注目のスタートアップ

心の健康を支えるデジタルメンタルプラットフォームを開発・提供する「Awarefy」が2.2億円調達

company

2023年8月16日、株式会社Awarefyは、総額約2億2,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。

Awarefyは、心の健康を支えるデジタルメンタルプラットフォーム「Awarefy(アウェアファイ)」を開発・提供しています。

実績・エビデンスが積み重ねられている認知行動療法をベースとした実践型プログラムやツールを搭載し、ストレスに負けないスキルを身につけることをサポートするアプリサービスです。

また、セルフケアのみでは解決できない悩みを抱えているユーザーに向け、医療機関や公共の相談窓口の案内も行っています。

さらに、24時間365日ユーザーに寄り添ってサポートできるAIの活用も積極的に進める「Awarefy AI構想」を発表しています。

今回の資金は、「Awarefy AI構想」の推進、医療機器アプリの開発・臨床研究などに充当します。


厚生労働省「第13回 地域で安心して暮らせる精神保健医療福祉体制の実現に向けた検討会」(2022年6月9日)の参考資料によると、精神疾患を有する総患者数は、約419.3万人(入院:約30.2万人、外来:約389.1万人)となっています。

また、入院患者数は年々減少傾向にありますが、一方で外来患者数については増加傾向にあります。具体的には、2002年に223.9万人だった患者数が、2017年には389.1万人へと増加しています。さらに新型コロナウイルス感染症の流行に伴う外出自粛などにより、国内では鬱病の患者が増加したとの報告もあります。

そしてこれらの数字は実際に病院・クリニックに行ったことがある人の数であるため、実際の患者数はもっと多いと考えられます。たとえば鬱病の潜在患者数は360万人~600万人と推定されています。

精神疾患は目に見えずわかりづらいものであるため、何らかの不調を抱えていたとしても、それが精神疾患であると思い至るまで時間がかかるケースも多くあります。

また、うっすらと精神に不調があるとわかっているとしても、自身を精神疾患だと認めたくない、あるいは周囲に知られると社会的な不利益があるかもしれないなどといった考えによって病院・クリニックに行くことを選択しない人も数多く存在することがわかっています。

したがって、いつでも・誰でもメンタルケアができる環境や、精神不調に関して相談できる仕組みが求められています。

Awarefyは、メンタルに関するセルフケアアプリ「Awarefy」の提供を通じ、心の健康を支えています。

さらに、AIの活用によって24時間365日ユーザーに寄り添って支えられる機能の実装や、医療機関・相談窓口との連携により、心の健康を総合的に支えるデジタルメンタルプラットフォームへの成長を目指しています。

株式会社Awarefyのコメント

このニュースを受けまして、株式会社Awarefyよりコメントが届きました。

・今回の資金調達の目的は何ですか?

AIを活用した新規機能開発を強化して様々な領域を拡大します。

また法人向けサービスの提供や、不眠症向け治療用アプリ(DTx)の臨床研究の推進等を開始していきます。

・今後の展望を教えてください。

9月から法人向けに経営者や従業員のメンタルケアを支援するサービスを開始し、大手企業を中心に初年度で50社の利用を目指します。

また現在不眠症の医療用アプリを開発しており、24年をメドに臨床試験(治験)を始めたいと考えております。

・読者へのメッセージをお願いします。

メンタルヘルスは社会的にも大きな問題となっていますが、一方で多くの人はまだどんなアクションをすればいいか分からずにいます。

僕らは手にとりやすいスマホアプリを通して、いつでも誰でもメンタルケアできるプラットフォームをつくっていきたいと考えています。

ご興味ある方はぜひディスカッションさせてください。

心身の状態は仕事をするために重要です。また、人を雇う場合、自分だけではなく従業員の状態も管理しなくてはなりません。シリーズ累計発行部数200万部を突破した起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」の別冊「オフィス移転手帳」では、ストレスチェック実施のノウハウについて詳しく解説しています。

また、働きやすい環境を整備することも重要であり、そのための資金調達も必要となるでしょう。「資金調達手帳」では、資金調達に関するノウハウを詳しく解説しています。

読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ 有望企業
関連タグ Awarefy アウェアファイ アプリ サポート ストレス セルフケア ツール デジタル プラットフォーム プログラム メンタル メンタルヘルス 健康 医療機関 株式会社 相談窓口 精神 精神疾患 認知行動療法 資金調達
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

「クロスマート」の飲食店と卸売業者をつなぐプラットフォーム「クロスオーダー」 利用店舗数が4万店舗を突破
2023年3月29日、クロスマート株式会社は、受発注プラットフォーム「クロスオーダー」の当月利用店舗数が40,000店舗を突破したことを発表しました。 「クロスオーダー」は、飲食店と卸売業者をつなぐプ…
AIで最適な旅行先を提案「AVA Travel」のβ版リリース 運営元が4,000万円調達
2019年8月8日、AVA Intelligence株式会社は、4,000万円超の資金調達を実施したことを発表しました。 また、AIがユーザーの性格や条件などをもとに旅行先を提案するサービス「AVA …
自宅でできるオンライン介護リハビリ「Rehab Studio」の提供が開始
2023年7月13日、株式会社Rehab for JAPANは、「Rehab Studio」の提供を開始することを発表しました。 「Rehab Studio」は、高齢者が自宅からオンラインでリハビリ専…
建設業向け3Dスキャンアプリ「Scanat」提供の「nat」が8,000万円調達
2022年4月6日、nat株式会社は、総額約8,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 natは、建設業向け3Dスキャンアプリ「Scanat」を提供しています。 iPhone/iPadに搭…
ARエンターテインメント・コンテンツ開発の「ENDROLL」が資金調達
2019年7月17日、株式会社ENDROLLは、資金調達を実施したことを発表しました。 AR(拡張現実)技術を用いたエンターテイメント・コンテンツを企画・開発しています。 AR×リアル謎解きゲーム『渋…

大久保の視点

「千代田区CULTURExTECH ビジコン2024」が丸の内TOKYO創業ステーションで2024年3月19日に開催
2024年3月19日(火)にStartup Hub Tokyo 丸の内(TOKYO創業ステーション 丸の内 1F・千代田区)で千代田CULTURExTECH…
(2024/3/19)
明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得は宇宙ビジネスの蓮見大聖さん明治大学4年「AMATERAS SPACE」
2024年3月13日(木)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第2回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2024/3/13)
Coral Capitalが虎ノ門ヒルズで「Startup Aquarium 2024」を開催。VCが大規模キャリアイベント
ベンチャーキャピタルのCoral Capitalが主催する「Startup Aquarium 2024」が2024年3月2日(土)に虎ノ門ヒルズで開催されま…
(2024/3/2)
創業手帳 代表取締役 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集
今すぐ
申し込む
【無料】