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2024年2月29日「働き方改革支援補助金2024」 学校等教育機関向けに業務効率化や探究的な学びを推進するサービスの導入を行う事業者を支援
2024年2月26日、経済産業省は、「働き方改革支援補助金2024」の公募要領・交付規定(暫定版)を公開しました。
教職員の業務削減・効率化を進めるため、学校活動支援サービスの導入を行う事業者に対し、事業費等に要する経費の一部を補助するとともに、サービスの全国的な導入を図るため全国でのサービス体験会等を実施する支援制度です。
対象事業
この事業の申請は申請者(学校活動支援事業者)が主体となって行いますが、導入実証を行う現場となる学校等教育機関(学校教育法第一条に定める学校(ただし、幼稚園及び大学を除く)の他、高等専修学校、教育支援センター(適応指導教室)、一定の基準を満たすフリースクール)、文部科学大臣の認定を受けた在外教育施設(海外の日本人学校等))とともに計画を策定し、原則、学校等設置者と連携した申請であることを必須とします。
(1)学校長等の学校活動支援サービス導入に係る責を負える者が本事業へ合意をしている学校等教育機関において、学校活動支援サービスの導入実証を行う事業であること。その際、一つの学校等教育機関に対して複数種類の学校活動支援サービスの導入を行うことができる。
(2)学校等教育機関に対して学校活動支援サービスを導入する際に、学校等設置者が一括で申請を行わない場合においても、学校等設置者との連携確保ができていること。申請者(学校活動支援事業者)が学校等設置者等と協力し、学校活動支援サービスの導入活用計画を含む交付申請を行い、導入の際は提供する学校活動支援サービスに係る支援(導入方法等のレクチャー等)を継続的に実施する事業であること。
(3)事務局が求める導入効果の測定等に応じられる規模の学校活動支援サービスの導入実証を行う事業であること。ただし、導入する学校活動支援サービスの数量は導入実証に参加する児童生徒・教職員を超えない範囲(予備を含めない)とする。
(4)事業実施主体となる申請者(学校活動支援事業者)と、導入実証事業の現場となる学校等教育機関及び学校等設置者が一体となり、導入実証事業終了後の学校活動支援サービスの継続的な活用又は学校等教育機関での自走を前提に策定した計画を実行し、交付決定以降の効果報告やアンケート等への協力を行うことを確約することができる事業であること。
(5)原則、学校等設置者及び学校長等の事業に対する合意と協力の意志があり、次年度以降の継続活用や費用負担方法を検討できる資料(導入見積り等)を基として計画された事業であること。
(6)学校活動支援サービスの導入以降、サービスの補助対象期間以降も、学校等教育機関への継続的な運用提案や効果測定の結果を基にした新たなサービス利活用の提案を行うなど、次年度以降の学校活動支援に向けたサポートを実施する事業であること。
(7)学校活動支援サービスを導入する際、補助対象経費で定める費目について、申請者(学校活動支援事業者)の自己負担が必ず発生する(補助率1/2の場合、自己負担は補助対象経の1/2となる)とともに、その自己負担分について学校等設置者及び学校等教育機関の費用負担がない業であること。
補助対象サービス
学校等教育機関において、主に教職員もしくは児童生徒が対象となるサービスで、学校活動において、教職員の業務を効率化・省力化することで探究的な学び等を推進するサービス。具体的な教職員の業務については、以下に該当するものとなり、各業務の効率化・省力化を支援するサービスが補助対象。
・朝の業務
・授業
・授業準備
・成績処理
・生徒指導(集団)
・生徒指導(個別)
・部活動・クラブ活動・児童会・生徒会指導
・学校・学年・学級経営
・職員会議等の会議
・事務
・研修等
・保護者・PTA・地域対応
・行政・関係団体対応
主たる提供サービスを「メインサービス」と位置づけ、主な対象とする。当該メインサービスに付随するサービスを「オプションサービス」と位置づけ、単独導入での申請は不可とし、当該メインサービスと併せて導入実証を行う場合のみ対象とします。
補助率、類型、補助上限額・下限額
申請類型 | 定義 | 補助率 | 学校活動支援事業者、又は学校活動支援事業者コンソーシアムあたりの補助上限額 | 1申請あたりの補助下限額 |
---|---|---|---|---|
A.中小企業単独型 | 中小企業等単独+学校等設置者および学校等教育機関 | 1/2以下 | 導入実証に参加する児童生徒×4,000円導入先となる学校数×160万円もしくは、8,000万円のいずれか低い額 | 60万円以上 |
B.中小企業コンソーシアム型 | 【コンソーシアム構成企業が2社の場合】中小企業等コンソーシアム+学校等設置者および学校等教育機関 | (イ)導入実証に参加する児童生徒×4,000円×1.5導入先となる学校数×160万円×1.5もしくは、8,000万円のいずれか低い額 | 150万円以上 | |
【コンソーシアム構成企業が3社の場合】中小企業等コンソーシアム+学校等設置者および学校等教育機関 | (ロ)導入実証に参加する児童生徒×4,000円×2導入先となる学校数×160万円×2もしくは、8,000万円のいずれか低い額 | |||
C.大企業(みなし大企業含む) | コンソーシアム型 | 【コンソーシアム構成企業が2社の場合】大企業及び中小企業等コンソーシアム+学校等設置者および学校等教育機関 | 1/3以下 | |
上記(イ)と同様 | 【コンソーシアム構成企業が3社の場合】大企業及び中小企業等コンソーシアム+学校等設置者および学校等教育機関 | 上記(ロ)と同様 |
スケジュール
事業者登録申請期間:2024年3月8日(金)~4月上旬予定
事業者登録申請締切:2024年4月上旬予定
採択公表:2024年3月中旬予定(初回)※以降順次
補助金交付申請期間:2024年3月29日(金)~2024年6月上旬予定(最終回)
交付決定:2024年5月上旬(初回)※以降順次
補助金交付計画変更申請期間:2024年5月下旬~12月下旬
事業実施期間:
・学校活動支援サービス利用費 / 学校活動支援オプションサービス費:交付決定日~2025年3月31日(最大)
・学校活動支援サービスサポート費:交付決定日~2024年12月27日(金)
実績報告期間:2024年11月下旬~2025年1月中旬
効果報告レポート:2025年1月中旬提出予定
2016年度の文部科学省の「教員勤務実態調査」によると、小学校教諭の33.4%、中学校教諭の57.7%が、月80時間以上の残業を行っており、過労死ラインを超えていました。
この教員の長時間労働は社会問題となり、教育機関では働き方改革に向けた取り組みが進められています。
その結果、2021年4月時点での時間外勤務の割合は大幅に減少し、小学校では8.2%、中学校では19.9%、高等学校では11.0%となりました。
この時間外労働の減少は、教育機関におけるデジタル化やテクノロジー活用の進展、業務効率化が進んだことによるものと考えられます。
また、教育の領域では、生徒に対する教育自体も大きな変化が起こっています。
先端技術の進展や世界情勢の変化など、未来への予測が難しく変化が激しい時代において、現在の子どもたちが未来を担う重要な人材となります。
そのため、STEAM教育の推進や探究学習の導入など、新たな教育手法が取り入れられています。
また、2021年4月から、生徒ひとりひとりに端末を支給するGIGAスクール構想が始まっており、教育領域でのデジタル改革はこれから加速していくと考えられます。
こうした中で、国は、令和5年度補正予算「探究的な学びに資する民間サービス等利活用促進事業費補助金(働き方改革支援補助金2024)」により、教職員の業務を効率化・省力化するサービスの導入を促進しています。
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