注目のスタートアップ

エクソソーム創薬の「EXORPHIA」が2億円調達

company

2022年5月19日、株式会社EXORPHIAは、2億円の資金調達を実施したことを発表しました。

引受先は、株式会社慶應イノベーション・イニシアティブ(KII)が運営するファンドです。

EXORPHIAは、難病に対する新たな治療手段としてエクソソームの可能性に注目し、エクソソーム医薬の研究開発を行う創薬スタートアップです。

活性を損なうことなくエクソソームを高純度に濃縮・精製し、特性解析するプラットフォーム技術「INPACT-EV」を開発しており、この独自技術を基盤として、未だ有効な治療法が見つかっていない疾患の治療薬を開発するため、アカデミアの研究者との協業体制を構築してパイプラインの開発を行っています。

今回の資金は、新たなパイプラインの開発に充当します。

エクソソームとは、ほぼすべての細胞が分泌する小型(直径30-200nm程度)の顆粒状の物質で、血・尿・髄液などの体液にも含まれています。

内部にはマイクロRNA・メッセンジャーRNA・DNAなどが含まれており、これを細胞間で運搬していることが2007年に判明し、それ以来世界中で研究が続けられています。

研究により、エクソソームは身体内で様々な役割を担ったり、注目に値する機能を持っていることがわかっています。

たとえば、がんの転移のメカニズムに深く関わっていること、ウイルス感染の媒介となっていること、間葉系幹細胞が分泌したエクソソームが治療効果を持っていることなど様々なことが判明しています。

近年は、細胞を用いない次世代の治療手段として期待されており、EXORPHIAは、このエクソソームの可能性に注目して研究開発を行っています。

さらに、開発した骨髄MSC(間葉系幹細胞)由来エクソソーム製剤「EXP01」は、2つの肺障害(特発性肺線維症・急性呼吸窮迫症候群)のマウスモデルに対し、承認薬に劣らない薬効と承認薬より高い安全性を示しており、その可能性も明らかになってきています。

研究開発を主体としたビジネスでは、ビジネスとして軌道に乗るまでの研究開発費用が必要となります。起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、VCから出資を受けるためのノウハウなど、資金調達に関する情報を提供しています。

読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ 有望企業
関連タグ EXORPHIA INPACT-EV エクソソーム 創薬 医療 医薬 医薬品 株式会社 研究開発 資金調達
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
普通の人が起業するには?成功する5ステップを創業手帳・代表の大久保が解説!
【2025年版】会社設立の流れ・手順・やることリストをわかりやすく解説
NPO法人設立サムネイル
【保存版】NPO法人の設立は難しい?メリットや設立費用、条件など徹底解説
【起業準備】会社設立前に絶対にやるべき10のアクションリスト
合同会社とは?メリット・デメリット、株式会社との違いをわかりやすく解説
【2025年最新】クラウドファンディングのやり方とは?仕組み・種類・始め方の手順ガイド

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

独自冷凍技術により地域のパン屋と消費者をつなぐ「パンフォーユー」が6億円調達
2022年6月1日、株式会社パンフォーユーは、総額約6億円の資金調達を実施したことを発表しました。 パンフォーユーは、独自の冷凍技術とテクノロジーを活用し、個人向けパン宅配サービス「パンスク」や、法人…
ウェルビーイング経営支援クラウドを開発する「SUSTAINABLEME」が資金調達
2025年3月24日、株式会社SUSTAINABLEMEは、資金調達を実施したことを発表しました。 SUSTAINABLEMEは、性差医療、人的資本、Well-beingの専門知見と、AI・データイン…
「スマートボックス」と「勤次郎」が連携し「どこでも☆オンライン診療&医療通訳」の提供を開始
2022年1月31日、株式会社スマートボックスは、勤次郎株式会社と連携し、新サービス「どこでも☆オンライン診療&医療通訳」の提供を開始することを発表しました。 スマートボックスは、365日対応の通訳に…
大阪・関西万博 落合館のコンテンツを制作する「サステナブルパビリオン2025」が資金調達
2023年9月14日、株式会社サステナブルパビリオン2025は、資金調達を実施したことを発表しました。 サステナブルパビリオン2025は、落合陽一プロデューサーによる大阪・関西万博シグネチャーパビリオ…
「サイフューズ」が「太陽ホールディングス」と再生・細胞医療分野における包括的パートナーシップ契約を締結
2020年10月1日、株式会社サイフューズは、太陽ホールディングス株式会社との間で、2019年2月に締結した「資本業務提携に関する基本合意書」に基づき、再生・細胞医療分野における業務提携契約(包括的パ…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 代表取締役 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集