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廃棄素材を使用したクラフトジンの生産などの蒸留ベンチャー「エシカル・スピリッツ」が1.4億円調達

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2021年6月16日、エシカル・スピリッツ株式会社は、総額1億4,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。

廃棄素材を使用したクラフトジンの生産や、再生型蒸留所の運営を行っています。

日本酒の生産工程において廃棄されてしまう酒粕を再蒸留して作ったクラフトジンを販売しています。

また、クラフトジンの販売利益から酒米を酒粕提供元の蔵元に提供しています。

2021年1月には、エシカル生産と消費に特化した再生型蒸留所「東京リバーサイド蒸溜所」を東京・蔵前に建設し、蒸留所内には自社運営のクラフトジンに特化したバーを併設しています。

2021年6月現在、ベーススピリッツの蒸留はパートナー企業と連携して実施し、自社の蒸留所でそのベーススピリッツを使用したジンなどのスピリッツを蒸留しています。

今後、酒粕そのものをベーススピリッツに変える最新型の設備を導入し、これまでベーススピリッツの生産が難しかった中小規模の酒蔵との連携も可能となります。

また、国立森林総合研究所の研究成果をもとに、民間事業者として初となる木の酒の蒸溜所を立ち上げ、木のお酒である「WoodSpirits」の製品化・販売にも挑戦します。

今回の資金は、新たな再生型蒸留所の建設や、海外販路の拡大などに充当される予定です。

国産ジンの輸出はほぼゼロだったものから、2017年から急激な勢いで伸びており、2019年には208万リットルに達しています。

クラフトジンは世界的に流行しており、その先駆けとなったのは、イギリスのシップスミス蒸留所です。

シップスミス蒸留所は2008年に、約200年ぶりとなる銅製の蒸留器を稼働させて注目を集め、製法にこだわったクラフトジンを生産しました。

クラフトジンの流行により、イギリスではジン市場がウイスキー市場を上回っており、その要因としてはジンは自由に生産できることにあると分析されています。

また、SDGsが社会的に重視されるなか、ジンを作るために必要なベーススピリッツについてもエシカルな(倫理的な)原料を利用するものが登場しました。

SDGsは人類として長期的に取り組んでいかなくてはならないことですが、これはビジネスチャンスでもあります。トレンドでもあるため資金調達がしやすいという側面もあります。「冊子版創業手帳」では、様々な起業家のインタビューを掲載しています。先人の思考を知ることは、新たなビジネスの創造・成長にとって役に立つでしょう。

カテゴリ 有望企業
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