一般社団法人を設立する流れ・メリット・費用総まとめ

創業手帳

一般社団法人の設立方法を詳しく解説します!

(2017/12/25更新)

起業して法人を設立するとなると、株式会社などの会社がまず思い浮かぶ方が多いかもしれませんが、法人格はさまざまな選択肢があります。

その中のひとつである一般社団法人は、実は設立しやすく自由度も高い、意外と「使える」法人格です。この記事では、一般社団法人の特徴やメリット、設立に必要な手続きなどをまとめてご紹介します。

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一般社団法人の基礎知識

一般社団法人とは?

「法人」とは、人(法人と対比して自然人などとも言います)以外で法律上「人」として扱われるもののことです。

法人は、大きく分けて「営利型」と「非営利型」があり、その中に株式会社をはじめとする会社、学校、宗教、組合などさまざまなものがあります。

一般社団法人は営利を目的としない「非営利法人」で、「人の集まり」(社団)を持つことができる法人格です。

人を基盤とする法人ですから、法人自身の財産はなくてもよく、設立時に資本金等にあたる資金の払い込みは不要です。
とはいえ、実際に法人を運営していくために資金は必要です。そこで、一般社団法人の場合には「基金」と呼ばれる、法人の活動資金や財産を持つことができる(持たなくてもよい)仕組みになっています。

一般社団法人の「基金」と「社員」の関係

株式会社では、「資金を出した人=株主=議決権を持つ人」といった関係ができていますが、一般社団法人には、このような仕組みはありません。

まず、一般社団法人の「社員」と呼ばれる人は、会社の従業員とは少し違い、議決権を持つ「正会員」のような位置づけです。株式会社でいうところの株主に近い存在といえます。

しかし、一般社団法人の基金に拠出することと、その一般財団法人の社員(会員)になることは別々の扱いです。
そもそも、基金を持つかどうかは、その法人ごとに決めることができます。ゆえに、基金を拠出しなくとも、その一般社団法人の社員になることはできるのです。

もちろん両方を兼ねることも可能ですが、社員(会員)の議決権は特に定款に定めない限り原則平等です。

旧制度の名残り

日本には以前から社団法人の制度があり、旧制度では、「社団法人」は民法にもとづく許可制の公益法人とされていました。

しかし、2008年12月に施行された、新たな公益法人制度にもとづき、登記のみで設立できる「一般社団法人」と、公益認定を受けた「公益社団法人」に整理されました。
その際に、従来から活動していた「社団法人」も、「公益社団法人」と「一般社団法人」に分かれることになります。

よって、現在の「一般社団法人」には、旧制度で公益法人として設立された一般社団法人と、公益性不問の新制度で設立された一般社団法人が混在している状態なのです。

一般社団法人の略称

一般社団法人の略称は通常(一社)です。銀行口座などではシヤ)または(シヤ、(シヤ)などとされています。(一般社団法人、公益社団法人共通)

非営利法人それぞれの違い

一般社団法人は非営利法人のひとつの形態ですが、ひとくちに非営利法人にもさまざまなものがあります。それぞれの違いをざっとおさらいしておきましょう。

一般社団法人と一般財団法人

どちらも「一般社団法人及び一般財団法人に関する法律」に基づく法人である点は共通しています。

異なる点は、前述のように「人の集まり」である一般社団法人に対し、財団法人は「財産の集まり」が持つことができる法人格ということです。

したがって、一般社団法人は資金がなくても設立できますが、一般財団法人の設立には300万円以上の財産の拠出が必要条件です。
また、一般社団法人には社員が必要ですが、一般財団法人には社員はおらず、役員(理事)、評議員(役員の選任などを行う)などが置かれます。

一般社団法人とNPO法人

非営利企業の代表格となるNPO法人(特定非営利活動法人)。
一般社団法人とNPO法人は「人の集まり」である点は共通ですが、いくつかの違いがあります。

法律の違い

NPO法人は特定非営利活動促進法に基づく法人ですので、根拠となる法律が異なります。

活動内容の自由度の違い

NPO法人には20分野の特定非営利活動が法律に定められているのに対し、一般社団法人の事業内容については特に定めがありません。一般社団法人の方が、活動の自由度は高いといえます。

設立要件の違い

設立に必要な社員数にも違いがあります。一般社団法人が2人以上であるのに対し、NPO法人は10人以上の社員が必要となります。

年次報告義務の有無

NPO法人には、年度ごとに事業報告書、活動計算書などを所轄庁(都道府県、市町村など)に提出しなくてはなりませんが、一般社団法人にはそうした規定はありません。

資金繰り面・税制優遇など

NPO法人は、一般社団法人に比べ社会性や公益性が高いとみられることから、多くの公的な優遇措置が受けられます。
NPO法人向けの助成金があったり、認定NPO法人は寄付した人が所得税の寄付金控除を受けられる(認定を得なくても自治体独自の住民税寄付金控除制度の対象になる場合もあります)など、寄付金に対する優遇制度も充実しています。

一般社団法人と公益社団法人

「公益社団法人」とは、一般社団法人のうち、「公益社団法人及び公益財団法人の認定等に関する法律」に基づいて公益認定を受けた法人です。

公益社団法人は、公益目的事業の所得には法人税等が課税されないなど税制優遇措置があります。また、公益社団法人に寄付をした人は、所得税の寄付金控除または税額控除を受けることができます。

一方、公益法人として剰余金や残余財産の分配は厳しく制約されているほか、特定の社員、役員、親族や、営利企業などに特別の利益を与えてはならないと定められています。
また、公益社団法人には年度ごとに事業計画書、事業報告書などを監督官庁に提出する必要があり、公益法人として透明性の確保が求められます。

「協会」を設立するなら一般社団法人

協会ビジネスとは?

一般に「協会」というと業界団体や職能団体(特定の企業・事業者などの利害から離れて業界・関係者全体の利益のために組織したもの)、地域団体(観光協会など)などさまざまなものがあります。「協会」は法律的に定義された言葉ではないので、誰でも名乗ることができ、昔から団体の名称として使われてきて耳になじみやすい言葉でもあります。

しかし、近年注目されている「協会ビジネス」は、「協会」を設立して会員を集め、理念、知識、ノウハウなどの普及を通じて社会に貢献しつつ、収益を確保しようとするビジネスモデルです。

2008年の公益法人制度改定をきっかけに急増し、資格講座やカルチャースクール、検定試験を行うもの、同業種の個人や事業主などを集める業界団体的なもの、同好会的なものなどさまざまな形態のものが起業されています。

もとより、株式会社等でも会員組織を作ることは可能ですが、より人のつながりやネットワークに注目するのが「協会ビジネス」の特徴的なポイントと言えます。

また、辞書で「協会」と引いてみると、「ある目的のために集まった会員が協力して組織し、維持していく団体」(三省堂 大辞林第三版)と出てきます。これは、「人の集まり」である社団の類語と言ってもよいくらい親和性の高い言葉ですので、協会ビジネスで起業する方が法人化を考えるならば、「一般社団法人」は第一の選択肢といえます。

協会を設立するメリット・デメリット

個人でも、理念、知識、ノウハウなどを伝えることは可能でありながら、あえて「協会」を設立することにどのようなメリット・デメリットがあるか、少し整理しておきます。

メリットには、「知識や考えなどが形になる」ことや、「ブランド力がつく」ことなどが挙げられます。
理念、知識、ノウハウなどはそのままでは目に見えない、場合によっては名前もない無形のものです。それを、「〇〇協会」という形を作ることにより、目に見える存在となり、第三者に伝わりやすくなります。

また、例えばAさん個人のノウハウは「Aさんの〇〇についてのノウハウ」でしかありませんが、〇〇協会となれば一個人を離れて社会的な存在となり、〇〇協会は〇〇についての専門家としての地位に立つことができます。またAさん自身も「〇〇協会 代表理事」などの肩書を持つことができます。この協会の組織に仲間が集まれば、ネットワークが広がる拠点となります。

他方、協会という組織を作ることで、メリットと表裏一体のデメリットも考えられます。

まず、協会を設立することで、個人一人だけのものではなくなります。人の結びつきを基礎とする組織にとって、設立者自身の私利私欲、利益追求が前面に出すぎるのはマイナスです。また逆に、十分な利益を確保できずに廃業などに追い込まれると、協会が資格や認定証などを発行している場合、根拠が失われ紙切れと化すことになってしまいます。

そのほか、協会の会員に万一不祥事が起きると、会員個人にとどまらず、協会のブランドイメージを毀損する危険性があります。
任意団体であれ一般社団法人であれ、「協会」を作って活動するのであれば、組織運営に十分な注意と努力が必要です。

一般社団法人設立のメリット・デメリット

次に、一般社団法人を設立するメリット・デメリットをみていきましょう。

メリット

法人名で契約や不動産登記などが可能になる

これは一般社団法人に限らず、法人格を取得することの共通のメリットです。

行政機関等の委託事業や企業との契約等でも、法人格があることが必要条件となっている場合があります。特に、オフィスを借りるときなどの不動産登記は、任意団体名義ではできません。

他の法人に比べ設立がカンタン

前述のように、一般社団法人の設立にあたって財産の拠出(資本金)は必要ありません。登記に必要な費用も、株式会社に比べ少額で済みます。

また、設立時に必要な社員数も2名以上と、少人数で設立が可能です。

登記にかかる時間も株式会社などと同様2〜3週間でできるので、法人設立のハードルはそこまで高くはないといえるでしょう。

事業内容に制限がない

NPO法人のような事業分野の規制がありません。営利を目的としないのであれば、収益事業も自由に行うことができます。

行政等による監督が少ない

確定申告などの税金関係の手続きは必要ですが、NPO法人のような事業報告などの提出義務はありません。

公益性・信頼性の高いイメージを持たれる

現在の一般社団法人制度は、制定されてからまだ10年程度です。
前述のとおり、旧制度の「社団法人」は公益法人の位置づけでしたので、「社団法人」という法人格には知名度があるとともに、特に中年以上の世代にはぼんやりと公益性のイメージを持つ人も少なくありません。

デメリット

社員(会員)が増えると合意形成などが大変

定款で特に定める場合を除き、社員は平等に議決権を持ちます。一般社団法人は、年1回は必ず社員総会を開く必要があり、人数が増えると総会の招集、開催などが大がかりな業務になります。

法人税等の課税対象となる

株式会社等と同様に法人税や法人住民税などは課税対象となります。
※ただし、非営利型法人の場合は収益事業のみ法人税課税対象です。

個人事業に比べ会計管理が煩雑

法人化するとなると、個人事業に比べ会計などの管理を適切に行わなければなりません。

特に非営利型一般社団法人の場合は注意が必要です。収益事業(課税対象)とそれ以外を区分して会計処理を行ったり、補助金収入等が多いと消費税の例外的な処理が必要になるなど、普通の企業会計と異なる要素があります。

「上場企業」にはなれない

そもそも一般社団法人に株式はありませんので、どんなに成長しても株式上場という「エグジット」はありません。

また、社員総会の決議によって事業の譲渡は可能ですが、一般社団法人、一般財団法人以外の法人(株式会社やNPO法人など)と合併することはできません。

会社を大きくすることを目指すのであれば、営利法人の設立を検討することをおすすめします。

一般社団法人の設立にまつわるギモン


ここからは、いざ一般社団法人を設立するとなったときに押さえておきたいポイントを解説していきます。

一般社団法人は2名以上でないと設立できない?

手続き上、設立時には最低2名の社員が必要です。

一般社団法人では、自然人だけでなく、法人が社員(会員)になることもできます。すでに株式会社などの法人を経営している方があらたに一般社団法人を設立する際には、自身と自身の経営する法人を社員として設立すれば、結果的に実質1人で一般社団法人を設立することもできなくはありません。
ただし、定款認証の際に既存法人の事業目的と一般社団法人の社員となることの整合性を問われる可能性があるので、ご注意ください。

もっとも、法人登記には費用もかかりますし、法人住民税のような登記しておくだけでかかる税金もあります。事務的な手間もあるので、ビジネスモデル上の必要性などなんらかの事情がある場合は別にして、誰か1人に声をかけて設立時の社員になってもらうか、そもそも1人で設立できる法人格を選ぶほうが良いでしょう。

また、設立後に社員1名が退社して、残った社員が1名のみになってしまっても登記が取り消されたりすることはありません。よって、結果的に社員1名のみの一般社団法人が存在することになります。(ただし、社員がゼロになると解散となります。)

一般社団法人の設立費用

前述のように、人の集まりである一般社団法人は、財産の拠出が必要ありません。したがって、株式会社等の設立と異なり、資本金、出資金などの用意は不要です。

設立手続きにかかわる費用としては

  • 定款認証費用:5万円(公証人の定款認証を受けるための手数料)

  • 登録免許税:6万円(なお、事務所が複数ある場合は1か所につき6万円です)

上記の計11万円が不可欠な費用です。

そのほか、設立事務を専門家に依頼する場合はその費用、役員の住民票を取得する費用、印鑑作成などの費用が発生します。

設立にかかる時間は?

一般社団法人の登記手続き自体は一般的な営利企業の設立登記とほぼ同様です。したがって、書類等が整えば、最短2〜3週間程度で設立が可能です。

一般社団法人の「営利型」と「非営利型」

一般社団法人には、「営利型」と「非営利型」があります。

非営利型一般社団法人には、法人税法上の収益事業(物品販売業、請負業、出版業、技芸教授業など34業種)部分のみが法人税の課税対象とされる、一定の税制優遇が用意されています。(非営利型法人に該当しない場合はすべての所得が法人税等の課税対象になります)

下記の(1)または(2)のどちらかの要件を満たすことで非営利型法人になります。

(1)非営利性が徹底された法人で下記の1から4のすべてを満たすこと
1 剰余金の分配を行わないことを定款に定めていること。
2 解散したときは、残余財産を国・地方公共団体や一定の公益的な団体に贈与することを定款に定めていること。
3 上記1及び2の定款の定めに違反する行為(上記1、2及び下記4の要件に該当していた期間において、特定の個人又は団体に特別の利益を与えることを含みます。)を行うことを決定し、又は行ったことがないこと。
4 各理事について、理事とその理事の親族等である理事の合計数が、理事の総数の3分の 1 以下であること。
(2)共益的活動を目的とする法人で下記の1から7のすべてを満たすこと
1 会員に共通する利益を図る活動を行うことを目的としていること。
2 定款等に会費の定めがあること。
3 主たる事業として収益事業を行っていないこと。
4 定款に特定の個人又は団体に剰余金の分配を行うことを定めていないこと。
5 解散したときにその残余財産を特定の個人又は団体に帰属させることを定款に定めていないこと。
6 上記1から5まで及び下記7の要件に該当していた期間において、特定の個人又は団体に特別の利益を与えることを決定し、又は与えたことがないこと。
7 各理事について、理事とその理事の親族等である理事の合計数が、理事の総数の3分の 1 以下であること。
(国税庁パンフレットより)

設立時、非営利型法人になるためには、特に定款作成を慎重に行わなければなりません。不明点があるときには、専門家に相談することをおすすめします。

どちらの要件も満たしていないようであれば、営利型の一般社団法人となります。

また、設立後に非営利型法人になった場合や、収益事業を行っている非営利型法人が上記の要件を満たさなくなって非営利型法人でなくなった場合は、税務署に「異動届出書」の提出が必要です。

一般社団法人の「理事会」

一般社団法人には、理事会という組織があります。
本来、一般社団法人では、年1回は社員総会を開かなければなりません。しかし、社員が多くなると総会を開くのも大変になりますよね。そこで、理事会を設置しておくことで、社員総会の替わりとして業務の意思決定ができるようになります。

一般社団法人の理事会には、3名以上の理事と1名以上の監事が必要です。

ただし、理事会は必ず置かなければいけないものではないので、仮に3名以上理事がいたとしても、設置していないところもあります。

理事会設置の有無は、登記の段階で決めておく必要があります。一度理事会を置いてしまうと、変更するときにもお金がかかりますし、理事と監事の人数も常に確保しておかなければなりません。

社員数が多くなる可能性があれば設置しておくのも良いと思いますが、後々変更するのも大変なので、最初の段階で慎重に検討することをおすすめします。

一般社団法人設立の流れ

ここからは、実際に一般社団法人を設立する際の手続きや流れをみていきます。

2名以上の社員確保、1名以上の理事を選任する

2名以上の社員を確保し、設立時の理事となる人1名以上を選任します。

なお、理事会設置一般社団法人を設立する場合は、理事3名以上が必要です。
監事設置一般社団法人、会計監査人設置一般社団法人を設立する場合はそれぞれ監事、会計監査人の選任が必要です。(理事と監事、会計監査人を同一人物が兼ねることはできません)

これらの設立時の理事、監事、会計監査人は定款に定める(指名する)こともできますし、定めなかった場合は後述の定款認証後に選任しなくてはなりません。

また、法人は社員になることはできますが、理事になることはできません。

定款作成

法律上、一般社団法人の定款に必要とされている項目は以下の通りです。

定款に必要とされている項目
  • (1) 目的
  • (2) 名称
  • (3) 主たる事務所の所在地
  • (4) 設立時社員の氏名又は名称及び住所
  • (5) 社員の資格の得喪に関する規定
  • (6) 公告方法
  • (7) 事業年度

上記のほか、必要な事項を定款に定めることができますが、法令で定款に定めることができないとされている事項がありますので、注意が必要です。
次の3つの項目は、定款で定めてたとしても無効となります。

無効になる項目
  • (1) 社員に剰余金や残余財産の分配を受ける権利を与えること
  • (2) 法令で社員総会の決議が必要とされている事項を社員総会以外の機関が決定できるとすること
  • (3) 社員総会で社員が議決権をまったく行使することができないと規定すること

定款は設立時に社員になる人全員が「共同して」作成し、全員の署名または記名押印が必要です。

定款認証

定款の作成が完了したら、公証役場にて定款の認証を受けます。

定款認証とは、定款が正当な手続きによって作成されたことを証明するものです。定款認証は必ず主たる事務所所在地を管轄する法務局等に所属する公証人に依頼する必要があります。

定款認証には公証人の手数料5万円がかかります。紙に印刷した定款の場合は、3通を用意してください。

電子定款の場合は、電子署名した定款のオンラインのやりとりが中心になります。そのとき、電子署名のためのソフトウェアや法務省の「登記・供託オンライン申請システム」のIDの取得などいくつかの準備が必要です。

登記書類作成

法人登記には認証を受けた定款に加えて、下記の書類を作成する必要があります。

理事会を設置しない一般社団法人の場合
  • (1)一般社団法人設立登記申請書
  • (2)※登記すべき事項を記録したCD-R(オンラインで提出することもできます。)
  • (3)設立時社員の決議書(設立時社員が設立時理事を選任した場合や事務所の所在地等を定めた場合)
  • (4)設立時代表理事の互選に関する書面(互選した場合)
  • (5)設立時理事及び設立時代表理事の就任承諾書
  • (6)設立時理事の印鑑証明書

※「登記すべき事項」とは名称、主たる事務所、目的等、役員に関する事項などをテキスト形式のファイルに記録したものです。

理事会及び監事を設置する一般社団法人の場合は、定款と上記(1)(2)(3)に加えて下記の書類を作成します。

理事会及び監事を設置する一般社団法人の場合
  • (4)設立時理事及び設立時監事の就任承諾書
  • (5)代表理事以外の設立時理事及び設立時監事の本人確認証明書(住民票記載事項証明書、運転免許証のコピー等に原本と相違ないと記載して署名または記名押印したもの、など)
  • (6)設立時代表理事の選定に関する書面
  • (7)設立時代表理事の就任承諾書
  • (8)設立時代表理事の印鑑証明書

登記申請書に押印する代表者の印についてはあらかじめ(または、登記申請と同時に)「印鑑届書」を提出する必要があります。
また、代理人に申請を委任する場合は委任状も必要です。

登記申請

上記の定款ほか必要書類を事務所所在地を管轄する法務局の法人登記窓口に提出します。

その際、登録免許税6万円を収入印紙などで納付します。(オンラインで登記申請する場合も、印鑑届書など紙で提出が必要なものがあります。)

登記完了までには1〜2週間程度かかります。これで、一般社団法人の設立が完了です。

ちなみに、法人の設立日は法務局に申請書類を提出した日付となります。

一般社団法人設立後の手続き一覧


ここまでで、晴れて一般社団法人が設立できました。
ですが、税金、雇用、社会保険など、法人設立後に行わなくてはならない手続きはまだ続きます。

次に、一般社団法人設立後に必要な手続きをご紹介します。
また、手続きによって、登記簿謄本や定款などの添付を求められますので、必要部数をまとめて用意しておくと便利です。

税金関係

※カッコ内は提出期限です。

税務署に提出する書類
  • 法人設立届出書(設立から2か月以内)
  • 収益事業開始届出書(設立から2か月以内)
  • 棚卸資産の評価方法の届出書(初年度年度末まで)
  • 減価償却資産の償却方法の届出書(初年度年度末まで)

そのほか、青色申告をする場合は青色申告の承認申請書などが必要です。

都道府県税事務所と市町村役所に提出する書類
  • 法人設立届出書(提出期限は自治体により異なります)

なお、非営利型一般社団法人で収益事業を行わない場合、税務署の届出は必要ありません。ただし、都道府県事務所と市町村役所への届出は必要です。(収益事業を行わない非営利型一般社団法人で確定申告しない場合でも、年間の収入が8,000万円超の場合は、損益計算書などを年度ごとに税務署に提出する必要があります。)

雇用関係

公共職業安定所に提出する書類
  • 雇用保険適用事業所設置届(雇用してから10日以内)
  • 雇用保険被保険者資格取得届(雇用した月の翌月10日まで)
労働基準監督署
  • 保険関係成立届(雇用してから10日以内)
  • 概算保険料申告書(雇用してから50日以内)
  • 適用事業報告書
  • 就業規則(常時10人以上を雇用する場合)
税務署に提出する書類
  • 給与支払事務所等の開設届出書(設立から1か月以内)

そのほか、源泉所得税の納期の特例を申請する場合はその承認申請書などが必要です。

社会保険関係

年金事務所に提出する書類
  • 新規適用届(雇用してから5日以内)
  • 被保険者資格取得届(雇用してから5日以内)
  • 健康保険被扶養者届(雇用した従業員に扶養される配偶者、子などがいる場合)

まとめ

一般社団法人を設立するには、定款や登記書類を作成するためにあらかじめ決めなければならないことも多くあります。

間違いがあったり、後々変更しなければならなくなった場合などには追加で費用がかかってしまうので、設立するときはスケジュールに余裕を持って、慎重に進めていってください。

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(執筆:創業手帳編集部)

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