注目のスタートアップ

ロボティクスを活用した小売業向け自動化ソリューションを提供する「ROMS」が12億円調達

company

2022年9月14日、株式会社ROMSは、総額約12億円の資金調達を実施したことを発表しました。

ROMSは、ロボティクスを活用した小売業向け自動化ソリューションを提供しています。

具体的には、次世代ネットスーパーの店舗併設型自動倉庫であるNFC(Nano-Fulfillment Center)と、超小型無人店舗であるRCS(Robotics Convenience Store)を提供しています。

これらは、ピッキングロボットと自動倉庫により、顧客が注文した商品を自動で搬送・ピッキングし、顧客・店舗スタッフまで届ける仕組みです。

備えつけているタッチパネルから商品を選択し、その場で商品を注文することも可能であるため、無人店舗のシステムとしても活用できます。

すでに都内においてRCSのモデル店舗を展開しており、2022年9月からはKDDI株式会社が運営するau Style SHIBUYA MODI店の併設店舗としてRCSを導入し、フードデリバリープラットフォームの「menu」から注文できるクイックコマースサービスを開始しています。

今後スーパーマーケットを展開する複数の企業へのNFCの導入を予定しています。

今回の資金は、ハードウェア・ソフトウェアエンジニア、事業開発、コーポレートなど、幅広い領域の人材採用、組織拡大、既存モデルの改良や次世代モデルの開発などに充当します。

コロナ以前から小売業では、ECの拡大を背景として、モノが売れないという課題が大きくなっていくことが見込まれています。

またコロナ禍によってさらに消費者の購買行動はオンラインへとシフトしており、小売業は大きなピンチに陥っています。

そのため小売業では、効率化や、新規顧客開拓、ブランドロイヤルティの向上などを実現する必要性が高まっています。

こうしたオンラインシフトに伴い、とくにスーパーマーケットなどの小売業では、マイクロフルフィルメントセンター(MFC)が注目されています。

MFCは、スーパーマーケットなどの店舗・敷地内に、自動化された小型のフルフィルメントセンター(物流拠点)を構築し、オンラインでの注文に対応するという仕組みです。

コロナ禍ではフードデリバリーサービスが普及しましたが、スーパーマーケットやコンビニエンスストアでは、こうしたフードデリバリーサービスに商品を登録し、デリバリーに対応するという取り組みの例もあります。

一方でこの取り組みは、既存の業務に加えてデリバリー対応業務が増加するため、負担の増加につながっていました。

MFCはこうしたデリバリー・ネットスーパー対応を自動化するため、今後の小売業は重要な設備になっていくと考えられます。

ROMSは、このMFCよりもより小型で柔軟性のあるNFC・RCSを展開しています。

人手不足やコロナ禍による消費行動の変化に対応するため、さまざまな業界でDX(デジタルトランスフォーメーション)が求められています。シリーズ累計発行部数200万部を突破した起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」では、創業期の社内システムの整備ノウハウを詳しく解説しています。

読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ 有望企業
関連タグ KDDI Nano-Fulfillment Center NFC RCS Robotics Convenience Store ROMS クイックコマース システム スーパーマーケット ソリューション ネットスーパー ロボット ロボティクス 倉庫 商品 小型 小売業 店舗 搬送 株式会社 注文 無人店舗 自動 自動化 資金調達
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

人材エージェント向けAIアシスタント「hachico」開発の「Crossborders」が資金調達
2019年12月10日、Crossborders Innovation株式会社は、資金調達を実施したことを発表しました。 人材エージェント向けAIアシスタント「hachico」を開発しています。 無数…
日本発の技術を基盤に米国で次世代植物工場事業を展開する「Oishii Farm」が200億円調達
2024年2月28日、Oishii Farm Corporation(本社:アメリカ・ニュージャージー州)は、日本円にして総額200億円の資金調達を実施したことを発表しました。 Oishii Farm…
分光分析を用いた調剤支援装置を開発する「ウィズレイ」が資金調達
2022年2月4日、株式会社ウィズレイは、資金調達を実施したことを発表しました。 2019年7月に設立された就実大学発ベンチャーです。 分光分析によって医薬品を識別できる装置を開発しています。 これに…
ユーザーヒアリングを高速化させるリサーチプラットフォーム「Zerone」運営の「トリピア」が資金調達
2021年10月12日、株式会社トリピアは、資金調達を実施したことを発表しました。 仮説検証に必要なユーザーヒアリングを高速化させるリサーチプラットフォーム「Zerone(ゼロン)」を運営しています。…
難治性がんの治療薬・新型コロナウイルスワクチン研究開発の「ユナイテッド・イミュニティ」が5億円調達
2021年9月7日、ユナイテッド・イミュニティ株式会社は、総額約5億円の資金調達を実施したことを発表しました。 独自のナノ粒子型免疫デリバリーシステム(プルランナノゲル)を活用した免疫活性化の基盤技術…

大久保の視点

「千代田区CULTURExTECH ビジコン2024」が丸の内TOKYO創業ステーションで2024年3月19日に開催
2024年3月19日(火)にStartup Hub Tokyo 丸の内(TOKYO創業ステーション 丸の内 1F・千代田区)で千代田CULTURExTECH…
(2024/3/19)
明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得は宇宙ビジネスの蓮見大聖さん明治大学4年「AMATERAS SPACE」
2024年3月13日(木)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第2回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2024/3/13)
Coral Capitalが虎ノ門ヒルズで「Startup Aquarium 2024」を開催。VCが大規模キャリアイベント
ベンチャーキャピタルのCoral Capitalが主催する「Startup Aquarium 2024」が2024年3月2日(土)に虎ノ門ヒルズで開催されま…
(2024/3/2)
創業手帳 代表取締役 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集
今すぐ
申し込む
【無料】