」と「合同会社」のどちらを選ぶかです。結論から言うと、以下の基準で選ぶのがおすすめです。

項目 株式会社が向いている 合同会社が向いている
費用 多少かかっても気にしない
(約20万~25万円)
とにかく費用を抑えたい
(約6万~10万円)
信頼性 取引先・融資・採用を有利にするため、信頼が欲しい 顔が見える範囲で事業を進めたい
経営スタイル 将来的に上場・投資、組織変更を検討している 柔軟かつ自由度の高い経営がしたい
事業規模 大規模事業・BtoB中心で、成長・拡大が大前提 小規模・個人向けビジネス、個人事業の延長などで、安定運営を志向
資金調達 株式を発行し、積極的に投資家の出資を呼びこみたい 株式を発行せず、融資または自己資金中心で進めたい

ちなみに筆者は出資を検討していたので、資金調達と信頼性においてメリットがある株式会社を設立しました。

主な違いと特徴

株式会社と合同会社は、主に以下のような違い・特徴があります。

株式会社: 出資者(株主)と経営者(取締役)が分離。出資比率に応じて議決権が決まり、将来的な資金調達や上場が可能

合同会社: 出資者自身が経営を行う。出資比率に関係なく経営の自由度が高く、迅速な意思決定が可能

設立費用・手続きの違い

設立の手続きで最低かかる費用と設立期間を表にしました。合同会社の方が8万円安く、定款認証が無い分、数日早く設立できるでしょう。

項目 株式会社 合同会社
最低設立費用(合計) 18万円~ 6万円~
定款認証 必要(1.5~5万円) 不要
登録免許税 15万円~ 6万円~
設立期間 2週間~ 1週間~

法人設立の登記を電子認証することで、印紙代4万円が無料かつ、問題がなければ基本的に24時間以内の認証が可能です。合同会社の定款は公証人の認証を受ける必要はないので、その分費用も抑えられて期間も短く済みます。

ただし、書類作成などの準備や修正に時間が掛かることもあると考えられるので、期間に余裕を持って対応することが大切です。

それぞれに向いている事業・人

株式会社、合同会社におすすめの事業や人をご紹介します。

株式会社がおすすめ ・大企業との取引がメイン
・将来的に株式上場や投資家からの資金調達を検討
・金融機関からの融資を積極活用したい
・許認可が必要な事業
合同会社がおすすめ ・設立費用を抑えて早期に事業開始したい
・飲食店や美容室など屋号重視の事業
・フリーランスの法人化
・迅速な意思決定を重視する小規模事業

迷った場合は将来のビジョンで判断しましょう。 小規模で始めて徐々に拡大予定なら合同会社、最初から大きな成長を目指すなら株式会社の設立がおすすめです。

3.会社設立を専門家に依頼するメリットとは?

・会社設立は税理士だけではなく、様々な専門家に依頼するメリットがある!

・各士業に依頼するメリット・デメリットを確認しておこう

「会社設立」=「株式会社」とイメージする人が多いように、「誰に手続きを頼もうか?」と考えたとき、真っ先に税理士が頭に浮かぶ人も多いのではないでしょうか。

しかし、実際には税理士だけではなく、司法書士、行政書士、社会保険労務士といった様々な専門家に依頼することができます。それぞれの専門家に依頼するメリット・デメリットを表にまとめてみました。

士業名 メリット
税理士 ・税務関係の届出の作成や提出を代行してもらえる
・税金を抑えたいときに相談できる
・会社設立後の会計記帳や決算、申告などがセットになっている場合もあり、費用が安く抑えられる
社労士 ・会社設立後の社会保険、厚生年金、雇用保険の加入手続きと一緒に依頼できる
・助成金の手続きも一緒に依頼できる
司法書士 ・法人の登記手続きを代行してもらえる(司法書士にしかできない)
・会社設立だけ依頼する場合は報酬4万円以下と一番コストが抑えられる
行政書士 ・建設業、運送業、飲食業などの業種では許認可手続きを一緒に依頼できる

より詳しく各士業のメリット・デメリットについて知っておくことで、より選択しやすくなるでしょう。

筆者は税理士と司法書士に会社設立を依頼しました。創業手帳では、税理士や司法書士など専門家を無料でご紹介しております。ぜひご利用ください。

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4. 会社と個人事業主はどちらがお得か

起業時に多くの方が迷うのが、「個人事業主として開業するか、最初から会社を設立するか」という選択です。ここでは税金面や信用度の違い、法人化を検討すべきタイミングについて解説します。

基本的な違いと判断基準

まずは個人事業主と法人の基本的な違いを比較してみましょう。

項目 個人事業主 法人
開業手続き 開業届のみ(無料) 登記申請(6~15万円程度)
税金 所得税、住民税、個人事業税など 法人税、地方法人税、法人住民税、法人事業税など
信用度 低い 高い
経費範囲 限定的 幅広い

法人化を検討すべきタイミング

多くの起業家が採用するのが「個人事業主でスタート→利益800万円を超えたら法人化」というパターンです。初期費用を抑えて事業をスタートし、成長に応じて最適なタイミングで法人化できます。

始めは個人事業主からスタートする方も少なくありません。個人事業主から法人化への切り替えを検討すべきタイミングは主に3つあります。

・年間利益800万円超:法人税の方が税負担が軽くなる

・年間売上1,000万円超:法人化で消費税が最大2年間免除

・信用力が必要:大企業取引や融資を検討する場合

5.一人で会社を立ち上げる際の費用と注意点

「一人でも会社は設立できるの?」という疑問をお持ちの方も多いですが、一人でも会社設立は可能です。
ここでは一人で会社をを立ち上げる際の具体的な費用や手続き時の注意点について解説します。

一人会社設立の費用

一人で会社を設立する場合の具体的な費用を会社形態別に比較してみましょう。

会社形態 株式会社 合同会社
最低費用(合計) 18万円~ 6万円~
登録免許税 15万円~ 6万円~
定款認証 1.5~5万円 不要

上記のほか、電子定款の認証でない場合は印紙代4万円、実印作成、印鑑証明や資本金などが必要です。

一人会社設立時の注意点

一人で会社を設立する際に特に注意すべきポイントをご紹介します。事前に把握しておくことで、スムーズな設立手続きが可能になります。

1.資本金の設定
資本金1円も可能ですが、初期費用+運転資金3か月分程度は用意しておくのがおすすめ。資本金1,000万円未満で立ち上げれば、設立から2年間は消費税の納税義務が免除されます。

2.社会保険の義務
法人は従業員の有無に関わらず、厚生年金・健康保険への加入が必須です。

3.電子定款の活用
電子定款を利用すれば印紙代4万円を節約でき、合同会社なら約6万円で設立可能になります。
手続きに時間をかけたくない場合や専門知識に不安がある場合は、専門家への依頼も有効な選択肢です。

 

会社設立で失敗しないための注意点

会社設立にはあらゆるメリットがありますが、注意すべき点もあります。
メリットを生かすためにも、次の4点に気を付けて進めましょう。

赤字であっても納税が必要

個人事業主は赤字の場合、住民税は非課税ですが、法人住民税は納税しなければなりません。
なぜなら法人住民税の均等割は、資本金・従業員数によって課税されるからです。

会社とプライベートの財布は分ける

会社を設立したあとは、会社の預金と個人の預金をはっきりと分けて、別々に管理します。
代表者がひとりの会社も事業用口座を早めに開設し、事業資金とプライベートのお金を区別しましょう。
法人口座で資金を分けて管理すると、会社の信用につながります。

会社設立は早くても2週間は必要

会社設立には提出する書類が10種類あり、提出できる状態にする準備期間も必要です。
登記完了までに2週間はかかるため、それ以上余裕を持って設立を進めましょう。
設立にかかる法定費用は、株式会社設立で約22万円以上、合同会社設立では約10万円以上です。
法定費用の他に資本金などの準備も必要なため、設立したい会社の種類によって資金調達の期間も考慮し、事業開始時期を決めましょう。

会社の解散にともなう手続きがある

個人事業は廃業届を出すのみですが、会社を解散するには所定の手続きがあります。
解散するために、解散・清算人選任登記と清算結了登記が必要で、それぞれ登録免許税を納めます。

ちなみに解散・清算人選任登記は、解散登記が3万円、清算人選任登記が9千円で、清算結了登記は2千円です。
加えて会社が解散したことを、官報へ解散公告として掲載しなくてはなりません。
掲載費用は4万円程度です。

会社設立に関するよくある質問

 
会社設立の際によくある質問に、お答えして解説していきます。

会社設立は本当に一人でもできますか?専門家に頼まないと難しくないですか?

会社は一人でも設立できます。実際に、多くの起業家が一人で会社を設立しています。

必要な作業は、順番に進めれば問題なく完了できるでしょう。オンライン申請やテンプレートもあるため、初心者でも対応可能です。

専門家のサポートは、むしろ時間と手間を節約したい方におすすめします。書類作成の時間が足りない方や、手続きミスによる差し戻しを避けたい方、また本業の準備に集中したい方は、プロへの依頼を検討しましょう。

売上が少なくても、会社設立にメリットはありますか?

売上が少なくても会社設立は有益です。特に、次のようなメリットがあります。

 ・取引先や金融機関から信用されやすい
 ・融資・補助金など資金調達の選択肢が増える
 ・将来の成長を見据えた体制を早期に整えられる

「法人でないと取引しない」という企業も存在します。事業を拡大する予定がある場合や、継続的な売上が見込める場合は、費用がかかっても会社設立がおすすめです。

会社設立は、今すぐにでも始められますか?

書類の準備さえ整っていれば、最短で2週間程度の設立も不可能ではありません。

「いつ事業を開始したいか」から逆算して、普段から準備を始めておくと、スムーズに設立できるでしょう。
 

まとめ・会社設立の流れを把握して成功率をあげよう!

会社設立は、事業を拡大し夢を実現するための大切な第一歩です。手続きは多いものの、流れを正しく理解すれば着実に進められます。
税制面のメリットも活かしながら、慎重かつ前向きに準備を進めていきましょう。

また、創業手帳オリジナル創業カレンダーでは、日付を書き込んで会社設立の必要な手続きや手順が自分だけのスケジュールで把握できるようになっています。会社設立の流れを把握できるようになっており、こちらも無料でのご提供になりますので、ぜひご活用ください。

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大久保写真創業手帳・創業者の大久保が教える「登記の落とし穴」6選

創業手帳・創業者の大久保です。多くの起業を支援してきた経験から、特につまずきやすいポイントを凝縮しました。

1. 書類枚数: 登記後の謄本・印鑑証明は銀行用など6通程度あると安心。
2. 住所表記: 変更時の手間を考え、ビル名・部屋番号は記載しないのが一般的。
3. 事業内容: 将来を見越し広めに設定。「前各号に付帯関連する一切の業務」の一文は必須。
4. 1株の単価: 分割のしやすさを考え、1万円~5万円など小さめに設定。
5. 譲渡制限: 第三者への流出を防ぐため、設立時は「あり」が基本。
6. 役員任期: トラブル回避のため、取締役の任期は短め(2年等)の設定がおすすめ。

こちらの記事を動画で解説しています。ぜひあわせてご利用ください。

筆者 大久保幸世
創業手帳 株式会社 ファウンダー
大手ITベンチャー役員で、多くの起業家を見た中で「創業後に困ることが共通している」ことに気づき会社のガイドブック「創業手帳」を考案。現:創業手帳を創業。ユニークなビジネスモデルを成功させた。印刷版は累計250万部、月間のWEB訪問数は起業分野では日本一の100万人を超え、“起業コンシェルジェ“創業手帳アプリの開発や起業無料相談や、内閣府会社設立ワンストップ検討会の常任委員や大学での授業も行っている。毎日創業Tシャツの人としても話題に。 創業手帳 ファウンダー 大久保幸世のプロフィールはこちら

(編集:創業手帳編集部)

創業手帳は、起業の成功率を上げる経営ガイドブックとして、毎月アップデートをし、今知っておいてほしい情報を起業家・経営者の方々にお届けしています。無料でお取り寄せ可能です。

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