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「i Labo」が日本政策金融公庫から資本性ローンの資金調達を実施 既存ディーゼルエンジンの水素エンジン化を推進

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2022年7月26日、i Labo株式会社は、日本政策金融公庫から資本性ローンの資金調達を実施したことを発表しました。

i Labo株式会社は、環境省から受託を受け、既存の軽油で走行するディーゼルエンジントラックを、水素燃料で走行する水素エンジントラックに改造する水素化コンバージョン技術の開発を進めています。

2023年4月に、水素エンジントラックの貨物輸送を通して、安全性・実用性・経済性の実証実験を行う予定です。

この実証実験では、商用トラックへの水素化コンバージョンの実施と共に、主にトラックターミナルに設置するBtoB型水素ステーションの経済性評価を含む、実行可能性調査を実施します。

水素エンジンとは燃料として水素を利用するエンジンのことです。

水素はガソリンと違って燃焼させてもCO2を排出しないためクリーンな燃料として注目されています。

また、既存のエンジンに比較的少しの改良を施すことで水素エンジンにできることもメリットとなっています。

水素エンジン車以外にもクリーンな自動車として電気自動車(EV)があり、世界的にEVへの転換が進んでいます。

一方でEVはモーターで動くため、既存のエンジンを必要としません。そのため急激にEVシフトが進むと、国内でエンジンを製造している100万人が職を失うことになるといわれています。

水素エンジンならばこの雇用を守ることができるため、大手自動車メーカーであるトヨタは水素エンジン車にも注力しています。

一方で、水素エンジン車がEVよりも商用化が遅れているのにはいくつかの理由があります。

まずは水素の輸送・貯蔵が難しいことが挙げられます。水素は通常時は気体であるため、効率的に運ぶには圧縮するか冷却して液体水素にして輸送する必要があります。

一方で液体水素は-253度という極低温が必要となりますし、圧縮するにしても水素は金属を劣化させるという性質を持っているため、タンクに特別な金属を使用しなくてはならず、コストがかかることが課題となっています。

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