注目のスタートアップ

オンラインピル診療サービス「mederi Pill」を展開する「mederi」が「セルソース」から資金調達

company

2023年11月2日、mederi株式会社は、資金調達を実施したことを発表しました。

引受先は、セルソース株式会社です。

mederiは、オンラインピル診療サービス「mederi Pill(メデリピル)」を展開しています。

予約・診療・処方、すべてがスマホ完結のオンラインピル診療サービスです。

産婦人科医が診療を担当し、服用中も悩み・不安を気軽に相談が可能です。

セルソースは、再生医療関連事業や、再生医療の研究にもとづいたエイジングケア化粧品などを展開しています。

また、不妊治療を目的とした血液由来加工受託サービスの提供、学術機関との卵巣機能不全の改善に関する共同研究の実施、卵子凍結保管受託サービスなど、産婦人科領域での事業展開にも注力しています。

今回の資金は、ユーザーへのサービス拡充に充当する予定です。

また、セルソースが運営する婦人科領域のサービスと提携し、女性が年齢を重ねるにつれて直面するさまざまな不調や課題の解決を目指すなど新たな挑戦を行っていきます。


経口避妊薬(ピル)とは、常用することで避妊効果が得られる女性ホルモン剤です。

避妊以外の効果としては、経血量の減少、それによる貧血低減、生理痛・PMS(月経前症候群)などの軽減、子宮内膜がんのリスク軽減、卵巣がん・子宮体がんの予防、月経不順の適正化、生理のコントロールなどが挙げられます。

生理は女性特有の普遍的な課題のひとつです。生理周期によって女性は身体的・精神的に不安定になってしまい、仕事や日常生活に支障が生じているケースも多くあります。

ピルは、正しく服用することで高い避妊効果を得られ、また女性が主体的に利用できるため、WHOは若い世代の避妊法として推奨しています。

さらに生理周期のコントロール、生理不順・生理痛・PMSの緩和などの効果も期待できるため、近年服用する女性が増加しています。

一方、日本はピルの普及率は低く、国連が発行している「避妊法2019(Contraceptive Use by Method 2019)」によると、2019年において内服率は2.9%とされています。

欧米諸国では内服率が10%を下回る国はないため、日本は非常に普及が遅れているといえます。

日本ではピルは医療用医薬品であるため、手に入れるには医師の診察を受け処方箋を処方してもらう必要があります。また、性教育の時期が遅いことなども普及率が低いことの理由として挙げられます。

オンライン診療は忙しい社会人などでも医療にアクセスできる環境を提供するものとして以前から実用化が期待されていました。コロナ禍でオンライン診療のニーズが急激に高まり、制度などの整備も進み、オンライン診療は社会実装が進んでいます。

こうしたなか、ピルの処方においてもオンライン診療を活用することで、より多くの女性にピルを届けることが可能となっています。

企業・事業の成長には戦略的な資金調達やシナジーのある企業との提携が重要です。シリーズ累計発行部数200万部を突破した起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、VCから出資を受けるためのノウハウなど詳しく解説しています。

カテゴリ 有望企業
関連タグ オンライン オンライン診療 ピル ヘルスケア 処方 医療 女性 株式会社 診療 資金調達
創業手帳woman
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
起業の仕方サムネイル
起業の6ステップ。素人でも失敗しない起業の仕方を大解剖。起業の専門家が体験とデータで解説。
法人の印鑑証明書の取り方 | 手数料は?どこで?郵送は可能?
法人成りとは?個人事業主が法人化するメリット・デメリットや手続きを徹底解説!
NPO法人設立サムネイル
【2025年最新】NPO法人の設立ガイド|費用・条件・手順を徹底解説
企業組合とは?設立方法とメリット・デメリットを紹介
一人会社と個人事業主の違いとは。一人でも法人にするメリット・デメリット

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

家具・家電のレンタル・サブスクリプションサービスを展開する「クラス」がみずほ銀行から6億円調達
2025年2月27日、株式会社クラスは、デットファイナンスにより株式会社みずほ銀行から6億円の資金調達を実施したことを発表しました。 クラスは、家具・家電のレンタル・サブスクサービス「CLAS(クラス…
神戸大学発のAIスタートアップ「テラアクソン」が3,000万円調達
2023年11月13日、株式会社テラアクソンは、3,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 テラアクソンは、神戸大学数理・データサイエンスセンター長である小澤誠一教授の研究成果の事業化・社…
人の心と思考を探索する並走型・探索型リサーチ「Insight Research」が提供開始
2022年6月15日、株式会社グッドパッチは、「Insight Research(インサイトリサーチ)」の提供を本格的に開始することを発表しました。 「Insight Research」は、人を起点と…
ロボットハンドのピッキング性能を向上させる近接覚センサーを手がける「Thinker」が1.4億円調達
2024年3月28日、株式会社Thinkerは、総額1億4,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 Thinkerは、ロボットハンド領域の長年の課題だった死角を克服する技術である近接覚セン…
SNSを活用した写真教室・教材販売の「CURBON」が8,000万円調達
令和元年7月31日、株式会社CURBONは、8,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 SNSで多数のフォロワーを持つ写真家を講師とした対面型写真教室の実施や、写真技術のeラーニング講座配…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 ファウンダー 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集