【2020年版】会社設立の「全手順」と流れをどこよりも詳しく解説!

創業手帳

会社設立の全手順と流れについて詳しく解説します

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(2020/09/20更新)

会社設立は手間が煩雑で大変ですよね。私自身も創業手帳を立ち上げるときには非常に苦労しました。

「会社設立に詳しい起業家代表」として、会社設立の手続きを簡素化する内閣府の委員も努めましたが、まだまだ電子化が進んでいないのが現状です。

この記事では、私の経験から会社設立の基礎知識や全手順、会社設立後に必要な手続きまでをまとめて解説します。下記のような疑問を抱えている方は必読です。

  • 「会社を設立する」といっても、なにから始めたらよいか分からない
  • 会社設立を行う上での事前知識を得ておきたい
  • 自分で全ての手続きをする場合と、誰かに頼む時の両方のメリットを知りたい
  • 注意しておくべきポイントを知りたい

かなり豊富な内容となっているので、読みたいところを目次からクリックして読み進めてくださいね。

また、創業手帳では「資金調達方法」や「会社設立後の税務関係手続き」など、会社設立後に役立つ情報を冊子版の創業手帳(無料)に掲載しています。会社設立前後の忙しい起業家必読です!

大久保 幸世
創業手帳株式会社 代表取締役
大手ITベンチャー役員で、多くの起業家を見た中で「創業後に困ることが共通している」ことに気づき会社のガイドブック「創業手帳」を考案し、創業手帳を創業。印刷版は累計100万部、月間のWEB訪問数は起業分野では日本一の100万人を超え、“起業コンシェルジェ“創業手帳アプリの開発や起業無料相談や、内閣府会社設立ワンストップ検討会の常任委員や大学での授業も行っている。毎日創業Tシャツの人としても話題に。無料創業相談も受付中。

※この記事を書いている「創業手帳」ではさらに充実した情報を分厚い「創業手帳・印刷版」でも解説しています。無料でもらえるので取り寄せしてみてください。

0.会社設立の基礎知識

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会社設立のメリットは?

まず、会社設立を行う上で、事前知識を身に着けておきましょう。
ここでは、費用面・税制面・経営面で、会社設立にどんなメリットがあるかを解説します。
既に知っているよ!という方は次の章へ行っても構いません。

会計面におけるメリット

会社設立自体にお金はかかってしまいますが、設立後は会計の面においてかなりのメリットがあります。

  • 経費処理ができる範囲が広がる
  • 欠損金を9年間繰越可能!
【経費処理ができる範囲が広がる】

法人の場合には、借入金の返済や固定資産の購入を除いて、支出はすべて経費になります

個人事業主では経費の対象とならない生命保険、火災保険などの保険類や、限度はありますが寄付金なども経費になります。

親族で経営している会社の場合は、会社と代表者やその親族は別人格となるため、特別大きな金額でない限りは、本人や家族の給料は経費にすることができ、税金の分散が可能です。

個人事業主の方は、下記の記事で税金面での法人との違いも見ておくと良いでしょう。

>>法人と個人事業主の違い~税金・会計に関する違い編~

【欠損金を9年間繰越可能!】

会社設立前からあまり考えたくはないのですが、欠損金、つまり赤字が出たときの処理についも知っておくことが大切です。

青色申告することを前提に、欠損金が出てしまった場合は翌年以降に繰り越すことが可能です。
法人の場合には、9年間繰越すことができます。

確定申告について

確定申告には、「青色申告」と「白色申告」の2種類があります。
基本的には青色申告が主流となっていますが、なぜ白色申告よりも青色申告が主流となっているのでしょうか。

冊子版の創業手帳では、青色申告と白色申告のメリット・デメリットを比較し、青色申告が優れている理由を詳しく解説しています。
起業家は必見の内容です。

会社設立の税制面

会社設立をする上で、税制面におけるメリットを感じている人が多いのではないでしょうか。
具体的に、どのような税金が抑えられるのかを解説していきます。

  • 節税が可能になる
  • 相続税がかからない
  • 法人税等の負担は税率30%前後となる

会社で発生する税金にどのようなものがあるのかについては、下記の記事で解説しています。

>>【保存版】起業家必見!会社で発生する税金の種類と納税時期のまとめ

【節税が可能になる】

法人になると様々な税金の負担が増えます。そのため「節税」対策は必須です。

資本金1,000万円未満で新しく会社を設立した場合、消費税が2年間免除されます。

ただし、1年目上半期の給料支払額や売上が1,000万円を超える場合、支払能力があると判断され、2年目から消費税を納める必要があります。

【相続税がかからない】

個人事業主が会社を設立し、資産を会社に引き継ぎしている場合には、「売却」という形になるため、ある程度の資産が会社に引き継がれている状態になります。

個人が亡くなったときに、相続税の対象となる資産を少なくすることができるのです。

また、所有している会社の株式を後継者に引き継ぐ際には、相続税が大幅に軽減されます

【法人税等の負担は税率30%前後となる】

個人事業主は、利益が出れば出るほど税率が高くなる累進課税となっています。

最も高い税率だと、住民税と合わせて50%を超える税率になるのです。

しかし、会社の場合には、法人税と地方税を合わせても税率は30%前後で済みます。

経営・資金繰り面

個人事業主として事業を運営していた方であれば、特に経営面でのメリットは大きいものとなります。

  • 信頼がアップする
  • 資金調達の選択肢が増える
【信頼がアップする】

会社という形は、やはり「信頼度」が違います。
たとえば、新規営業をかけるときにも、個人事業主より会社の方がはるかに有利です。

平成18年の会社法の施行により、株式会社の設立は「1円」から可能になりましたが、資本金200万〜1,000万円程度の資本金を用意することで、取引先や銀行からの信頼がアップします。

【資金調達の選択肢が増える】

会社設立により信頼性が上がるということは、個人事業主に比べて資金調達の面でも有利になります。

株式会社ではお金の流れをすべて帳簿付けしてあるため、銀行側で返済能力を判断することができます。銀行が融資の判断基準とするのは、「本当に返済が可能かどうか」という点なので、会社設立することによって融資を受けやすくなるのです。

また、会社設立をすることで、投資家VCから資金調達できる可能性も生まれます。資金調達によって事業を大きくすることができますし、経営の支援も行ってくれる場合があります。

資金調達方法に関しては、下記の記事でも詳しくご紹介しています。この記事を読み終わった後に、あわせて読んでおきましょう。

>>【保存版】起業の資金調達方法メリット・デメリット総まとめ

資金調達に関する情報だけをまとめた資金調達手帳(無料)では、専門家によるVCやエンジェル投資家などから出資してもらうための秘訣も掲載しています。これから会社設立する方は必見です。

起業初期に使える助成金/補助金は主に4種類

起業したばかりのときに使える助成金や補助金には、下記の4つがあります。

・創業補助金
・ものづくり補助金
・小規模事業者補助金
・キャリアアップ助成金

それぞれの補助金・助成金については、下記の記事で詳しくご紹介しています。
キャッシュフロー健全化のためにも、返す必要のないお金があれば、積極的に活用しましょう。

>>補助金/助成金を活用しよう。起業家が選べる4種類をご紹介します!

創業手帳の別冊、補助金ガイド(無料)でも、最新の補助金・助成金について詳しく解説しています。

株式会社か合同会社どちらを選ぶ?

「会社を設立する」というと、連想するのは「株式会社」という方が多いのではないでしょうか。

実は、会社設立には株式会社だけではなく、「合同会社」という選択肢もあります。

合同会社には、

・合同会社のほうが、簡単な手続きで済む
・定款認証費の5万円がかからない
・法務局で設立登記をするときの「登録免許税」の費用が9万円程安く済む

などコスト面でのメリットが意外とあるのです。

これを知らずに株式会社を選んでしまうのはもったいないですよね。

一方で、合同会社には様々な制限もあります。具体的に株式会社と合同会社の違いを知りたい方は、下記の記事もあわせて確認しておきましょう。
>>会社設立費用を総まとめ!株式会社と合同会社で比較するとどちらが安い?

また、個人事業主の場合は法人登記をしない方がよい場合もあるので、個人事業主から法人成りする場合のメリットやデメリットなどもあわせて確認しておきましょう。

会社設立は誰に頼む?

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「会社設立」=「株式会社」とイメージする人が多いように、「誰に手続きを頼もうか?」と考えたとき、真っ先に税理士が頭に浮かぶ人も多いのではないでしょうか。

しかし、実際には税理士だけではなく、司法書士、行政書士、社会保険労務士といった様々な専門家に依頼することができます。それぞれの専門家に依頼するメリット・デメリットを表にまとめてみました。

士業名 メリット
税理士 ・税務関係の届出の作成や提出を代行してもらえる
・税金を抑えたいときに相談できる
・会社設立後の会計記帳や決算、申告などがセットになっている場合もあり、費用が安く抑えられる
社労士 ・会社設立後の社会保険、厚生年金、雇用保険の加入手続きと一緒に依頼できる
・助成金の手続きも一緒に依頼できる
司法書士 ・法人の登記手続きを代行してもらえる(司法書士にしかできない)
・会社設立だけ依頼する場合は報酬4万円以下と一番コストが抑えられる
行政書士 ・建設業、運送業、飲食業などの業種では許認可手続きを一緒に依頼できる

より詳しく各士業のメリット・デメリットについて知りたい方は、下記の記事でご紹介しています。
>>「会社設立は誰に頼む?司法書士・行政書士・社労士・税理士を徹底比較」

会社設立の基礎知識をまとめたガイドブック(無料)は必読です!⇩

1.実践!会社設立する全手順

会社設立についての基礎知識は理解できましたでしょうか?
ここからは、実際に会社を設立する流れについて解説していきます。

初めてのことばかりで戸惑うこともあるかと思いますが、ひとつひとつ実行していけば問題ありません。

会社設立の流れと必要な手続き

まずは、会社設立の準備から、設立後の手続きまでの流れを大まかに掴んでおきましょう。

【会社設立の流れ】

  1. 基本事項の決定
  2. 定款作成
  3. 資本金の払込み
  4. 登記書類作成
  5. 登記申請
  6. 登記後の各種行政などへの手続き

「会社設立は法務局に行けばいいだけでしょ?」と思っている方が多いかもしれません。

ですが、会社設立登記の前には公証役場、登記後には税務署や年金事務所など、様々な場所に行って手続きしなければなりません。

下記で必要な手続きを確認しながら、余裕を持ったスケジュールで進めていくようにしましょう。

▽会社設立に必要な手続き一覧
登記前
項目 手続き場所
定款認証 公証役場
登記時
項目 手続き場所
代表印の提出 法務局
会社設立登記申請
登記後
項目 手続き場所
登記事項証明書の提出 法務局
代表印印鑑証明書を取得
会社設立届の提出 税務署
都道府県・市町村税事務所
年金事務所
労働基準監督署
公共職業安定所
健康保険組合
法人口座の開設 金融機関

それでは、ここからは順を追って説明していきます。

手順1.基本事項の決定

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会社設立登記を行うにあたって、はじめに会社の基本事項である商号(会社名)や役員報酬、資本金額を決めておく必要があります。また、会社の印鑑も登記前に作成しておかなければなりません。

それぞれを流れに沿ってご紹介していきます。

1-1.商号決定

「商号」とは会社名のことです。基本的に名前は自由に決めることができます。

ここで注意しなければいけないことは、「同一住所に同一の商号がある場合は登記できない」という点です。

事前に本店所在地を管轄している法務局で、類似商号がないことを確認しておきましょう。

「商号」を決定する際にチェックするのは「会社法」だけではありません。不正競争防止法等にも注意が必要です

たとえば、銀行業でないのに「銀行」という文字を使用することは、混乱を招くため法律上禁止されています。実績のある有名企業の名前も使うことはできません。

また、商号はブランディングにおいても関わってきます。たとえば商号とプロダクト名が違い、プロダクト名が有名になってきた場合、商号をプロダクト名と同じものに変更するというケースがあります。

創業手帳(冊子版)では、知的財産権に詳しい弁護士に商標・特許の基本について伺ったインタビュー記事を掲載しています。無料で配布しているため、商号を決める際の参考にしてみてください。

1-2.印鑑作成

登記手続きを行う際には、提出する申請書に会社の代表印を押印する必要があります。代表印は、登記申請を行う際に一緒に届出をしなければいけません。

スピード作成などで印鑑を作ることも可能ですが、大切な会社の印鑑はきちんとしたお店で作ることをおすすめします。

きちんとしたお店は、印鑑ができあがるまでに時間がかかるケースも多いので、類似商号のチェックが完了すると同時に準備をはじめるようにしましょう。

会社設立を行う際に必要となる法人印鑑を下記の記事でまとめているので、こちらも読んでおきましょう。
>>「法人印鑑|会社設立時に準備すべき実印・銀行印・角印」

1-3.役員報酬額を決める

役員報酬は、税法と照らし合わせながら綿密に決定されているものです。

なぜなら、役員報酬は原則経費にできないからです。つまり、節税できる範囲で役員報酬を決める必要があるのです。

役員報酬は起業直後の会社にとって、もっとも大きな費用といっても過言ではありません。
役員報酬をいくらにするかによって、会社が支払う法人税や社長となる個人として支払う所得税が大きく変わってくるからです。

会社の資金繰りにも大きく影響してくるので、しっかりと検討するようにしましょう。

役員報酬の決め方は、下記の記事を参考にしてみてください。
>>「役員報酬とは?決め方と注意点、法人税への影響を解説します。」

1-4.資本金額を決める

会社設立で悩むポイントのひとつが、「資本金の額」です。

資本金は対外的に、「会社の信用力」としての働きをします。資本金の多い会社は、金銭的に体力のある会社としてみなされます。

設立したばかりの会社では、対外的な評価があまりありません。その際の判断基準として資本金が最も大きな役割を果たすのです。

しかし、BtoCビジネスの場合、一般の消費者は企業の規模まではあまり注意深くチェックしないので、資本金を高めにする必要性は低いでしょう。

あくまで業種や資本金調達能力に合わせて検討することが大切です。

資本金をいくらにするべきなのかについては、下記の記事を読んで確認するようにしましょう。
>>株式会社設立の際、資本金はいくらにすべき?4つのポイントを解説

手順2.定款の作成

Files. Pile of paperwork
会社では、基本原則となる「定款」を作成する必要があります。この「定款」には、必ず記載すべき事項である「絶対的記載事項」があります。

もし、この絶対的記載事項の記載がない場合には定款全体が“無効”になってしまうので、十分な注意が必要です。

定款の絶対的記載事項には下記の6項目があります。

  • 事業目的
  • 商号
  • 本店所在地
  • 設立に際して出資される財産の価額又はその最低額
  • 発起人の氏名又は名称及び住所
  • 発行可能株式総数

各項目について、具体的にどのような内容を記載するのかをご紹介していきます。

2-1.事業目的

定款に記載していないことを会社が事業として行うことはできません。

つまり、設立時に行わない事業だとしても、将来的に行う可能性がある場合には、事前に記載しておく必要があります。

定款の事業目的の最後に、「前各号に付帯または関連する一切の事業」を追加しておきましょう。

そうすることで、新しい業務を始める場合でも、目的に関連したものであれば定款を変更する必要がなくなります。

2-2.商号

「商号」は、会社名のことです。株式会社を設立する際には、商号の中に「株式会社」という文字を入れなければなりません。

前株か後株かは経営者の好みで自由に決めることができます。

2-3.本店所在地

自宅を本店として定める際には注意が必要です。とくに賃貸の場合は、契約書を確認して「法人不可」の記載があるかどうか、しっかりとチェックしましょう。

定款には「最小行政区画」までを記載する必要があります。東京23区については区までの記載となります。すべての住所を記載することも可能です。

2-4.設立に際して出資される財産の価額又はその最低額

株式会社の設立の際に記載するのは、「株数」ではありません。出資財産額、または出資最低額を記載します。

つまり、確定している額ではなく「最低額」を決定すればいいのです。定款作成後、定款に記載した「発起人の出資額」のうち、一部のみしか出資の履行ができないようなケースでも設立が可能ということです。

株式登記申請時には、資本金の額を確定する必要があります。資本金の額、発行済株式の総数が、登記すべき事項となっています。

2-5.発起人の氏名又は名称及び住所

株式会社設立の際には、「発起人」が必要です。発起人は設立手続きを実際に行う人で、定款に発起人として署名する必要があります。

発起人の指名・住所は、定款に必ず記載する必要があります。記載を欠いた際には、定款そのものが無効になります。

発起人は、最低1株を引き受けて設立事務を行っていくことになるため、発起人なしには株式会社の設立は不可能です。発起人の氏名・住所とともに、発起人の引受株数の記載が必要となります。

2-6.発行可能株式総数

発行可能株式総数については、定款認証時に定めておく必要はありません。

しかし、定款に定めていない場合には、会社の成立までに定款を変更してその定めを設ける必要があります。設立時発行可能株式総数は、発行可能株式総数の4分の1を下回ることはありません(ただし、非公開会社のケースを除きます)。

定款認証

定款の作成をしたら、次はその定款の記載が正しいものであるかどうかを第三者に証明してもらう必要があります。これが「定款認証」です。

会社の本店所在地を管轄する法務局に所属する「公証役場」にて行います。

定款は紙ベースだけではなく、PDFの電子定款で準備することも可能です。紙の定款認証には収入印紙代として4万円が必要ですが、電子定款では不要になります。

定款作成で間違いやすいことなどは、下記の記事で解説していますので、ぜひチェックしてみてください。
>>【設立登記の基本】知っておきたい登記実務・定款作成方法まとめ

手順3.資本金の払込み

資本金は「1円」でもよいことになっていますが、1円での起業は現実的ではありません。業種にもよるので一概にはいえませんが、100万〜1,000万円が目安となります。

資本金が1,000万円を超えると、会社設立初年度から消費税が課税されます。通常、設立初年度の会社は消費税免除となりますが、1,000万円を超える場合には、この特例は適用されません。

資本金はお金だけが対象になると思われがちですが、お金以外に「物」で出資する現物出資もあります。

資本金の払込は、次のような流れで進めます。

  • 資本金は“振込”の必要があるため、自分名義の口座に自分名義で振込みます。
  • 通帳の表紙と1ページ目、振込をしたページのコピーを取ります。
  • 払込証明書を作成します。2のコピーと一緒に綴ります。
  • 3の書類の継ぎ目に会社代表印を押印します。
  • 法人設立の完了後、法人名義の口座を開設し、資本金緒金額を個人名義から法人名義へと移します。

手順4.登記書類の作成

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最終段階の登記申請に向けて、登記書類の準備をします。会社のタイプによって作成する書類の種類も変わってきますので、以下の書類の中から自分の会社形態に合わせて準備しましょう。

【登記に必要な書類】

  • 登記申請書
  • 登記事項などを記載した別紙
  • 印鑑届書
  • 定款
  • 発起人の決定書
  • 就任承諾書
  • 選定書
  • 設立時代表取締役の就任承諾書
  • 印鑑証明書
  • 本人確認証明書
  • 出資の払込みを証する証明書
  • 資本金の額の計上に関する証明書

登記書類は製本が必要です。基本的には、印鑑証明書以外のすべての書類を重ねて左側をホチキスで留めるだけで完了です。サイズはA4サイズに統一します。

登記書類の届出書類やカレンダーについては下記の記事に詳しくまとめてあるので、一読しておきましょう。
>>【保存版】法人・個人会社設立の届出書類一覧と経理カレンダー

手順5.法務局への会社設立登記申請

資本金払込後2週間以内に法務局へ登記申請します。会社成立日は「登記申請をした日」となります。

原則として、会社設立登記の申請は代表取締役が行います。

登記を申請するのは、設立する会社の本店所在地を管轄する法務局です。申請方法はとても簡単で、書類一式を法務局へ持参します。

登記申請時に注意するポイントをまとめてみました。

登記申請には収入印紙が必要

登記申請に必要になるのが収入印紙です。法務局内に登記申請書に貼る収入印紙が購入できる販売所があります。事前に郵便局で購入することも可能ですが、登記申請書に貼る印紙は通常15万円と高額なので、まずは法務局で書類をチェックしてもらい、提出する直前に販売所で購入してから貼ることがおすすめです。

無駄にしないためにも、内容に不備はなく、このまま申請に進める!という状態で貼るようにしましょう。

収入印紙について全く知識が無いという方は、この機会に下記の記事で基礎知識を学んでおきましょう。
>>収入印紙を貼らなきゃいけない書類と印紙税の基礎知識

登記申請書提出日=会社設立日

設立日は手続き完了日ではありません。登記申請書を提出した日が会社設立日となるので、日程を間違えないように持ち込みましょう。

書類の提出場付近には、「本日受付の登記申請の完了予定日は○月○日です」といった表示が出ています。もし、登記申請書に書いた内容に修正の必要がある場合には、この完了予定日よりも前に、先ほど鉛筆で記載した申請人の連絡先(電話番号)に連絡が来ることになっています。連絡が来なければ無事に手続きは完了し、会社設立をしたことになります。

郵送での登記申請も可能

会社設立は何かと時間と手間がかかり、忙しくて法務局に行く時間もないという人も多いかもしれません。

登記申請は郵送でも可能です。

宛先は管轄の法務局にして、封筒の表にはしっかりと「登記申請書類在中」と記載して郵送しましょう。郵便の種類に指定はありません。普通郵便でも問題なく受理されます。しかし、安心なのは、書類が管轄の法務局にきちんと届いたことを確認できるように、書留または配達記録郵便などにしておくことです。

【※郵送の場合は、書類が法務局に到着した日=会社設立日になる】

ただし、ここで注意が必要です。郵送の場合、「会社設立日=書類が法務局に到着した日」となります。会社設立日にこだわりがある方は多いことでしょう。その際には、郵便局の窓口で手数料30円をプラスすれば、配達日を指定して郵送することが可能です。また、郵送の場合には、窓口での表示の確認我で来ませんので、完了予定日を知ることができません。書類の到着予定日に法務局に電話でお問い合わせすれば教えてもらえます。

無料で利用できる設立登記サポートサービス

最近では、起業に関する専門知識がない方でも、フォーマットに沿って書類を作成していくだけで簡単に会社設立登記が完了するサービスもあります。
無料で利用できるので、ぜひお試しください。
>>「弥生のかんたん会社設立」で株式会社を設立してみて分かったこと

2.会社設立後の手続き

さて、無事に会社が設立できてホッとしたところですが、会社設立後にも手続きがいくつか必要になります。

印鑑証明書の交付

会社設立の際に、会社の印鑑の届出をしたのを覚えているでしょうか?会社設立と同時に印鑑カードが出来上がっています。印鑑カードは、会社の印鑑証明書の取得時に法務局の窓口で提示するものです。印鑑カードの受取方法は、「印鑑カード交付申請書」を作成して、窓口に持参するだけです。

印鑑カードを受け取ったら、早速ですが会社の印鑑証明書の交付をしてみましょう。銀行口座の開設など、会社の設立時には何かと印鑑証明書が必要になります。数枚まとめて発行しておくと便利です。

法務局に何度も足を運ぶのは面倒なものです。いつも何かと混んでいるので、法務局に言った際にはまとめて用事を済ませることをおすすめします。印鑑証明書と一緒に登記簿謄本の取得もしておきましょう。発行には印鑑証明書のように印鑑カードなどは必要ありません。こちらも会社設立後の手続き、口座開設などに数通必要になるので、5通ほど交付しておくと時間の節約になります。

おしゃれなノートとペン

税務署への届出/申告

会社には様々な税金がかかります。法務局での手続きが完了したら、次は税務局への届出をしましょう。会社設立後の手続きの中でも最も重要な位置づけとなっています。会社の所在地を管轄する税務署へ届出をします。

届け出に必要なものは主に次の6つになります。

  • 法人設立届
  • 青色申告の承認申請書
  • 給与支払事務所等の開設届出書
  • 源泉徴収の納期の特例の承認に関する申請書
  • 棚卸資産の評価方法の届出書
  • 減価償却資産の償却方法の届出書

通常は、1〜4の提出で間に合いますが、不明な点は税務署の窓口でしっかりと確認しましょう。必要な書類に記入、そして押印をしたら、コピーを1部ずつとり、税務署に時算します。税務署でコピーに日付印を押してもらえるので、こちらを控えとして補完しておきましょう。

都道府県税事務所・市町村役場への届出も忘れずに

税務署への届出作業が完了したら、都道府県税事務所、市町村役場への届出をします。税務署に提出する法人設立届出書と同じ内容のものを提出すれば完了です。税務署の窓口で設立届出書の用紙を受け取った場合には、複写式になっているので、2枚目以降を自治体に提出するだけでOKの場合もあります。

また、税金関係は起業直後だけでなく、経営において重要なイベントとなります。たとえば、法人税などの納付や、源泉徴収税などについてです。冊子版の創業手帳では、このような創業期の税金イベントについて、一覧でわかる表を掲載しています。起業後に必要となる税務関係手続も掲載していますので、参考にしてみてください。

社会保険関係の手続き

そして最後に、社会保険関係の手続きをします。会社設立時には資金の関係でといった理由で、加入していない会社が多いのですが、加入は義務づけられています。手続きは最初にまとめて片付けてしまった方が後が楽なので、一気に終わらせてしまいましょう。

年金事務所

たとえ社長1人の会社であっても加入の必要があります。ちなみに、厚生年金は「日本年金機構」が、健康保険は「全国健康保険協会」が運営しています。日本年金機構の事務所である年金事務所では、健康保険の加入手続きも一括で行うことが可能です。

労働基準監督署

ここでは「労災保険」の加入手続きを行います。ただし、従業員がいない場合には加入の必要はありません。

ハローワーク

公共職業安定所、通称:ハローワークでは、「雇用保険」への加入手続きを行います。こちらも従業員が居ない場合には加入する必要はありません。従業員が入ったら、すぐに手続きを行いましょう。失業保険に関わることなので、とても重要です。

3.手続書類以外で会社設立前後に必要になるものは?

会社設立登記前に用意しておきたいもの

会社設立後にあわてないためにも、設立登記の準備と合わせて用意したいものがいくつかあります。登記後すぐに営業・PR活動ができるように、以下のものは優先的に用意しておきましょう。

  • 企業ロゴ
  • 名刺
  • ホームページ
  • 挨拶状
  • 会社概要チラシ
  • 営業資料
  • 経営管理体制

詳しくはこちらから>>これさえあれば1人でも失敗しない!起業前に準備すべき必要なもの【厳選7つ】

会社設立後に必要になるもの

「会社設立が終わって、一安心!」というのもつかの間、いざ営業が始まれば、必要なものがたくさん出てきます。
下記は、会社設立後にすぐではなくてもいずれ必要になるものです。

早め早めの準備を心がけましょう。

契約書関係

会社設立が終了したら、人を雇ったり、取引先と契約を結んだり………と様々な場面で契約書が必須となってきます。
先程ご紹介した7つよりは優先度が低くはなりますが、早いに越したことはないものばかりです。

例えば、

人を雇うときは、「雇用契約書」
お金を借りるときは、「金銭消費貸借契約書」
外注するときは、「業務委託契約書」
第三者に重要な情報を漏らしてほしくないときは、「秘密保持契約書」
オフィスを借りるときは、「オフィス賃貸契約書」

など、簡単に列挙するだけでも、こんなに数があります。

下記記事で必要になるすべての契約書をまとめてあるので、是非ご覧いただけたらと思います。
>>【保存版】会社設立後に必要になる「契約書」をまとめました

法人用銀行口座・クレジットカード

法人登記をしたら、個人用の銀行口座/カードを使うというわけにはいかなくなってきます。
会社や個人事業主の経費処理のポイントは、法人と個人のお金の出入りをしっかり分けることにほかなりません。法人向けカードを使うことでお金の出入りを分けられるほか、カード会社が発行する明細が経費処理に使えるので、経費の管理にも便利です。

まず法人口座とは何かについて理解できていない方は、下記記事でしっかり確認しておきましょう。
>>「創業時の法人口座開設で知っておきたい3つのポイント」

設立当初は審査に通りにくい場合もありますが、そんなときには、下記記事をご参考ください。
>>「会社設立1ヶ月でも審査が楽に通る法人クレジットカードのおすすめを厳選!」

オフィス関係

個人事業主から法人成りした方は特に、自宅にオフィスを構えてしまう場合も多いですよね。
いざ仕事を開始すると、商談場所に困ったり、プライベートとの区別がつかなくなり、オフィスを構えたくなるものです。
そういった場合には、会社設立してからでも問題ないので、ポイントを抑えてオフィスを準備しましょう。

まずはどんな選択肢があるのか、下記の記事でチェックしましょう。
>>「創業期に選ぶオフィス・事務所の形態別まとめ」

いざオフィスを構えるといっても、設立後はお金が無いケースがほとんどかと思います。
そんなときにまず候補にあげられるのは、コワーキングスペースだと思います。借りる人や目的によって一長一短あるかと思いますが、まずどんなものか知っておいて損はないはずです。
>>「家賃節約と起業家コミュニティが魅力。それでも選ぶなら覚悟を決めろ!起業して初めてのコワーキングスペース選び」

コワーキングスペースは短期利用も可能ですが、シェアオフィスとなると、ある程度の期間契約することが多いです。
シェアオフィスならではのメリットやデメリットも抑えておきましょう。
「シェアオフィスで恋して・・・起業して初めてのシェアオフィス選び」

「レンタルオフィス」に興味を持った場合、下記の記事が参考になるでしょう。
レンタルオフィスとは、一般的な賃貸借契約よりもシンプルな仕組み=レンタルによって利用するスタイルのオフィスのことです。メリットやデメリットを踏まえて、選択しましょう。
>>「賃料よりサービスが決め手 起業して初めてのレンタルオフィス選び」

レンタルオフィスよりは敷居が高くなりますが、人数や地域によっては、賃貸オフィスも選択肢の1つです。
「賃貸オフィスを契約する前に知っておきたい ”6つのポイント”」

また、自宅で仕事を行う場合であっても、経営においてそろえておいたほうがよいものがたくさんあります。冊子版の創業手帳では、起業する際に必要なアイテムのチェックリストを掲載しています。見逃してしまいがちなアイテムもありますので、ぜひ目を通してみてください。また、法人向けの通販サイトも紹介していますので、すぐに注文することができます。

まとめ

いかがでしたか?会社設立前後の流れ、掴めたでしょうか?
会社設立はやらなければならないことが多く大変ですが、定款や役員報酬など、間違えたら大変な重要事項もあるので、慎重に進めるようにしてください。設立時に決める事項は、その後の会社運営にも関わることですので、わからないことがあれば、必ず専門家に相談するようにしましょう。

合わせて読みたい>>【起業準備】会社設立前に”絶対に”やっておくべき10のアクションとは

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(編集:創業手帳編集部)

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