注目のスタートアップ

食用コオロギの品種改良・生産・原料加工・商品開発などの「グリラス」が2.9億円調達

company

2022年2月28日、株式会社グリラスは、総額約2億9,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。

食用コオロギに関連する品種改良・生産・原料加工・商品開発・販売を行っています。

具体的には、食用コオロギを利用したお菓子「C. TIRA Cookie(シートリア クッキー)」・「C. TIRA Crunch(シートリア クランチ)」の自社ECでの販売や、食用コオロギの自動生産システムの開発、高効率な品種改良施設の開発などを行っています。

徳島県美馬市にある廃校(旧芝坂小学校)を生産拠点・加工拠点として整備しており、既存ファームと合わせ、2022年2月時点で年間10トン以上のコオロギパウダーを生産する体制を確立しています。

今回の資金は、生産体制の拡充や、研究開発の加速、PR・広報・マーケティング活動の推進、人材採用に充当されます。

世界的な人口の増加により、早くて2030年にはタンパク質の需要と供給のバランスが崩れ始めると予想されています。これをタンパク質危機と呼びます。

しかし、既存の畜産の仕組みは、環境負荷が高いこと、土地が足りないこと、気候変動の問題、倫理的な課題があることから大幅な拡大が困難となっています。

そのため新たなタンパク質とその生産の確立が求められ、世界中で研究開発が進んでいます。

すでに市場でも知名度が高まってきているのが大豆を原料とした植物肉です。

大手飲食店などでの導入もあり、今後も植物肉への置き換えが進んでいくと考えられます。

しかし、大豆は植物性タンパク質であり、動物性タンパク質に比べて必須アミノ酸の含有量が低い傾向にあります。

そのため代替となる動物性タンパク質として昆虫食が考えられているのです。

なかでもコオロギは飼育が簡単で、食性が雑食、食味が良いというメリットがあり、昆虫食のなかでもメジャーなものとなると考えられています。

一方で、コオロギは産業として確立されていなかったため品種改良なども進んでいません。

グリラスはコオロギを食品として社会実装するため、品種改良の推進や、生産、商品開発・販売を行っています。

研究開発系のビジネスにとって資金は研究を進めるための重要なもののひとつです。「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、VCから出資を受けるためのノウハウなど、資金調達に関する情報について詳しく解説しています。

カテゴリ 有望企業
関連タグ EC コオロギ タンパク質危機 フードロス 昆虫食 株式会社
創業手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
家族を従業員にする4つのメリットと注意するべきポイント
【2025年最新】起業・開業の強い味方!補助金・助成金おすすめ15選
有限会社とは?なぜもう設立できないのか?
【2025年最新版】合同会社と株式会社の違いを徹底比較!メリット・デメリットや選び方をわかりやすく解説
【記入例つき】事業計画書の書き方を初心者向けに解説|起業・融資対応テンプレートあり
起業の仕方サムネイル
起業の6ステップ。素人でも失敗しない起業の仕方を大解剖。起業の専門家が体験とデータで解説。

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

移住支援サービスを展開する「スカラパートナーズ」と総合人材サービス企業の「アデコ」が業務提携
2020年9月30日、株式会社スカラパートナーズは、アデコ株式会社と、業務提携を行うことで合意したことを発表しました。 スカラパートナーズは、専門の移住コンシェルジュが移住相談を行う支援サイト「Kom…
生成AIを軸に企業の課題に応じたカスタマイズ型ソリューションを提供する「カサナレ」が資金調達
2024年11月27日、カサナレ株式会社は、資金調達を実施したことを発表しました。 今回の資金調達により、累計調達額は2.25億円となりました。 カサナレは、生成AI基盤モデルの性能を最大限に引き出し…
夜間・休日の往診サービス運営の「コールドクター」が2億円調達
2020年12月22日、株式会社コールドクターは、総額2億円の資金調達を実施したことを発表しました。 夜間・休日の往診サービス「コールドクター」を運営しています。 アプリから簡単に予約でき、最短30分…
マイクロモビリティのシェアリング・サービス運営の「Luup」が資金調達
2020年12月3日、株式会社Luupは、資金調達を実施したことを発表しました。 引受先は、大東建託株式会社です。 Luupは、マイクロモビリティのシェアリング・サービス「LUUP(ループ)」を運営し…
AI契約書レビュー支援ソフト提供の「LegalForce」が10億円調達
2020年2月21日、株式会社LegalForceは、総額10億円の資金調達を実施したことを発表しました。 自然言語処理を用いた、クラウド型の契約書レビュー支援ソフトウェア「LegalForce」を開…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 ファウンダー 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集