注目のスタートアップ

大豆等穀物の植物工場からプラントベースドフード加工までを垂直統合で展開する「ディッシュウィル」が資金調達

company

2023年4月17日、株式会社ディッシュウィルは、資金調達を実施したことを発表しました。

大豆等穀物を生産する植物工場から、プラントベースドフード加工までを垂直統合で展開しています。

植物工場から食品加工までを自社で行うことで、どのような環境下でも食糧が生み出される仕組みを構築することを目指しています。

今回の資金は、自社技術の確立、特許の取得、製品の開発・改良などに充当します。

国内での実証実験を経て、3年以内に世界へと発信することを目指しています。


植物工場とは、完全に管理された室内環境で、ロボットやIoTなどのテクノロジーを活用して農作物を栽培する施設のことです。

工場建設や技術開発などに高額な費用がかかるものの、自動化による省人化や安定した栽培を実現できることがメリットです。

なによりも環境に左右されずに作物を栽培できることが最大のメリットです。近年の気候変動・異常気象により農地が減少している状況において、持続可能な農業を実現する解決策として注目されています。

また農業の世界的な課題のひとつにタンパク質危機があります。

タンパク質危機とは、世界的な人口の増加により、早くて2030年にはタンパク質の需要と供給のバランスが崩れ始め、タンパク質が不足するという問題のことです。

現在、主流なタンパク質は牛肉や豚肉などの畜産肉です。しかし畜産の仕組みは、増産に対応するための飼料を生産する農地がない、ウシ・ブタはタンパク質の変換効率が悪く、また水も大量に消費するため、効率が悪く、環境負荷が高いといった課題を抱えています。

こうした背景から新たなタンパク源が求められているのです。

新たなタンパク質の安定供給の方法として、植物を利用した代替肉(植物肉)や、昆虫、藻類などが注目されています。

とくに植物由来の原料を食肉のように加工した植物肉は、世界各国で開発・普及が進んでいます。国内でもさまざまな場所で食べられるようになってきています。

ディッシュウィルは、どのような環境でも農作物を栽培できる植物工場と、植物性由来食品(プラントベースドフード)の加工により、持続可能な食糧生産の仕組みを構築することを目指しています。

SDGsは大きなビジネスチャンスとなり得ます。世界に先んじて革新的なプロダクトを開発できれば、大きなシェアを獲得できるでしょう。そのためには開発やマーケティングのために豊富な資金が必要となります。「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、VCから出資を受けるためのノウハウなど、資金調達に関する情報について詳しく解説しています。

読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ 有望企業
関連タグ FoodTech タンパク質 ディッシュウィル フードテック プラントベースドフード 代替肉 大豆 株式会社 植物工場 資金調達 食品
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
起業するには何から始める?ゼロからできる起業のやり方【5ステップ解説】
【起業準備】会社設立前に絶対にやるべき10のアクションリスト
【2025年最新】クラウドファンディングのやり方とは?仕組み・種類・始め方の手順ガイド
一人会社と個人事業主の違いとは。一人でも法人にするメリット・デメリット
キャッシュフロー計算書のサムネイル
キャッシュフローとは?計算書(C/F)の見方や作り方などをわかりやすく解説!
【2025年版】補助金・助成金を活用しよう!起業・創業・開業に役立つ15選の制度

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

現代アートのECサイト運営の「TRiCERA」が1.15億円調達
2021年2月3日、株式会社TRiCERAは、総額1億1,500万円の資金調達を実施したことを発表しました。 現代アートのECサイト「TRiCERA.NET」や、ワン・ストップ・サービス型アート・スペ…
ブロックチェーンの課題となるインターオペラビリティ領域における研究開発などを手がける「Datachain」が「三菱UFJ信託銀行」から資金調達
2023年6月27日、株式会社Datachainは、三菱UFJ信託銀行株式会社から資金調達を実施したことを発表しました。 Datachainは、複数の異なる台帳間の相互運用性を実現し、クロスチェーンア…
農業向け自動運送ロボットなど開発の「輝翠TECH」が資金調達
2021年12月22日、輝翠TECH株式会社は、資金調達を実施したことを発表しました。 また、農林水産省や青森市などが実施する複数の支援事業に採択されたことも併せて発表しました。 りんご農家などにおけ…
「区分所有オフィス」を主軸に資産形成コンサルティングを行う「ボルテックス」が「ちばぎんSDGsリーダーズローン(グリーンローン型)」により資金調達
2022年11月25日、株式会社ボルテックスは、株式会社千葉銀行が提供する「ちばぎんSDGsリーダーズローン(グリーンローン型)」により20億円の資金調達を実施したことを発表しました。 ボルテックスは…
主に知的障害のある作家が手がけるアートデータのライセンスを管理しビジネスにつなげる「ヘラルボニー」が資金調達
2023年12月4日、株式会社ヘラルボニーは、資金調達を実施したことを発表しました。 ヘラルボニーは、国内外の主に知的障害のある作家の描く2,000点以上のアートデータのライセンスを管理し、さまざまな…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 代表取締役 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集