【起業の仕方を大解剖!】ど素人でも失敗しない起業の6ステップとは?

創業手帳

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失敗しない起業の仕方を6つのステップで解説!

起業することは難しそうに思えるかもしれませんが、誰にでもできます。特別な資格や技能が必要なわけではありません。

しかし、誰にでもできるからこそ、失敗に終わる起業家が多いのも事実です。

起業を失敗に終わらせないためには、準備段階から事業開始まで、起業の仕方を知っておくことが大変重要となります。

この記事では、はじめての起業でも失敗しない6つのステップをご紹介します。

1.起業の準備→2.事業計画書の作成→3.資金計画→4.起業計画の具体化→5.起業→6.事業開始

6つのステップのどこで手を抜いても起業の失敗につながります。各ステップを着実に進んでいくことで失敗のリスクを低減できることでしょう。

※この記事を書いている「創業手帳」ではさらに充実した情報を分厚い「創業手帳・印刷版」でも解説しています。無料でもらえるので取り寄せしてみてください。

ステップ1.起業の準備(起業の1年〜半年前)

起業準備のイメージを書く男性
はじめに、どのような分野で起業するのかを決めていきます。

これからの時間の使い方をじっくりと考える期間です。漠然としたイメージを少しずつ形にしていきましょう。

起業分野の絞り方

どのような分野で起業するのがよいかを決めかねている場合は、以下の3つの要素を基準に考えてみましょう。

  1. 自分がしたいこと
  2. 自分ができること
  3. 社会のニーズ

まずは単純に「自分がしたいこと」を考えてみてください。お金を儲けたい、有名になりたいなど自分の欲望を満たすものではなく、企業理念として成立するような本当に自分がやりたいと思っていることを考えてください。

事業は継続していくことが何よりも大切です。一時的な欲求を満たすための衝動的な起業では、事業を継続するモチベーションを維持していくことができません。

実際に、多くの起業家が本当に自分のやりたいことを見つけられず、起業を失敗に終わらせてしまっています。

とくにスタートアップやベンチャー企業の場合は、エンジェル投資またはベンチャー・キャピタルからの出資を受ける際に、モチベーションの根幹について評価されることになります。きちんと自分自身で明確化しておきましょう。

次に「自分ができること」を考えていきます。これまでの自分の仕事や生活を振り返りながら、自分の持っているスキル・資格・人脈・資産などを棚卸ししてみましょう。

自分の経験などと結び付かない分野で起業するのはおすすめしません。実際に失敗している例が多く存在します。

とくにカフェなどの飲食店開業においては、飲食店勤務経験が全くないのに理想だけで自分の趣味を詰め込んだ飲食店を開業してしまい、設備投資や開業後の資金繰りで現実を知るという失敗例も多いです。

自分の強みとなるスキルや知識を活かせるような分野を選択するようにしましょう。

最後は、社会が何を求めているかといった「社会のニーズ」を調査します。売り手(起業家)が売りたい商品・サービスを市場に提供するという方向性(プロダクトアウト)よりも、社会や市場のニーズを捉えてそれに合致した商品・サービスを提供していくという方向性(マーケットイン)を意識しなければ、失敗の確率が高くなってしまいます。

ニュースや統計情報から得るのもよいですが、ターゲット客層により近く、自分との関係性がより遠い人からの意見も参考になるでしょう。

許認可・法規制のチェック

事業によっては、起業するために国や地方自治体の許可(許認可)、資格が必要なものもあります。

自分の起業する業種が許認可や免許が必要なのか許認可や免許を取得するための期間・費用、取得が難しそうな場合は許認可の必要ないビジネスモデルへの転換などを検討していきます。

なお、許認可は起業までのスケジュールや資金調達にも影響してくるため、非常に重要な部分です。知識がない場合は、起業する前に行政書士など許認可の専門家に確認しておくことを強くおすすめします。

【許認可の必要な業種】

業種 管轄庁 有効期限
宅地建物取引業 国土交通大臣または都道府県知事 5年
建設業 国土交通大臣または都道府県知事 5年
電気工事業 経済産業大臣または都道府県知事 5年
食品販売業 都道府県知事または市長 5年を下らない期間
飲食店、喫茶店 都道府県知事または市長 6年
薬局 都道府県知事 5年または6年
医薬品・医薬部外品・化粧品・医療機器製造販売業 厚生労働大臣または都道府県知事
医薬品販売業 都道府県知事
高度管理医療機器・特定保守管理医療機器販売業 厚生労働大臣または都道府県知事
酒類販売業 税務署長
液化石油ガス販売業 経済産業大臣または都道府県知事
揮発油販売業 経済産業大臣
家畜商 都道府県知事
古物営業・中古品販売 公安委員会
一般旅客自動車運送事業 国土交通大臣
特定旅客自動車運送事業 国土交通大臣
一般貨物自動車運送事業 国土交通大臣
特定貨物自動車運送事業 国土交通大臣
ホテル・旅館業 都道府県知事(保健所設置市、特別市は市長、区長)
旅行業 国土交通大臣または都道府県知事 5年
一般廃棄物処理業 市町村長 2年
産業廃棄物処理業 都道府県知事 5年または7年
特別管理産業廃棄物処理業 都道府県知事 5年または7年
浄化槽清掃業 市町村長 概ね2年
美容院 保健所
理髪店 保健所
クリーニング店 保健所
探偵業 公安委員会

起業資金を貯める

起業資金は「自己資金」を元手にするのが基本です。資金調達だけでまかなうこともできますが、自己資金を貯めた実績が資金調達の可否にも影響するため、自己資金を用意しておく方がよいでしょう。

スタートアップやベンチャーの場合は、日本政策金融公庫の創業融資が起業時の資金調達のセオリーです。しかし、起業時に必要な事業資金のうち10%は自己資金として用意しておかなければ、借りることが難しくなります。

また、融資審査では半年〜1年程度の個人通帳の提出を求められるため、一気に振り込まれたようなお金は「見せ金」と判断されて金融機関では評価されません。

金融機関はコツコツと貯めたお金を信用として評価することになります。それらをふまえた上で、起業に必要な資金をいくら確保できるかを現実的に考える必要があるのです。

さらに、クレジットカードやローンの返済状況、公共料金・携帯料金の滞納などを信用情報として見られるため、創業融資を検討している場合は起業時の資金調達計画にも影響します。起業するなら、お金の管理を慎重に進めていきましょう。

ローンや携帯料金などを滞納していたことがあるのか思い出せない場合は、信用情報を確認してみるとよいでしょう。

資金調達手帳に関する情報だけをまとめた資金調達手帳(無料)では、個人信用情報機関(CIC)に信用情報を開示してもらう方法について詳しく解説しています。

ステップ2.事業計画書の作成(起業半年〜3ヶ月前)

事業計画書
具体的に「事業コンセプト」を決定して事業計画書を作成していきます。事業コンセプトは、顧客ターゲットの選定や市場の調査・分析をしながら決めていくことになります。

事業計画書は自分自身の事業を理解するために不可欠なものですが、資金調達の際にも必要となるため、誰が見ても納得するような完成度の高いものでなければなりません。

脱サラ起業を考えている場合は、このタイミングで退職時期や引き継ぎについても検討し始めましょう。

顧客ターゲットの選定

顧客ターゲットの選定には「誰に」「何を」「どんな方法で」売るのかをイメージすることが重要です。「女性に化粧品をインターネットで売る」といった漠然としたものでは意味がありません。

「20〜40代のキャリア志向が強い女性向けに、高品質なオーガニック化粧品をASPのサービスを利用して、自分でサイトを作成して販売する」といったように具体的にイメージします。

この際に、顧客ターゲットとして以下のようなペルソナを作成しておくと、具体的に仮説を立ててイメージしやすくなります。

千葉県在住。丸の内に勤務する28歳のOL。営業職として勤務するバリバリのキャリアウーマン。残業が多く仕事も忙しいため肌荒れが気になっている。会社帰りに東京駅地下の化粧品店に寄り道してオーガニック化粧品の新商品をチェックしてストレス発散している。

市場・競合調査

顧客ターゲットに近い層で本音を語ってくれる知り合いからのヒアリングや、インターネット検索による市場調査、さらに自分で足を運んで実地調査をしていきます。

競合調査では、可能であれば実際に競合のサービスを受けてみることをオススメします。あらかじめ調査項目を決めておいて、真似すべき良いところと改善すべき悪いところをチェックしておきましょう。

事業計画書を作る

ここまで調査・分析した結果をSWOT分析などを利用してブラッシュアップ。ブラッシュアップしたものを具体的に事業計画書へ落とし込んでいきます。

事業計画書の作成が起業の根幹といっても過言ではありません。最も重要なのは、事業計画書を作成したという事実ではなく「なぜその商品が売れると確信できるのか」を客観的に伝えられる事業計画書になっていることです。

事業計画書のフォーマットに決まりはありませんが、創業融資を検討している場合は融資の際に「創業計画書」を作成する必要があるため、創業計画書に流用できる事業計画書のフォーマットを利用しましょう。

具体的な書き方やフォーマットについては「【税理士監修】事業計画書とは?3つのメリットや注意点、書き方まで解説」を参考にしてみてください。

創業融資について詳しく知りたい方は、冊子版の創業手帳を参考にしてみてください。日本政策金融公庫の、創業者が利用できる3つの融資制度について詳しく解説しています。また、ステップに沿って項目を埋めていくだけで、簡単に創業計画書を作れるツールも紹介しています。

ステップ3.資金計画を作る(起業3ヶ月〜2ヶ月前)

電卓と資金計画書
作成した事業計画書をもとに事業を開始するにあたって、どのくらいお金がかかるか、どのような方法で資金調達するのかなどの具体的な資金計画を立てていきます。

起業でかかるお金には、大きく分けて「設備資金」と「運転資金」があります。これらの資金を最低3ヶ月分は用意しておかなければ、起業は失敗してしまう確率が高いでしょう。

大きな支出は複数の業者から見積もりを取り、実際にどのくらい必要なのかをできるだけ正確に算出します。これらの見積もりは、創業融資における審査でも必要となります。

設備資金
敷金・礼金、内装費・外装費、机・テーブル・椅子、パソコン・プリンターなどの費用
運転資金
仕入れ、給与、社会保険料、外注費、旅費交通費、通信費、水道光熱費、広告宣伝費、交際費、支払い手数料・支払利息などの費用

設備資金や運転資金をすべて自己資金でまかなうことができれば問題ありませんが、実際には資金調達をしなければならない場合が多いでしょう。

資金調達にはおもに4つの方法があります。

友人・家族に頼る

友人や家族などに頼んで資金を借りる方法です。場合によっては有力な資金調達方法ですが、借りた場合に返済できないと人間関係の破綻につながるリスクもあるため、できる限り友人・家族は頼らない方がよいかもしれません。

また、贈与された場合には全額が自分のものになるわけではなく、贈与税がかかる場合もあります。

エンジェル投資家・ベンチャーキャピタル(VC)からの出資

ベンチャーやスタートアップの起業では比較的なじみのある資金調達方法が、エンジェル投資家やベンチャーキャピタルからの出資です。

しかし、エンジェル投資家と知り合えるだけの人脈がなかったり、ベンチャーキャピタル(VC)に評価されるようなサービスを提案することができなかったりと、多くの起業家にとってハードルの高い資金調達方法でもあります。

エンジェル投資家やベンチャーキャピタルからの出資を検討している方は、下記の記事も参考にしてみてください。

創業融資を受ける

資金調達の選択肢として、金融機関の創業融資を受けるといった方法もあります。

融資にはいくつか種類がありますが、ベンチャーやスタートアップが起業する場合、成長過程で赤字経営になってしまうこともあるため、どうしても銀行や信用金庫などの民間金融機関からの融資は受けにくい状況にあります。

そのため、公的金融機関である日本政策金融公庫の新創業融資というサービスが現実的な融資手段となります。新創業融資は無担保、無保証、低金利で借りることができて、融資限度額も大きい非常に便利なサービスです。

実際に、多くの起業家にとって起業時の現実的な資金調達方法となっています。

新創業融資を受けるには、先ほどご説明した「創業融資計画書」を作成するのが条件となっています。「創業融資計画書」をもとに融資可否を判断されるため、事業計画書の作り込みが非常に重要となります。

また、認定支援機関に支援してもらっている場合は、同じく日本政策金融公庫のサービスである中小企業経営力強化資金による融資を検討することができます。

ほかにも起業時に選択できる融資制度としては、自治体がおこなっている創業融資である制度融資があります。制度融資も金利が低く利用しやすいサービスですが、信用保証協会の審査などがあり「融資実行までに時間がかかる」「自己資金要件が厳しい」などのデメリットもあります。

補助金・助成金の受給

補助金・助成金は融資と異なり、返済の必要がありません。

ですが補助金・助成金はともに後払いで、支給されるまでに1年近くかかってしまいます。そのため、起業時の資金としてはあまり有効ではありません。

また、受付期間が決まっており、その期間を逃すと受給できなくなってしまいます。年度始めに募集開始されるものが多いため、4月と5月は補助金・助成金情報を常に追っていく必要があります。

さらに、補助金は応募すれば必ずもらえるものではなく審査が行われることにも注意が必要です。助成金は要件を満たすことで支給されます。

補助金・助成金情報を詳しく知りたい方は、下記の記事を参考にしてみましょう。

補助金・助成金が簡単に分かる補助金ガイド(無料)では、創業者が使える最新の補助金・助成金について詳しく解説しています。それぞれの補助金・助成金の注意点や社労士に依頼するメリットなども掲載しています。

ステップ4.起業計画の具体化(起業2ヶ月〜起業直前)

スタートアップの文字と男性

起業全体の計画をさらに具体化していきます。組織の機関設計や許認可の要否、本店所在地の検討、物件探し、集客手段の検討など、具体的にやるべきことが増えていきます。

脱サラ起業の場合は業務量が多くなるので、このタイミングで退職しているようにスケジュールを立てておきましょう。

起業時の組織形態・機関設計

個人事業主として開業するのか、株式会社や合同会社など会社設立するのか、株式会社であれば取締役会を設置するのか、役員は何名にするのか、株式は公開・非公開どちらにするのかなどを具体的に決定していきます。

個人事業主・会社設立それぞれにメリット・デメリットがあります。おもに検討するポイントは税金面ですが、自分のビジョンにあわせて決定することが大切です。

>>「法人と個人事業主の違い~税金・会計に関する違い編~」

起業する場所を決める

地理的な場所ももちろんですが、起業時は物件コストを抑えるのか、収益を見込んである程度の立地で物件を借りるのかなどを複合的に検討していきます。

手段としては自宅開業、賃貸(店舗・オフィス)、レンタルオフィス、コワーキングスペース、バーチャルオフィスなどが考えられます。コスト面やプライバシー面、物件取得の難易度などでそれぞれにメリット・デメリットがあります。

許認可が必要な業種で起業する場合は、そもそもレンタルオフィスやバーチャルオフィスでは許認可が認められない場合もあるため、行政書士などの専門家に相談しておきましょう。

物件探しをするにあたって、立地と集客の兼ね合いを考慮していないことから起業に失敗してしまうケースもあります。たとえば飲食店の場合、どんなにお得な物件でも認知されにくい物件だとお客さんの来店が見込めず、収益を確保できなくなってしまいますよね。

集客が見込める立地なのかを考えた上で、物件を探さなければなりません。不動産屋は自分の起業する業種に精通した不動産屋を選ぶとよいでしょう。

また、物件取得のタイミングが創業融資の可否に影響することも考えられるため、物件取得までのスケジューリングも重要になります。どれだけ多くの情報をいかに早く入手できるかがよい物件を確保する鍵です。

オフィスの種類やそれぞれのメリット・デメリットについてもっと詳しく知りたい方は、冊子版の創業手帳を参考にしてみてください。各オフィスの特徴について表にまとめているため、比較検討しやすいでしょう。また、創業者におすすめのシェア・オフィスやコワーキング・スペースのメリットについても詳しく解説しています。

集客方法を決めておく

集客方法もこの時期に具体化しておきます。集客方法には、オンラインで行う方法とオンラインで行う方法があります。

それぞれ具体的にどのような方法があるのかについて、メリット・デメリットとともに表でまとめてみました。

オンラインの集客

  メリット デメリット
ホームページ作成 デザイン・プログラム・など自由にできるため表現に制限がない。 制作・運用にコストがかかる。知識がないと使えないものになりがち。
ホームページ作成サービス

ペライチなどのサービスを利用すれば無料・または低コストで始められる。

制作自体は多少の技術とデザイン力があればできるが、運用には知識がないと使えないものになりがち。
無料ブログ 無料で技能も要求されないでそれなりのクオリティーで運用できる。 デザインなど好き勝手にできない。無料のため唐突に削除されるなどのリスクもある。執筆の手間もある。
自作ブログ デザイン・プログラム・など自由にできるため表現に制限がない。削除されることもない。 制作にも運用にも知識が要求される。執筆の手間もある。
メルマガ エンゲージメントの高いコアなファンに情報発信できる。 配信先のリストを作る必要がある。誤配信のリスクがある。
ソーシャルメディア 手軽に始められる Webマーケティング的な知識が必要
モール 楽天などを利用する。ある程度の集客が見込める。 手数料を取られる。好き勝手に販売できない。
ASPサービスのEC メイクショップ、カラーミーショップなどを利用する。デザインなど好き勝手にできる。サポートを受けられる。 ランニングコストがかかる。プログラムを自由に実装できないことがある
口コミサイト 食べログなどを利用する。決まったフォーマットに入力するだけで必要な情報が入れられる。ある程度の集客が見込める。 競合が多く、決められた表現の中で見つけてもらうための工夫が必要。

オフラインの集客

  メリット デメリット
紹介営業 起業当初はこの方法が確実。 起業前にある程度人脈を構築しておく必要がある。
飛び込み営業

顧客ターゲットをセグメント化した営業先リストがあれば確度が高い営業ができる。

営業リストが必要。効率が悪い。起業段階ではデメリットになることが多い。
セミナー営業 セミナーに来ている時点で興味を持たれているため、顧客になりやすい。 セミナーに対する集客の手間とセミナーの内容によっては逆に商品価値を落とす可能性がある
ポスティング/ビラ配り さほど対人的なストレスなく不特定多数に商品を認知させることができる。 見てもらえない可能性が高い。成果が出にくい。または成果を測りにくい。
チラシ 対人的なストレスなく不特定多数に商品を認知させることができる。 チラシ作成の手間がかかる。チラシ配布にもコストがかかる。そもそも見てもらえない可能性もあるため成果が出にくい。
フリーペーパー ターゲット層によっては効果がある。 掲載に費用がかかる。割引やクーポンを出す必要がある。

このように様々な方法があるため、自分の起業する業種などに合った方法を選択しましょう。

ステップ5.起業(会社設立・個人事業)

ビルとスーツの男性
会社設立の場合は定款認証から法務局での登記、個人事業主の場合は税務署への開業届提出を行います。法的にはこのタイミングで起業したことになります。

会社設立の場合、設立までに2週間〜1カ月は見込んでおきましょう。個人事業主であれば税務署に開業届を提出します。

起業時の主な提出書類(株式会社)

提出書類 提出先
発起人会議事録 法務局(登記事項の決定のみ)
定款

公証役場で認証

登記申請

  • 登記申請書
  • 就任承諾書
  • 払込があったことを証する書面
  • 発起人決定書
  • 資本金の額の計上に関する証明書
  • 調査報告書
  • 財産引継書
  • 印鑑届書
  • 印鑑カード交付申請書
法務局

起業時の主な提出書類(個人事業)

提出書類 提出先
個人事業の開業・廃業等届出書(開業届) 税務署

ステップ6.事業開始(起業1ヶ月〜3ヶ月後)

積み木と男性の手
登記や開業届の提出が完了したら、役所への届出や、銀行口座の開設、創業融資などの融資の正式申し込み、集客の開始、従業員を雇う場合は求人募集などの事業開始に向けた本格的な準備を開始します。

起業後の税務署への届出

株式会社 個人事業
  • 法人設立届出書
  • 給与支払い事務所等の開設届出書
  • 源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書
  • 青色申告の承認申請書
  • 消費税課税事業者選択届出書
  • 消費税簡易課税制度選択届出書

※法人設立届出書は都道府県税務署と市町村役場にも提出(東京23区以外)

  • 事業開始等申告書
  • 所得税の青色申告承認申込書
  • 青色事業従業者給与に関する届出書

※事業開始等申告書は都道府県税務署と市町村役場に提出

  • 消費税課税事業者選択届出書
  • 消費税簡易課税制度選択届出書

社会保険関係(個人事業は無し)

提出書類 提出先
  • 健康保険・厚生年金保険新規適用届
  • 健康保険・厚生年金保険被保険者資格取得届
  • 健康保険被扶養者届
  • 国民年金第3号被保険者資格取得届
年金事務所

銀行口座開設

起業したら会社名義の銀行口座が必要となります。個人事業主でも、プライベートの支出と事業用の支出を明確に分けておくことで経理処理が楽になります。

金融機関には様々な種類があります。それぞれに特徴があるため、起業前にある程度情報を入手しておいて検討することをオススメします。

【金融機関の種類と特徴】

銀行の種類 特徴
都市銀行 個人から法人まで幅広く対応し、金利も低い。しかし大企業中心の支援となるため、起業直後のベンチャーやスタートアップへの支援は積極的ではないこともある。
地方銀行 各地方に根付いているため、地域の中小企業との取引にも小口取引にも積極的だが、都市銀行に比べると金利が高いことが多い。
信用金庫・信用組合 地域限定で営業しているため親身に対応してもらえる。地元中心のビジネスで起業する場合は向いている。口座開設して小口取引で信用を深めておくと良い。上記銀行に比べると金利は高い。
ネットバンク ネットと郵便で口座開設が完了するため。手軽に口座開設できる。手数料も安く起業家にとっては利点が多い

起業家に対する口座開設の審査は意外と厳しいもの。口座開設に銀行へ出向く際には、事業を信頼されるような説得材料を用意しておくようにしましょう。

また、先輩起業家などの知り合いに紹介してもらう方ことで口座が作りやすくなります。起業するためには、少なくても1口座は絶対に必要となので、可能であれば複数の金融機関で口座開設を申し込むようにしましょう。

口座開設が難しい場合もあるので、どのような状況だと口座開設できないのかを知っておきましょう。

  • バーチャルオフィスなどで事業の実態を確認できない場合
  • 本店と営業エリアが極端に離れている場合
  • 起業家の信用情報に事故情報がある場合

創業融資の正式申込み

先ほどもお伝えしたように、起業家にとって現実的な資金調達手段は創業融資です。創業融資を利用する場合は、この段階で正式に申込みましょう。

融資実行までの期間は、日本政策金融公庫で約1カ月、自治体の制度融資では約2カ月をみておきましょう。

物件取得が必要な業種で起業した場合は、融資の際にある程度物件が決まっていなければならないため、手続きに遅れのないようにしておいてください。

融資の可否に直結する一番のポイントは創業契約書・事業計画書の作成になります。

新創業融資の流れ(日本政策金融公庫)

  1. 起業家が公庫に相談に行く
  2. 創業計画書の作成/借入申込書・添付書類の準備
  3. 起業家による正式申込み
  4. 公庫より提出書類の提示
  5. 起業家による提出書類の収集
  6. 起業家と融資担当者の面談
  7. 審査結果の通知
  8. 金銭消費貸借契約書の締結
  9. 創業融資実行

制度融資の流れ(自治体)

  1. 起業家が公庫に相談に行く
  2. 創業計画書の作成/借入申込書・添付書類の準備
  3. 自治体によるあっせん書申込み
  4. 起業家があっせん書を入手し、金融機関を選んで融資申込
  5. 金融機関から信用保証協会に保証申込み
  6. 信用保証協会から金融機関に保証の可否を通知
  7. 金融機関から自治体に制度融資実行の可否を連絡
  8. 金銭消費貸借契約書の締結
  9. 制度融資実行

従業員を雇用する

起業直後に従業員を雇う場合は、事業計画書の売上や粗利益の水準を考慮して慎重に検討しましょう。

給与以外にも交通費や社会保険、雇用保険など、人を雇うことで予想以上のコストがかかります。給与の2〜5割増しで人件費を考えておく必要があります。

【雇用する場合の手続き】

提出書類 提出先
  • 適用事業報告書
  • 労働保険保険関係成立届
  • 労働保険概算保険料申告書
労働基準監督署
  • 雇用保険適用事業所設置届
  • 雇用保険被保険者資格取得届
ハローワーク

源泉所得税の納付

提出書類 提出先
  • 給与所得・退職所得等の所得税徴収高計算書
税務署/金融機関(郵便局含む)

集客開始

起業に関する一通りの事務を終えたら、いよいよ集客を開始します。

大きく分けてオンラインとオフラインの集客がありますが、大事なのは起業直後からバラバラに集客しないことです。オンラインとオフラインを個別に考えるのではなく、広告予算の中で全体を組み合わせながら集客しましょう。

とくに店舗系ビジネスでは「集客の順番」も重要です。まずは店舗周辺のお客さまに知ってもらい、そのお客さまを確実にリピートに繋げることを考えます。

いきなりSNSなどのオンライン集客に力を入れるよりも、オフライン集客で確実に固定客を獲得することが重要になってきます。

集客グラフ

起業前後に読んでおくと役立つ本6選

4冊の本
最後に、起業前後に読んでおくと役立つおすすめの本を6冊ご紹介します。

ご紹介する本を読んでおくことで、起業を成功させることができるかもしれません。

起業前に読んでおくと役立つ本3選

起業の科学ースタートアップサイエンス
起業の科学 スタートアップサイエンス

個人事業からはじめる独立・起業マニュアル
個人事業からはじめる独立・起業マニュアル

株式会社のつくり方と運営 ’20~’21年版
株式会社のつくり方と運営 '20~'21年版

起業後に読んでおくと役立つ本3選

NO RULES(ノー・ルールズ) 世界一「自由」な会社、NETFLIX
NO RULES(ノー・ルールズ) 世界一「自由」な会社、NETFLIX

ハイパワー・マーケティング
ハイパワー・マーケティング

マネジメント[エッセンシャル版] – 基本と原則
マネジメント[エッセンシャル版] - 基本と原則

創業手帳でも、起業前後に役立つ知識や情報を集約した「創業手帳(冊子版)」を無料で配布しています。

ご紹介した本とあわせて読んでいただくことで、起業を成功へと導くことができるでしょう。

最後にー起業家のみなさまへ

起業を思い立ったら考えておきたいのが、起業から経営までのサポート体制です。

「起業家は孤独」とよく言いますが、会社員とは違って起業家はすべて自分の責任で行わなければなりません。

分からないこともすべて起業家自身が判断していかなければならないため、効率の悪さや起業そのものの失敗に繋がりかねません。

起業の過程でも許認可や税務に関する判断に迷うことがあると思います。その際は迷わず専門家に相談してしまった方がよいでしょう。

起業段階から信頼できる専門家を見つければ、経営でつまずいた時にも助けになってくれる力強い起業家のパートナーとなってくれるはずです。

ただし、起業してから基本的なことを専門家に逐一聞くようなことになってしまうと、事業の流れが滞ってしまうかもしれません。冊子版の創業手帳では、起業に必要なノウハウを詳しく解説しています。

この冊子を起業前に手に入れ、基本的なことを知っておき、専門的なことだけを専門家に頼ることにすることで事業が円滑に進むでしょう。

(執筆:創業手帳編集部)

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