クラウドファンディングのやり方とは?始め方の基本の手順を押さえよう

創業手帳

クラウドファンディングのやり方を徹底解説! クラウドファンディングサイトの比較検討なら「資金調達手帳」

クラウドファンディングとは、インターネットを活用して「自分が立ち上げたプロジェクトに賛同してくれた人」から資金を調達することです。

最近では、漫画の原作を人気女優で映画化したり、アイドルの解散を惜しむ新聞全面広告を出したりという個人的なものから、へき地医療に使うヘリコプターを買ったり、待機児童の多い地域に保育所をつくったりという社会派なものまで、様々なプロジェクトがありました。

今回は、クラウドファンディングをビジネスに活かす方法をみていきましょう。クラウドファンディングのプロジェクトを成功させる方法を知りたい方は、資金調達に関する情報だけをまとめた、資金調達手帳(無料)を参考にしてみてください。クラウドファンディングを立ち上げた起業家にインタビューを行い、クラウドファンディングを成功させる方法について伺っています。

クラウドファンディングとは

クラウドファンディングとは、「地域の社会問題を解決したい」「商品やイベントを事前にPRしたい」「テストマーケティングに活かしたい」など、実現させたい目標や夢のプロジェクトを公開して、支援者から資金を募る仕組みです。

プロジェクトの活動や目的に共感した人(個人・法人)が支援者となり、クラウドファンディングサイトを通じて「資金支援」という形で応援してくれます。

クラウドファンディングの種類と参加条件

クラウドファンディングは、以下の4つの種類があります。

  • 寄付型
  • 購入型
  • 融資型
  • 投資型

それぞれの違いは、リターンがあるかないかです。給付型は給付した人にリターンがなく、募金と同様で被災地などを応援するタイプがあります。購入型は商品やサービスを買って支援するタイプで、支援者はまだ販売していない商品を先行して買えるのが特徴です。

また、融資型を発案するには金融商品取引法の登録などが必要となるタイプで、支援した人は数%程度の利回りが得られます。投資型も支援者が資金を投資しますが、リターンは分配金となります。融資型・投資型どちらも元本割れになるリスクを説明しなければなりません。

クラウドファンディングのメリット

クラウドファンディングは、プロジェクトを公開する「提案者側」と、プロジェクトに共感した「支援者側」にそれぞれメリットがあります。以下に立場ごとのメリットをまとめましたので、ぜひ参考にしてください。

クラウドファンディングのメリット(提案者側)
  • 単独では実現できないような大きなプロジェクトにも挑戦できる
  • 出資募集によりプロジェクト自体を周知でき、マーケティングにもなる
  • 自社商品やイベントの事前PRにより、「ファンを獲得できる」という付加価値がある
  • SNSによってプロジェクトを手軽に拡散でき、より広範囲に支援者を募ることができる
  • 金融機関等からの出資が難しいプロジェクトや、テストマーケティングにも活用できる

クラウドファンディングを活用する提案者のメリットとしては、大きな資金を調達できる可能性があり単独では実現不可能なプロジェクトを立ち上げることができる点です。

また、プロジェクト自体が宣伝効果をもたらすため、新商品やサービスを幅広い層に認知させることができます。上手くいけばファンになってくれる人が増えるかもしれません。クラウドファンディングは開発段階から参加できるプロジェクトで、成功までの経緯を一緒に楽しめることから、今後も応援してくれるファンを獲得できる可能性があります。募集をSNSでおこなえば、募集の手間や費用をかけなくて済むでしょう。

ほかにも、不確実性のある事業でもクラウドファンディングなら進められるメリットがあります。金融機関から融資を受けるとなると審査がありますが、クラウドファンディングなら支援者にメリットが伝われば資金を集めることは可能で、通常は難しいプロジェクトにもチャレンジできるでしょう。

クラウドファンディングのメリット(支援者側)
  • 少額からでも気軽に資金支援に参加できる
  • 社会貢献をしながら資金支援のリターンが得られる
  • 融資型クラウドファンディングは、国債や銀行預金以上の利回りが期待できる
  • 購入型クラウドファンディングは、気になる商品やサービスを先行して得られる
  • 寄付型クラウドファンディングは、寄付金控除により所得税や住民税を節税できる

クラウドファンディングは、支援者にとって少額からの支援が可能で、プロジェクトの内容によっては新商品購入ができる、また社会貢献ができるメリットがあります。プロジェクトによっては一般では入手できない商品やサービスがあるので、希少性の高さとしてもメリットがあるでしょう。

また、融資型や投資型は支援した資金に応じてリターンがあるため、金融商品以上の利回りを希望する人にとってメリットがあります。融資や投資タイプはリスクがありますが、審査があるため一定基準以上の信用があり、投資に不安がある人でも比較的安心です。

ほかにも、支援すると寄付金控除が受けられる点もメリットのひとつでしょう。支援すると節税対策になります。

クラウドファンディングのデメリット

クラウドファンディングのデメリットを確認することで、提案者側・支援者側の注意点やリスクを把握しておきましょう。

クラウドファンディングのデメリット(提案者側)
  • 競合相手に自社のアイディアを知られてしまう
  • プロジェクトの達成に失敗すると、労力が無駄になるケースもある
  • 10%~20%の手数料と支援者へのリターンにより、純資金が集まらないこともある

クラウドファンディングを活用すれば多くの人に知られることとなり、アイディアが盗まれる恐れや、失敗すればずっとWeb上に経緯が残るリスクがあります。

また、募集しても希望の資金が集まるとは限らないため、失敗するリスクも考慮する必要があるでしょう。クラウドファンディングに参加するだけで10%~20%の手数料がかかり、さらに支援者へのリターンを考えると、マイナスとなる場合があります。

クラウドファンディングのデメリット(支援者側)
  • 資金支援した後に気持ちが変わったとしても、取り消しができない場合が多い
  • プロジェクトの資金が正しく使われているかを、詳細に確認することは難しい
  • 投資型クラウドファンディングは、利回りによっては元本割れのリスクがある

支援者のデメリットは、一度申し込みすればキャンセルできない点や、プロジェクト自体が実行できないリスクがあることです。支援したとしても詳細まで確認できるわけではなく、成功するかどうかは一種の賭けに近いものがあります。

また、融資型や投資型は元本割れリスクを考慮しなければなりません。申請したプロジェクトは審査するため詐欺のリスクはかなり低いといえますが、審査に通過するリスクはゼロではありません。きちんとした会社の投資プロジェクトであっても、元金割れリスクはあるでしょう。

クラウドファンディングのやり方・始め方の手順

クラウドファンディングには様々なプラットフォームがありますが、どこも基本的には同じような流れで資金を調達しています。ここからは、大まかなプロセスをみていきましょう。

クラウドファンディングのやり方・始め方
  • 1.目標を設定する
  • 2.利用するサービスを考える
  • 3.プロジェクトの登録・投稿
  • 4.プロジェクトの審査
  • 5.プロジェクトの開始
  • 6.閲覧者・支援者への活動報告
  • 7.プロジェクトの終了・支援者へのお礼

1.目標を設定する

まずは、何をやりたいのか決めなければなりません。どんなプロジェクトをやりたいのか。そしてそれはどんな役に立つのか、どんな時期までに集めて、総額はいくら位かかりそうなのか。計画が見通せないと銀行が融資をしてくれないのと同じように、クラウドファンディングでも目標の設定は大切です。

「何から始めたらいいのか・・・」と悩んでいる方は、成功した過去のクラウドファンディングを参考にして決めていくのも良いでしょう。クラウドファンディングの成功体験記を読んでみるなどして、どんな方法が自分に合っているか検討しましょう。

2.利用するサービスを考える

次に、どのサービスを利用するのかを決めます。例えば、国内のクラウドファンディングサイトでは様々なサービスがありますが、それぞれ強い分野やプロジェクトの手数料が違います。

国内のクラウドファンディングサイト

こちらの記事(新しい資金調達、クラウドファンディングとは?3つの種類と選び方のポイントまとめ)を参考にして、自分が叶えたいプロジェクトに合ったサービスを選択してみましょう。

また、資金調達手帳でも、クラウドファンディングについて詳しく解説しています。クラウドファンディング以外の資金調達方法についても詳しく解説していますので、比較検討してみてもよいでしょう。

3.プロジェクトの登録・投稿

プロジェクトを考えたら、サイトに登録し、どんなプロジェクトをやりたいのか、熱意を伝える文章を投稿しましょう。サイトではタイトル、カテゴリー、目標金額、プロジェクトの大まかな流れ、サムネイルにする画像、お礼(リターン)、連絡先を登録します。PR動画などがあるとより分かりやすいでしょう。

どうしてそのプロジェクトを達成したいのかということを記載する際、自分の原体験などを併せて書いておくと、共感を覚えやすいとされています。「私もそう思う」や「これなら応援したい」と思わせることがクラウドファンディングの成功のコツだからです。サイトページを作るときは、ストーリー立てて訴えるといった共感してもらうための工夫をしましょう。

4.プロジェクトの審査

どんなプロジェクトでも運営側からゴーサインが出るわけではありません。プロジェクト実行の見通しが立つかどうかを運営者側は見極めます。当たり前ですが、社会的に問題となるものや、犯罪に加担するものなどは却下されます。

もしプロジェクトが審査で通っても、サイト運営者側は「クラウドファンディングのプロ」ですから、「ここをこういう風に変えられますか」や「画像を変更することは可能でしょうか」といったアドバイス、提案をしてくることがあります。サイト運営者と良好な関係を保つためにも、連絡を密に取り合いましょう。

5.プロジェクトの開始

いよいよ資金集めが始まります。目標設定期限から逆算して、1日当たりにどのくらい集めなければならないか注意を払っておきましょう。自分のSNSで周囲やフォロワーへ協力を呼びかけるなどして、積極的に広報活動を進めていきます。閲覧者を増やすことで共感を広めましょう。

6.閲覧者・支援者への活動報告

集まったお金をどのように使うかの活動報告は欠かせません。一度そのプロジェクトを閲覧し、寄付するかどうか悩んでいる人に訴えかけるのに有効なのが「経過報告」です。

「あと○○円で達成できそうです!」や「△△人の皆様に応援していただいています」などと途中経過をお知らせすることで、「プロジェクトに賛同している人同士の連帯感」が生まれます。このプロジェクトを成功させたい!という気持ちを「伝染」させるためには、マメな活動報告が大切ですね。

7.プロジェクトの終了・支援者へのお礼

プロジェクトが達成したら、運営者側から手数料を差し引かれて自分の口座に入金されます。達成できなかった場合は、支援金は支援者に返金されてプロジェクトそのものが終了となります。

プロジェクトの期間が終了したら、達成しても、達成できなかったとしても、お礼の文章をきちんと掲載したり、メールや手紙で感謝の気持ちを伝えましょう。事前に約束した支援者への特典があるなら、それも届けましょう。許可を得られた支援者一覧をHPに載せる方法もあります。

プロジェクトを達成した後、その事業が行われている様子をブログなどで公開すると、資金の透明性の観点からも喜ばれます。クラウドファンディングに出資する人たちは「見返り」を求めるよりも、その実現に社会的、個人的な意味や意義を見出しているケースが多いです。

そのため、プロジェクトの行く末が見届けられるようにすると、いつまでも「プロジェクトへの連帯感」から温かく見守ってもらえるでしょう。

クラウドファンディングで起業時の資金調達や事業立ち上げもできる

これから創業を考えているなら、資金集めとしてクラウドファンディングの活用を考慮してみてはどうでしょうか。クラウドファンディングと聞くと既存企業の商品やサービスを打ち出すイメージがありますが、創業と合わせて活用することもできます。

起業時の資金調達ができる

クラウドファンディングは支援者が少額から支援できるため、多くの人の心をつかめば高額な資金集めは夢ではありません。創業で資金集めをするなら、審査に通るような事業計画を立てるといいでしょう。申請は個人であっても構わなく、これから創業する会社でも問題ありません。

また、クラウドファンディングで集めた資金は、返済の必要がありません。金融機関から融資を受ける方法だと返済が必要で、事業が失敗すれば返済ができなくなるでしょう。しかし、クラウドファンディングなら成功を前提として資金集めをするため、リスクなく資金集めができるメリットがあります。

事業立ち上げができる

融資型や投資型のクラウドファンディング事業をするには、それぞれ登録に免許が必要です。融資型では、金融商品取引法「第二種金融商品取引業」の「電子申請型電子募集」の事業者登録が必要になります。また、株式投資型では、金融商品取引法「第一種金融商品取引業」や「小規模第一種金融商品取引業」の登録が必要です。これらの場合は、弁護士など専門家に相談しながら事業立ち上げをするといいでしょう。

一方で、給付型や購入型は事業立ち上げが難しくありません。創業と同時にクラウドファンディングのプロジェクトを立ち上げるとスムーズです。通常の創業でも事業計画は立てるため、同時に進めても手間が少し増える程度です。

クラウドファンディングの成功事例

具体的なクラウドファンディングの成功事例は、別の記事で詳しく紹介しておりますので、合わせてご覧になってみてください。

1つ目の事例は、釣りに特化したアパレルブランドです。アウトドアファッションブランドは増えていますが、釣りとの組み合わせは少ないことからクラウドファンディングで商品をアピールしました。

  • 達成率は3152%
  • 資金630万円以上

GOODIE 岸原 秀行|クラウドファンディングで成功!「釣り×アパレル」という新たなニーズの開拓に挑戦

2つ目の事例は、愛媛・宇和島の真珠ネックレスブランドです。宇和島は全国でも有数の真珠養殖地ですが、あまり知られていませんでした。そこで真珠の産地を盛り上げるためクラウドファンディングを利用しています。

  • 目標の支援額を5日で達成
  • クラファン限定プチアクセサリーを用意

愛媛宇和島の真珠がクラファンで人気沸騰!元コンビニの敏腕マーチャンダイザー中山香織さんに聞く「事業の強みの伸ばし方」

3つ目の事例は、海外のマイクロファイナンスです。海外の貧しい人に無担保で少額の融資を行う事業のことで、資金集めとしてクラウドファンディングを活用しています。

  • クラウドファンディングから資金約6000万円
  • ミャンマー国営経済銀行からも約8000万円

海外マイクロファイナンス・ワラム 加藤 侑子|高卒派遣から勤め先を買収し社長に!

まとめ

夢をかなえたいけれどお金がない、人脈がない・・・ないない尽くしの救世主になり得るのがクラウドファンディングです。あなたに合ったクラウドファンディングサイトを探してみましょう。サイトを見ているうちに応援したいプロジェクトや、似たことをやりたいと考えている人に出会えるかもしれません。

経営上の工夫でも資金繰りをよくすることができます。冊子版の創業手帳(無料)では、創業期において重要になってくるキャッシュフローを詳らかにし、キャッシュフローを健全にするノウハウを10つの観点から解説していますので、ぜひ参考にしてください。

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(執筆:創業手帳編集部)

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