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2023年5月31日排水中の油脂分解システムなどを手がける名古屋大学発ベンチャー「フレンドマイクローブ」が2.3億円調達
2023年5月31日、株式会社フレンドマイクローブは、総額2億3,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。
フレンドマイクローブは、微生物とその酵素の活用により環境への負荷を軽減する技術の事業化を手がける名古屋大学発ベンチャーです。
販売する排水中の油脂分解システム「MiBiocon®-FW」は、食品工場から排出される廃水に含まれている油脂を高性能油脂分解微生物群で分解することで、産業廃棄物である油性汚泥の発生を抑制するシステムです。
今回の資金は、「MiBiocon®-FW」の販売促進、性能向上のための開発、グリストラップや生ごみ処理機に適用するためのシステム開発に充当する予定です。
また、鉱物油の分解技術の研究・開発を加速し、2年後の実用化に向け計画を進める予定です。
汚泥とは事業の過程で発生した泥上の物質であり、産業廃棄物の一種です。産業廃棄物であるため事業者は適切な処理が義務づけられています。
産業廃棄物にはさまざまな種類がありますが、汚泥は排出量が多いものとなっています。
環境省の「産業廃棄物の排出及び処理状況等(令和2年度実績)」によると、汚泥は年間1億6,363万トン排出され、その排出割合は43.8%とかなりの量となっています。
汚泥には、食品工場や下水処理工場などで発生する有機性汚泥と、金属工場や土木工事現場などで発生する無機性汚泥の2種類があります。
こうした汚泥の多くはリサイクルされて再利用・有効利用されています。
食品工場で発生する廃水は、BOD(生物化学的酸素要求量)や油分が高く、腐敗しやすく、酸発酵を起こして悪臭を発生させやすいという特徴があります。
また、下水処理においては油は好ましくないため、廃水処理を行う場合、油分や固形物の前処理を適切に行う必要があります。
フレンドマイクローブは、微生物を活用した油性排水処理システムにより、従来の処理システムが抱えていた、分離した油の産業廃棄物としての処理、悪臭・害虫の発生、メンテナンスコストといった課題を解決することを目指しています。
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