CPAエクセレントパートナーズ 国見 健介|会計人材の生涯に寄り添う事業で、人生の可能性を広げたい

創業手帳
※このインタビュー内容は2024年03月に行われた取材時点のものです。

常勤職員1人のスクールから、公認会計士試験合格者の半分が通う学び舎へ。会計人材が学びたいときに学べる環境を作る

CPAエクセレントパートナーズは、「会計人材に貢献するインフラ企業になる」をミッションに、会計人材の学び・キャリア・人材交流を支援する会社です。

設立23年目を迎え、今では公認会計士試験の合格者占有率50%以上を誇る資格スクールを全国展開し、公開したeラーニングの会員数は40万人を超えています。しかし起業時は、常勤職員は代表の国見さん1人ですべての業務を回していたのだそうです。

そこで今回は代表取締役の国見さんに、起業してから軌道に乗るまでの状況や今から思えば起業後にしておけば良かったこと、今後の展望などをお伺いしました。

国見 健介(くにみ けんすけ)
CPAエクセレントパートナーズ株式会社 代表取締役
1999年10月 公認会計士論文式試験合格
2001年 3月 慶應義塾大学経済学部卒業
2001年 9月 CPAエクセレントパートナーズ株式 会社設立 代表取締役就任
2003年 1月 公認会計士登録
2015年 4月 CPAキャリアサポート株式会社設立
2022年 4月 ESネクスト有限責任監査法人社外ガバナンス委員就任
2023年 10月 ライフイズテック株式会社社外監査役就任
2024年 1月 株式会社Grand Central社外監査役就任

インタビュアー 大久保幸世
創業手帳 株式会社 代表取締役
大手ITベンチャー役員で、多くの起業家を見た中で「創業後に困ることが共通している」ことに気づき会社のガイドブック「創業手帳」を考案。現:創業手帳を創業。ユニークなビジネスモデルを成功させた。印刷版は累計200万部、月間のWEB訪問数は起業分野では日本一の100万人を超え、“起業コンシェルジェ“創業手帳アプリの開発や起業無料相談や、内閣府会社設立ワンストップ検討会の常任委員や大学での授業も行っている。毎日創業Tシャツの人としても話題に。 創業手帳 代表取締役 大久保幸世のプロフィールはこちら

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人生の可能性を広げられる教育の道へ


大久保:大学卒業後に起業された国見さんですが、起業したいという思いはいつ頃からあったのでしょうか?

国見:実家が家業をしていましたので、普通にサラリーマンとして働くよりは「自分で何かをしていきたい」と小さいころから考えていたのかなと思います。

大久保:大学在学中に公認会計士の資格を取得されたんですか?

国見:親から「経営者になるんだから、将来のために会計士の勉強をしなさい」と言われて、大学3年生のときに取得しました。

だから自分の意思で会計の勉強を始めたわけではなかったのですが、周りに経営者が多かったので興味は持っていたのかもしれません。

大久保:経営に会計士の知識は役立つわけですね。

国見数字的な感覚がいろんな意思決定に役立ちますね。会社法などの法律関係や経営学も一通り最低限は学びますから、ビジネスのイメージもつきやすくなります。

大久保:在学中に公認会計士に合格された後は、どのような流れで起業に至ったのでしょうか?

国見:試験に合格してから、チューターとして予備校で公認会計士を育成するアルバイトを1年半ぐらいしました。そこで、同級生や後輩も含む教え子が一生懸命勉強して受験する姿や、その結果も一緒に見たんです。

当然受かる人もいれば、落ちる人もいますよね。でも受かった人と落ちた人に、差はほとんどないように感じました。

ただ、たまたま良い先生に出会えたとか、良い勉強仲間に出会えたとか、モチベーションの維持ができたとか。そんな些細なことの積み重ねで、合否という人生の明暗が分かれている気がしたんですよね。

大久保:確かに公認会計士になるかならないかで、その後の道は変わりますもんね。

国見:この年になると、大学受験や資格試験の合否で人生の明暗なんて全くわからないと知っています。その後の人生で何十回でもチャレンジできますから。

でも当時は「受かった人は次のステージへ進めるのに、駄目だった人は自信を失ってしまう。もっとちゃんとやればみんな受かるのに」と悔しく思っていました。

そして「教育は、人の人生の可能性を広げる」やりがいのある仕事だなと考えるようになったんです。そこで23歳のときに、大学を卒業してすぐのタイミングで、CPAエクセレントパートナーズを立ち上げました。

「日本一のスクールを作る」熱い想いで起業


大久保:大学卒業後すぐに起業されたとのことですが、そのときの心境はいかがでしたか?

国見「日本一のスクールを作ろう」という強烈な想いがありました。

実は、資格の予備校業界はプレイヤーが少ない寡占市場だったので、言い方は良くないのですが、サービス全体の質が非常に低かったんですよね。ライバルが多くて競争が激しく、どんどん質が上がっていた大学受験の予備校とは逆です。

だから「もっとこうやればみんな受かるのに」というイメージは持っていましたね。

大久保:予備校で教えることには、会計士としての知識そのものと、勉強の仕方の2パターンがありますよね。業界的に手薄だったのはどちらでしょうか?

国見:もちろん勉強の仕方とかモチベーションの維持のフォローアップもほとんどなければ、講義や教材の品質自体もまだまだ低い業界でした。

大久保:では、国見さんはどちらも強化されていったわけですね。特にモチベーションを上げるために一番重要だと考えたことは何でしょうか?

国見:大きく2つあると思います。1つ目は、効率的に知識を身につけさせることです。

会計士の7科目中には数千という大量の論点があるんですよね。まずそこをわかりやすく教えて手間なく知識を吸収させる。そのために講義教材のクオリティを高めることが重要な要素としてあります。

2つ目は、目標達成の戦略とフォローです。合格するレベルに対しての現在地の確認、一番効果的に目標値に達する計画と実行を、個別相談などで徹底的にフォローしていく。

そうすればつい甘えて勉強をサボることも防げます。当時から、この2つがモチベーションの維持や向上に大切だと考えていました。

起業当初はすべての業務を一手に引き受けた


大久保:起業されてからは順調に進みましたか?

国見:正直言うと起業して数年の間、正社員は私だけでした。その他にいたのは、受付のアルバイトとその年試験に受かったチューターだけです。

だから講義はもちろん受講生の個別相談も受付業務も、ビラ作りやビラ配りも、必要な業務は自分でやらないといけない状態でした。

ですので経営よりも、ひたすらプレイヤーとして価値を出すことに集中していましたね。

大久保:お1人で起業されたんでしょうか?

国見:共同で創業した仲間が何人かいたのですが、当時は給料が払えないので監査法人で働いてもらっていたんです。平日の夜や土日だけ手伝いに来てもらう形で。

徐々に正社員を雇えるような余力が出てきてから、こちらに来てもらいました。5年ぐらい経ってようやく10名ぐらいの体制に整いましたね。

大久保:最初ご自身ですべてやったからこそ、良かったと思われる点はありますか?

国見どんな業務も、ある程度イメージがつくのは創業社長の良いところかもしれません。

ビラやWebサイトの作り方からビラ配り、受付まで全ての業務を一通り経験したので、どんな業務が大変なのかイメージを持ちやすいですね。

最初から資金調達ができて一気に10人20人雇える方が早く進めますが、全部の業務を経験できたことは、今となっては良い面でもあったと思います。ただ、その時期を乗り越えるのは本当に大変でした。

やりたいことは1,000あるが、時間は50しかない

大久保:全部の業務をされていた頃は、時間が足りなかったんではないですか?

国見:そうですね、膨大な業務量に圧倒されていました。校舎から徒歩3分ぐらいの場所に部屋を借りて、朝9時から夜12時まで仕事をしてご飯を食べて帰って寝る。そんな生活を当時は365日中360日ぐらいしていましたね。

大久保:ほぼ休まずにお仕事されていたんですね。

国見:創業時は皆さんそうだと思うのですが、やりたいことが1,000あるとすると、持ち時間が50とか100しかない状況でした。

だから、どの50、100にパワーを注ぐのか、優先順位の見極めが重要でしたね。効果の低い50、100をしてしまうと疲れるだけで成長ができません。資金ショートのリスクも高いので、その見極めが大切だと思います。

大久保:国見さんは、その優先順位をどのように見極めておられたのでしょうか?

国見:私は日々ユーザーさんである受講生と接していたので、受講生が一番喜ぶことを考えて、持ち時間50、100の中から選択してやっていました。

スキルではなく「ビジョンへの共感」で採用するように

大久保:人が増えてきたことで業務の負担は軽くなったと思いますが、逆にご苦労されたことはありますか?

国見:やはり人が増えることによる問題は出てきましたね。その理由の1つは、人をスキルで選んで採用してしまっていたことにありました。

大久保:スキルで選んでしまうと、何が問題になってきたのでしょうか?

国見:スキルで選んだ人というのは、組織のミッションやビジョン、組織文化にコミットしていない人なんです。だから最終的には、辞めてしまったり、同じ方向に全力を出せなくなってきたりするんですよね。

そのことに気づいてから、ミッションやビジョンに共感をしてくれる人、弊社が大切にしたいバリューや行動指針に心から共感してくれる人を採用するようにしています。

そういった人の方が辞めないですし、本気を出してくれますね。

大久保:その会社にとって必要なスキルは変わるかもしれませんが、人の価値観はそう簡単には変わらないですもんね。

国見:スキルは数年頑張れば学べますし、私も起業したときは全てにおいて素人でしたから。

人柄や価値観も変わることもありますが、それには時間がかかります。さらに、本人が相当強く変わりたいと願わないと変わりませんよね。

だから、先に価値観が合う人を採用して、必要なハードスキルはあとから学んでもらう方がずっと効率的です。当然、最初から両方あるのがベストですが。

大久保:起業家は即戦力をほしがるので、最初はスキルで採用しがちかもしれませんね。

国見:最初はスキルマッチングで採用する割合が多少高くなるのは仕方ないですよね。でも、そのように採用した人が組織の中核になることは少ないと思います。

資本を入れなかった良い面と悪い面


大久保:人を増やすために、資金調達などはされたのでしょうか?

国見:実は弊社はちょっと特殊で、外部資本も一切入れていませんし、M&Aもしていません。ただ、今後はM&Aもしていきたいと考えています。

大久保:一切資金調達されずにここまで会社を大きくされたんですね。

国見:私が起業した当時は、スタートアップという言葉もなかった時代です。知識もあまりなく、運営資金調達をせず自己資本だけでここまできました。

でもだからこそ私は、20年間トッププレイヤーでありながら中長期的な視点でのマネジメントに取り組めましたね。

大久保:もう少し早いタイミングで、マネジメントに集中した方が良かったと感じますか?

国見:企業の成長スピードを考えれば、外部資本を入れて私自身はもっと早くプレイヤーからマネジメントへ集中した方が良かったですね。最初は自分でやってしまった方が楽なんですが、そうすると組織がなかなか成長しませんから。

大久保:マネジメントは、どのくらいの規模から意識すべきでしょうか?

国見:弊社もまだ正社員が150名、大学生のチューターやアルバイト、非常勤を含めても300名弱の組織なので、その先はこれからなのですが。

ただ、メンバーが50名ぐらいまでは、正直トップが直接全員を認識できます。つまり、トップの魅力と想いだけで全員を引っ張っていくことができるので、組織化はそれほど必要ないんですね。

しかし、100名、150名を超えてくると、1人1人とコミュニケーションを密に取ることが難しくなります。そうすると、今度は「組織としての魅力」でメンバーを引っ張っていかなければなりません。

マネジメントが本格的に必要になるのは、それくらいの規模からではないでしょうか。

大久保:今、国見さんはマネジメントに専念されていますよね。

国見:そうですね。今私の下には、10名ぐらいのマネジメントチームがいます。彼らが自分のチームに、会社のビジョンやミッションを伝えられる体制を作っています。

さらに、それを組織に組み込むような人事制度や社内研修制度、組織の文化作りにも力を入れていますね。

大久保:国見さんの現在の時間の使い方を教えていただけますか?

国見:3〜4割ぐらいがさきほど触れた組織作りや採用、3〜4割ぐらいが戦略や新規事業、残り2〜3割は外部の方との関係作りや自己研鑽です。トップがやらなければいけない部分に力を入れるようになりましたね。

わかりやすい説明のコツ

大久保:「会計士試験」は非常に難しい試験で有名です。だから、そんな試験対策を教えている講師の方は「わかりやすく伝える達人」だと思います。わかりやすい説明のポイントを伺えませんか?

国見:残念ながら、私は意識してわかりやすく伝える方法を養ったかというとそんなことはありません。

受講生からの質問に毎日何百と答える中で「このように説明したら理解してくれた」「こう説明したらわからないと言われた」というような知見がたまっていきました。

また、質問にくるのは「授業ではわからなかった」ということですから、どの説明がわかりにくかったのか研究もしましたね。

その結果たどり着いた「わかりやすく伝えるポイント」は、大きく分けると2つあります。

1つ目は、「大枠の考え方」を最初に納得してもらえるまで説明をして、その大枠に毎回触れながら「各具体的な論点」へいくことです。

つまり、幹の理解から枝葉の理解に進んでいく、それも毎回「幹の部分」に触れながら「枝葉」の説明をするのがすごく大事なポイントになります。

2つ目は、具体と抽象の行き来です。まず具体例を挙げて「この考え方の抽象はこういうことだ」と説明します。さらに、同じ抽象の「別の具体例」も出します。このように具体と抽象を何度も行き来することで、理解を深めることができるんです。

説得には情熱が必要

国見:もう1つわかりやすく説明するポイントについて補足しますと、「本気で伝えているか」「本気で思っているか」も重要だと思っています。相手の心に同じことを言っても、情熱のありなしで響くか響かないかが変わってくるからです。

人から借りた言葉を話すのではなくて「自分の腹の底から出てくる言葉で話すこと」も、相手に伝えるためには必要だと思いますね。

大久保:起業家も、ユーザーや投資家、金融機関からの質問にわかりやすく説明しなければならない場面がありますので、「わかりやすく伝えるためのポイント」は応用できそうですね。

国見経営の根幹は、「自分の会社はどうして存在してるのか」と「どういうことで社会に貢献するのか」ということです。起業家は、それをわかりやすく説明しなければなりません。サービスが経営者の個人的な私利私欲を満たすようなものだと感じたら、だれも応援なんかしてくれませんから。

大久保:起業家は「会社の社会的価値」について、自分の腹からの言葉で説明しなければならないということですね。

国見:そうですね。「今はまだ力がないためにできてないけれど、必ずこういうことを実現します」という社会的な価値を熱意を持って説明する。

そうすれば、メンバーには「だから今は頑張ってほしい」、お客様には「だから弊社のサービスを使ってほしい」、投資家の方には「だから応援してほしい」と説得できますよね。

試験合格だけではなく、生涯の支援をしたい


大久保:御社は単にスクールだけでなく、IT企業のような事業展開をされています。どのような経緯で事業を広げられたのでしょうか?

国見:弊社は「会計人材のインフラ企業」として、全ての会計人材の生涯を支援したいと考えています。その結果、彼らが社会に出すバリューを高めることができれば、日本の組織にその効果が及び、日本全体が経済的に豊かになるからです。

そう考えたきっかけは、創業してから5〜10年くらいのときでした。最初の5年間は忙しすぎて悩む暇もなかったのですが、その時期を越えたころ「本当にこのままでいいのだろうか」と悩み始めたんです。

大久保:どんな悩みが出てきたんでしょうか?

国見:会計士試験に受かった人の中にも、幸せそうな人もいれば、不幸そうな人もいることに悩むようになりました。東大を卒業した人にも、スポーツ選手にも、経営をしている人にも言えることなのですが、せっかく努力をして結果を出しても、幸せじゃない人がいるのはなぜだろうかと考えるようになったんですよね。

そして、「努力をして資格を取っても、それは手段にすぎないんだ」と思い至りました。

大久保:確かに、資格試験の取得は、幸せのゴールではなく「手段」にすぎませんね。

国見:充実した幸せな人生には、人に貢献をして人から健全なリスペクトを受けなければいけません。お互いの得意分野で支え合える仲間が、10人、100人、1,000人と増えて、みんなで一緒に何かを成し遂げることができたとき、自分も周りも幸せを感じるんです。

そういう好循環に持っていかない限り、いくらビジネス戦闘力を上げても幸せには繋がりませんよね。周りの人を蹴落としたり、短期的な利益を得ることに力を使ってしまうと、充実からは遠ざかっていくわけです。

そう気づいてから「会計士の生涯支援に力を入れよう」と考えました。しかし、会計士は日本中に4万人しかいません。会計士だけを支援しても日本社会は変わらないので、100万〜200万人いる「会計人材」の生涯支援をしていくという方向に舵を切ったという経緯です。

会計人材が「学びたいときに学べる環境」を、日本から世界へ


大久保:御社の今後の展望をお伺いできますか?

国見:日本中の会計人材に貢献するインフラ企業になり、100万〜200万人いる会計人材が学びたいときに学べる環境、多くの仲間と繋がれる場を作っていきたいと考えています。

そのために弊社では、新規事業で「CPAラーニング」を立ち上げました。簿記3級2級1級や、経理実務、IPO実務、ファイナンス実務といった管理部門の実務講座の対策を学べる動画を約800本無料で出しています。会員数は現在40万人です。

ただ、会計プロフェッショナルや、管理部門で働いてる人が持つべき知識を全部学べるようにするには3,000本ぐらいの動画が必要です。ですから、あと3年ぐらいでその3,000本に増やすように準備を進めているところです。会員も約200万人を目標にしています。

大久保:その他、交流会もされていますよね。

国見:CPAの新宿ラウンジで、いろんな会計人材、経営者の方々が繋がれる交流会を実施しています。会計人材はキャリアアップをしていきますから、その転職支援にも力を入れています。

大久保:海外展開についてはどうお考えでしょうか?

国見:会計は世界共通言語ですから、海外への展開も考えています。

将来日本はますます少子化が進みます。今以上に海外の方を受け入れるようになったとき、その方々に会計を学んでもらえれば、日本で良い収入が得られる手助けができますよね。

また、アジアやアフリカに今日本で展開している会計教育を広げていき、現地の人々の所得を上げることにも貢献したいですし、海外に進出している日本企業に会計人材を供給したいと思っています。

ただ、まずは日本でそれができないのに海外でできるはずがありません。だから、あと5年は日本に集中して影響力を上げていきたいですね。

大久保:これから起業される方に、一言いただけますか?

国見:私は起業して23年目になりますが、ここまでやり続けてきて感じるのは「本当に自分がやりたい課題に向き合うことの大切さ」です。

会社を成長させた結果、将来どう社会に貢献したいのか。そういう情熱があれば、その想いに賛同した各分野の自分より優秀な仲間がメンバーになってくれるんです。これはよくカーネギーさんや松下幸之助さんも言っていたそうなのですが、「自分より優秀な仲間を束ねる力」が経営者に一番欠かせない力なんですよね。

自分よりも優秀な人たちが賛同するような、ミッション・ビジョンを考えて伝え続ける。それだけは経営者にしかできないことです。

起業家は、そういう熱い想いがあるからこそ起業するんだと思うんですよね。ただ、資金繰りや目の前の仕事に追われたり、逆にある程度成果を出してしまったりすることで、事業への情熱を失う人も少なくありません。そうなると必ず組織は衰退します。

人生をかけて熱い想いで起業して、それで関わった人たちに貢献できたら、経営者として悔いのない人生が送れると思いますね。

今創業手帳を見られている方は、きっと熱い想いを持っていると思います。

大変なこともたくさんありますが、その熱い想いを10年後20年後も泥臭く言い続けてほしいですね。そして、その想いに愚直に取り組んでいてほしいと心から思いますし、私自身もそうであれるよう頑張りたいですね。

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(取材協力: CPAエクセレントパートナーズ株式会社 代表取締役 国見 健介
(編集: 創業手帳編集部)



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