起業の成功例17選!成功率や起業家に共通する特徴もご紹介

創業手帳

起業失敗を回避するために成功例からヒントを得よう


起業を失敗させないためには、実際の成功例からヒントを得るのが良いといわれています。中には、失敗を恐れて挑戦をためらっている方もいるかもしれません。

しかし、現在活躍している起業家もまた、同じ道を辿ってきているのです。すべての人が、ビジネスを成功させられるようなスキルを持っていたわけではありません。

今回は起業の成功例17選をご紹介します。成功する起業家に共通する特徴についても解説しているので、起業の成功を目指している方はぜひ最後まで目を通してみてください。

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起業する方法について、詳しくはこちらの記事を>>
普通の人が起業するには。起業の成功に大切な5ステップを創業手帳の大久保が解説!

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この記事の目次

起業の成功率はどのくらい?


中小企業庁の調査によると、起業から20年後も会社経営を続けられているのは全体の約半分だとされています。また、起業の失敗例を指し示すデータとして、帝国データバンクでは2017年~2022年の起業後の生存率調査を行っています。

この調査結果によると、国内企業の廃業率は3.3%となっており、2017年に起業した企業の5年後の生存率は81.7%です。

なお、帝国データバンクが行った「全国企業「休廃業・解散」動向調査(2023)」によると、2023年に全国で休業・廃業、解散を行った企業(個人事業主を含む)の件数は59,105件、廃業率は4.03%でした。

この結果から見ると起業の失敗の確率は低く、成功率のほうが高くなっています。

調査データはあくまでも帝国データバンクに掲載された企業を元にした統計結果となっており、正確な失敗率や成功率が明らかになっているわけではありません。

起業を成功させるためには、将来的に期待できる起業アイデアや準備、そして対策が必要です。

ユニコーン企業へと成長を遂げた成功例3選


設立年数が浅く、企業価値が高いベンチャー企業はユニコーン起業と呼ばれます。ここでは、ユニコーン起業へと成長した成功例を3つご紹介します。

微細藻類の栄養価に着目│ユーグレナ

株式会社ユーグレナは、微細藻類ミドリムシの栄養価や付加価値を見出し、ソーシャルビジネスとして取り組もうと2005年に設立した企業です。

社長の出雲氏は5億年もの年月を生き続けているミドリムシの生命力に着目し、化粧品やヘルスケア商品の開発を通して、多くの人が健康になれるような事業を展開しています。

主力のヘルスケア事業だけでなく、バイオ燃料事業やソーシャルビジネス事業を通じて、環境問題や子どもの貧困問題にも取り組んでいます。実際に、ユーグレナの次世代バイオディーゼル燃料「サステオ」は国土交通省の新技術情報提供システムNETISに登録され、高い評価を得ています。

株式会社ユーグレナは日本最大の技術特化ファンドであり、民間企業でのみ出資者が構成されています。研究開発ベンチャー支援の仮説を実証すべく、独自の取組みで成功を掴んでいることが特徴です。

ユーグレナ出雲社長×映画監督谷津氏とのインタビュー記事も是非あわせてお読みください
ユーグレナ 出雲 充×監督 谷津 賢二|退路を断って社会課題の解決に取り組む「リーダーの共通点」とは

尿1滴からがんの早期発見につなげるサービス│HIROTSUバイオサイエンス

HIROTSUバイオサイエンスは、2016年の創業からわずか5年で評価額1,000億円を超えるユニコーン企業となりました。

社長である広津氏は線虫の優れた嗅覚に着目し、日本人の死因トップであるがんを早期発見できる検査「N-NOSE」というサービスを開発しました。安価で精度の高いがん検査というメリットを活かすには、リスクを背負ってでも自分自身が動く必要があると考え起業したそうです。

コロナ禍と重なりBtoC事業を進めたことで、手軽にがんの検査ができるという需要が高くなり成功につながりました。また、犬のがん早期発見に繋がる「N-NOSE わんちゃん」というサービスも好評を得ています。

HIROTSUバイオサイエンス 広津氏に話題の「N-NOSE」についてお聞きしているインタビュー記事もあわせてお読みください
HIROTSUバイオサイエンス 広津崇亮│膵臓がんの早期発見も!自宅で尿を採取するだけで全身の「がんリスク」を調べられる新時代

話題のニュースを手軽に読めるサービス│スマートニュース

スマートニュースは、スマートフォン向けのニュースアプリを開発した企業で、国内はもちろん海外でもサービスを運営しています。2012年に設立した企業ですが、2019年8月には総額31億円もの資金調達を実施したことを明らかにしており、評価額は1,200億円となりました。

ニュースの信頼性に着目して“ポリティカルバランシングアルゴリズム”と呼ばれるアルゴリズムを導入し、さまざまなニュースメディアと連携しています。3,000メディアの情報からユーザーの知りたい情報を提供し、有益な情報を提供しています。

その結果、アメリカでの政治的思想におけるバランスの良いニュース配信が可能になり、急成長を遂げました。

学生起業家の成功例5選


若手起業家の成功例は決して多くはありませんが、起業を目指す学生は増えています。続いては、学生起業家の成功例をご紹介します。

AIロボットを活用したコーヒー受け取りサービス│中尾渓人さん(root C)

中尾渓人さんは、「rootC」と呼ばれるAIカフェロボットを活用したコーヒー受け取りサービスを開発し、高校在学中に株式会社New Innovationsを起業しました。

幼い頃からモノづくりに興味を持ち、14歳という若さで世界の「RobotCupJunior」にて入賞、翌年にはシステム開発事業の取引先が300を超えたことで、起業へと至っています。

中尾渓人さんはアプリで完結できるサービスを開発したことで、シームレスに受け取れる体験を求めているユーザーが多いことに気付きます。

今後は飲食・医療・物流など、さまざまな業界でロボットを活用することで、無人化を可能にした世界を作っていこうと考えているようです。子どもの頃から自分の好きを貫いた結果、ロボットの普及や新たな価値の創造を可能にしています。

短時間でレシピがわかる人気料理動画サービス│堀江裕介さん(クラシル)

堀江裕介さんは株式会社delyの社長で、大学在学中の2014年に会社を設立しました。株式会社delyは国内最大級となる料理動画サービス「クラシル」を運営しています。

1分ほどでまとめられた動画はわかりやすく、月間1億7,000万回の再生数を記録するほどの人気ぶりが特徴です。2020年にはTRILL株式会社と合併し、女性向けメディアのTRILLの運営も行っています。

堀江裕介さんは長期的な目標を持ち、そのために今何ができるのかを考えながら日々取り組むことを大切にしており、現在はトップクラスの技術や経験を世界でも拡大させていこうと考えているそうです。また、TRILLと合併したことで、幅広いジャンルのメディア運営に携わるようになりました。

空き時間に働ける単発バイトマッチングサービス│小川嶺さん(タイミー)

小川嶺さんは、2017年8月に株式会社タイミーを設立した若手起業家です。当時は大学在学中で、アパレル事業で起業をしたのが始まりでしたが、その1年後に空き時間を有効活用しようとTimeeを開発し、社名も株式会社タイミーに変更しています。

Timeeは、空き時間を活用できる単発バイトマッチングサービスです。ユーザーは隙間時間を有効に活用でき、企業側は突発な人材不足解消につながるため、双方にメリットがあるとして話題となりました。2021年にはユーザー数200万人、店舗の導入数は44,000店以上に拡大しています。

また、同年9月には事業拡大を見込んで総額約53億円の資金調達を行っています。足りない部分を相互に補い合うことで、経済成長に活かしていけるサービス開発を目指しているという点が、起業成功へとつながりました。

学生時代に起業した小川氏についての創業エピソードはこちらのインタビュー記事から!
タイミー 小川 嶺|2年間で30億円超えの資金調達! 独占インタビュー

初心者でも学べるプログラミングスクール|加藤將倫さん(株式会社Progate)

株式会社Progateは、加藤將倫氏が東京大学在学中に設立した会社です。オンラインでプログラミングを学べるサービスを提供しています。

プログラミング初心者の方でも理解できるように、丁寧なスライド解説を行っている点が好評を得ています。リスキリングの重要性が高まった背景もあり、創業から4年でユーザー数60万人を突破しました。

なお、社会人向けのコースだけでなく中学生・高校生向けのコースも用意し、さまざまな年代がプログラミングを基礎から学べます。実務に直結する専門スキルを実践形式で学べることから、今後もユーザーの増加が見込まれるでしょう。

Progate 加藤將倫氏について、詳しくはこちらの記事を>>
Progate 加藤將倫|エンジニアになる一歩目の学びの場として価値を提供し続ける

「学び」を通じて人材価値の向上を目指す|近藤潔さん(株式会社Bend)

株式会社Bendは、近藤潔氏が東京大学在学中に設立した会社です。Webメディアを運営しており、「生涯学び続けられる環境」を実現するために教育サイトである「資格Times」「学びTimes」などの運営などを手掛けています。

特に、資格Timesは日本最大級の資格総合サイトとして、第三者機関から信頼度No.1の評価を獲得した実績を誇っています。実際にPV数は業界最大級に成長しており、資格取得や資格の実用性に関して、信頼できる情報を発信している点が強みです。

2021年の「ベストベンチャー100」に選出され、著名なYouTubeチャンネル(西野亮廣 / Akihiro Nishino)などに出演するなど、注目度が高まっている企業です。

女性起業家の成功例5選


近年は、女性の起業家も広く活躍しています。ここでは、女性起業家の成功例を3つご紹介します。

生活に密着したアプリ・ツールの開発で成功│閑歳孝子さん(Zaim)

閑歳孝子さんは、株式会社ユーザーローカルに入社して以降、業務時間外に個人的に開発した家計簿アプリZaimを2011年にリリースしたことで、株式会社Zaimとして法人化させました。

Zaimは誰でも簡単にお金の管理ができ、長く続けやすいという特徴を持った家計簿アプリです。多くの主婦層から支持され、現在は1,000万ダウンロードを突破しています。

もともと記者として活躍していた閑歳孝子さんはITベンチャー企業に転職後、独学でプログラミングを学び、幅広い知識とスキルを身に付けます。

その結果、もっと身近な人に使用してもらえるようなサービスを作ろうと、エンジニアとしてZaimの開発へと至りました。人々の生活に根差したものを作ることで、顧客の心を掴んだと考えられます。

今までにない飲食店で利益・生産性の最大化│中村朱美さん(佰食屋)

中村朱美さんは、株式会社minittsを設立した人物で、国産牛ステーキ丼専門店の「佰食屋」をオープンさせました。

佰食屋は外国人観光客が集う京都市内を中心に展開したお店で、1日100食限定という斬新な発想から人気店へと成長させることに成功しました。

国産牛ステーキ丼のみのメニューと、100食のみという2点に集約した戦略にしたことで話題性を呼び、ランチで完売という状態を生み出しています。また、飲食業界は人手不足が深刻化していますが、販売数を限定したことで長時間労働が発生せず、従業員満足度も高くなり生産性の高い店舗運営となりました。

食品のロスを出さず、仕入れ・仕込み・調理・接客という負担も過剰にかかることがありません。利益と生産性をうまく噛み合わせたことで、成功につながっています。

中村 朱美氏のインタビュー連載記事もあわせてお読みください。
minitts 中村 朱美|コロナで2店舗を閉店。助成金・給付金・家賃補助をフルに活用した、生き残り策とその決断プロセスとは?【中村氏連載その1】

高齢層のアパレルブランドで成功│深津チヅ子さん(FUKUFUKU-YA)

深津チヅ子さんは、高齢の母をもう一度輝かせたいという思いから、80代や90代をターゲットにしたアパレル事業として合同会社FUKUFUKU-YAを設立しました。

前例のない高齢の女性をターゲットにして、オリジナルデザインの服の生産・販売を手掛けているほか、高齢母の幸せを考えるブランドというユーザーコミュニティも同時に運営しています。

ビジネスの知識やスキルを身に付けるため、公社のセミナーを受講したことで、徐々に人脈を広げていき、創業支援を受けて起業へと至っています。

ビジネスのキャリアを持っている人に比べスタートラインが違うため、公的なサポートや人脈などを活用し、起業するための土台となる部分の知識やスキルを習得したことが、成功への近道となったのかもしれません。

多言語対応のチャットボットを開発|綱川 明美さん(ビースポーク)

株式会社ビースポークは、2歳の男の子の母である綱川明美氏が代表を務めています。世界品質のAIチャットボットを提供しており、JR東日本をはじめとする公共交通機関や金融機関、自治体にサービスを提供しています。

網川さんが海外旅行を通じて得た実体験から「現地情報が得られるようなサービスが必要」という考えに至り、外国人旅行者に対して情報提供をするようになったのが始まりです。その後、成田国際空港やJR東日本、京都市観光協会などから依頼が舞い込むようになったようです。

日本政府からも「緊急対応の自動応答チャットボットを作ってほしい」という依頼を受けていることからも、信頼を得ていることが分かります。実際に、令和6年1月に発生した能登半島沖地震でも、ビースポークのチャットボットが活用されています。

珠洲市の観光サイトにはビースポークのチャットボットが導入されており、助けを求める市民からの書き込みが多く見られたようです。網川さんも「チャットボットは緊急時に意外な働きをする」という実感を得たようで、今後も災害の場面において活用される可能性もありそうです。

ビースポーク綱川明美氏のインタビュー記事もあわせてお読みください>>
ビースポーク 綱川明美|社会変化による時機を逃さずソリューションを提供することで急成長

主婦会員は全国10万人の社会起業家|堤 香苗さん(キャリア・マム)

株式会社キャリア・マムは、全国に10万人の主婦会員がおり、コンテンツ事業やキャリア支援事業などを展開しています。代表の堤さんが実際にご自身で子どもを産み、「お母さんたちがいつでも、自分の得意なことを好きな量だけこなせる」ように、環境を整備したいという思いがベースとなっています。

現在、キャリア・マムが抱えている事業の2割程度が官公庁の事業だそうです。創業支援や再就職支援を通じて会員のキャリア形成をサポートし、誰もがいきいきと働ける社会の実現と持続化に貢献しています。

主婦ならではの目利きを活かしたマーケティングの支援や、女性が自分らしく働く場・育てる場を得られるコミュニティ支援を通じて、今後も女性の社会進出を支援してくれるでしょう。

キャリア・マム堤香苗氏のインタビュー記事もあわせてお読みください>>
キャリア・マム 堤香苗|主婦会員は全国10万人!女性の声を活かしたマーケティングや主婦の再就職支援で社会課題を解決
女性起業家の成功例について、詳しくはこちらの記事を>>
日本や海外で活躍する女性起業家・経営者10人!成功例や起業に向いている女性の特徴とは?

SDGsに目を向けて成功している企業4選


SDGsに着目したことで成功を収めた企業もあります。ここでは、SDGsへの取組みをきっかけに成功した企業をご紹介します。

代替肉の研究・開発で成功│ネクストミーツ

ネクストミーツ株式会社は2020年6月に設立したばかりの企業で、「全ては地球のために」というビジョンを掲げて代替肉の研究開発を行っています。

代表取締役である佐々木氏は地球の環境問題に着目し、2030年にはたんぱく質の需要・供給のバランスが崩れる可能性が高いことが予想されている点を踏まえ、代替肉の重要性を見出しました。

気候変動問題に対して、培養肉や代替肉はひとつの解決策になると考え、佐々木氏は2017年より研究・開発をはじめています。実際に、「NEXTカルビ2.0」「NEXT EATS ほうれん草のラザニア」をはじめ、代替肉の製品を販売しています。

内閣府食堂でも商品を提供するなど、近年注目度が高まっている企業です。また、現在アメリカやシンガポール・香港・台湾・ベトナムなど世界展開に注力しています。

話題の「代替肉」の開発に取り組むネクストミーツ佐々木氏のインタビュー記事はこちらから!
ネクストミーツ 佐々木英之|「地球を終わらせない。」ために、代替肉で新たな食のスタンダードをつくる

服のシェアリングエコノミーで成功│エアークローゼット

エアークローゼットは、女性向けのファッションレンタルサービスの「airCloset」を開発・運営している企業で、2014年に創業しました。

月額料金を支払うことで、プロのスタイリストによるコーディネイト服を着用できるサービスとなっており、創業からわずか7年でユーザー数80万人を突破しました。2022年には、東証グローズ市場に上場しており、急成長を続ける企業です。

レンタルサービスにすることで、洋服を探す手間や時間が省け、気軽にファッションを楽しめるようになります。プロのコーディネーターが選んだ服が届くため、「自分に合う服がわからない」「気づけば同じような服ばかり購入している」という女性の悩みを解決できるでしょう。

シェアリングエコノミーは時代に沿うビジネスのあり方であり、ゴミの削減による環境保護にもつながるといったメリットもあります。女性の服装の悩みを解消するだけでなく、環境保護にも着目している点が特徴のサービスです。

創業までファッション業界にまったく縁がなかった天沼氏がエアークローゼット起業に至るまでのエピソードはこちら
エアークローゼット 天沼 聰|会社の人格を定め、知らないことは素直に聞き、本気で事業に取り組もう

海洋プラスチックゴミの処理・加工で成功│REMARE

株式会社REMAREは、海洋問題を解決するべく、海洋プラスチックマテリアルサイクル事業として創業した企業です。世界中で年間800万トンもの海洋ゴミが出ていることを重く捉え、海洋ゴミを回収し、再処理することでゴミの処理と地元の雇用へとつなげています。

具体的には、プラスチックゴミを分別・洗浄・粉砕した後、再生プラスチックに加工して販売しています。開発した素材を内装材や建材として活用することで、焼却や埋め立てにかかるCO2排出量と産業廃棄物に関する費用を削減することが可能です。

プラスチック製品はSDGsに関心のある業者に買い取ってもらい、環境への負荷が低い素材を浸透させ、自然環境に配慮した取り組みを広げていくというのが狙いです。実際に、さまざまな業界の企業とパートナーシップを取り、自然環境を守る取り組みを行っています。

水平線まで続く海洋ゴミに衝撃を受けた間瀬氏が海洋ごみの再利用に至るまでのエピソードはこちら
REMARE 間瀬雅介|世界的に問題になっている海洋ゴミの再利用に挑む。

地球規模の環境問題の解決に貢献|谷本 肇さん(株式会社ガルデリア)

株式会社ガルデリアは、「ガルディエリア」という微細藻類を通じて環境問題の解決に貢献する事業を行っています。極限環境で生きていけるガルディエリアの強みを活かし、廃棄される電子機器や家電製品から金・パラジウムなどの貴金属を回収するなど、環境問題の解決に取り組んでいます。

代表の谷本さんが株式会社ガルデリアを起業した理由は、ガルディエリアの活用はグローバルで戦えそうであること、地球に良いことをしたい・子ども達によりよい地球環境を引き継いでいきたいという思いからです。

谷本さんはシリコンバレーでのコンサル会社での実務経験を活かして、さまざまな価値観に触れています。経験を通じて「役職や身分に関係なく、会社の組織が抱えている課題に取り組むことを達成しているのがよい会社である」という考えに至ったそうです。

また、「とにかくやってみよう」「やってみた結果として失敗も当然ある」「失敗も経験」というマインドを持つ重要性も説いています。起業に際しては多くの苦労や挫折が伴いますが、谷本さんのように新しい会社や産業を作るプロセスを楽しむことも重要と言えるでしょう。

て環境問題の解決に貢献するガルデリア谷本 肇氏のインタビュー記事はこちらから!>>
ガルデリア 谷本 肇|極限環境藻類「ガルディエリア」で地球規模の環境課題を解決

成功している起業家の共通点とは?


成功している起業家には、いくつかの共通点があります。起業を検討している方は、成功者からマインドやビジネスのノウハウを吸収すると良いでしょう。

最後に、5つの共通点をご紹介します。

自分の経験や得意なことを活かして起業している

ひとつは自分の経験や好きなこと、得意なことを活かして起業している人が多いという点です。自分の経験やスキルなどを活かせれば、他社との差別化が図れます。

好きなことや得意なことが明確になっていれば、ビジネスプランもまた明確なものにできるためビジネスとして成長しやすいのです。専門的な知識を有している分野や、これまでの経験の振り返りを行い、モチベーションを高く持って取り組めるビジネスを考えましょう。

行き当たりばったりではじめるのではなく、自分なりのしっかりとしたビジネスプランを作るには、経験や好きなこと、得意なことを活かしたものなのか、ということも重要といえます。

社会の課題やニーズに向き合っている

2つ目は、社会の課題やニーズに向き合っていることです。好きなことを仕事にして起業する場合、顧客と商売人というシンプルな構造をきちんと理解していく必要があります。

市場調査をしっかりと行い、自分の起業アイデアが社会のニーズに合っているのか、集客につなげることができるかを考えなければなりません。顧客や取引先から信頼を獲得するには、相手のニーズを把握したうえで、悩みや問題を解決する必要があります。

「どのような付加価値を提供できるか」「相手の悩みや問題を解決できるサービスは何か」を考えてみてください。事業を成り立たせるには、集客につながるかどうかが大きく関わってきます。社会の課題とニーズを把握し、事業に活かしてください。

短期・長期的な視野で物事を思考できる

短期的かつ長期的な視野を持つことは、成功の近道になります。短期的な視野でいえば、目の前の顧客対応や資金繰りをどうするかといった視点です。

長期的な視野では、顧客のニーズに沿った商品開発やマーケティングの構築などが挙げられます。

短期的な視点と長期的な視点をバランス良く持っていれば、どちらかに偏ることのないビジネス展開が可能です。成功している起業家は、この2つの視点を持って冷静に事業を進めています。

熱意が強くモチベーションを保つ方法を理解している

ビジネスを成功させようという熱い思いは、事業を進める上でなくてはならないものです。しかし、起業当初は意気込んで取り組めていても、思うように事業が伸びないと、徐々にモチベーションが下がってしまう人も少なくありません。

困難な状況に陥ったとき、モチベーションを維持し続けるのは簡単ではありません。しかし、起業を成功させるにはモチベーションが下がってしまったときの対処法を知っているかが鍵となります。

起業の目的を思い出したり、小さな目標を作ったり、信頼できる人に相談したりするなど、対策を検討しておくことが大切です。

日ごろから学びを大切にしている

起業をしたあとも、日々知識をアップデートすることが欠かせません。新しい技術への対応をはじめ、常に学び続ける意識を持ちましょう。

会社を起業すると、事業が軌道に乗るまでは非常に忙しくなります。しかし、多忙な日々を送る中でも常に勉強する姿勢で学びを大切にしていれば、着実な成果につながるはずです。

ビジネスモデルや経営学など忙しい時間の合間に学ぶことを習慣化しているかが、ビジネスで成功している人の共通点でもあります。ウォルト・ディズニーは「現状維持では、後退するばかりである」という言葉を残しています。現状に満足するのではなく、起業後も常に学び続けることが重要と言えるでしょう。

移動時間や空いた時間などを活用して、毎日勉強できる環境を作るのもおすすめです。

まとめ・先人の成功例を参考にしながら起業後のアイデアを考え続けよう

起業家として成功した人の中には、学生や女性などもたくさんいます。しかし、必ずしもビジネスキャリア・スキルを持った人が成功しているわけではありません。

起業家として成功したいと思っている方は、成功した人物の共通点も照らし合わせてみてください。

創業手帳(冊子版)」では、起業を目指す方向けのノウハウをご紹介しています。「起業したいけど失敗したくない」「自分の好きなことでビジネスを成功させたい」と考えている方は、ぜひご利用ください。

また、起業を検討中・予定しているの方へ「創業カレンダー」を配布しています。カテゴリ別×時系列で「いつ何をすべきか」を確認できます。各種届出、資金繰りなど、さまざまな起業準備にぜひご活用ください。

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大久保写真創業手帳の代表・大久保の解説

起業後3年までは会社の廃業率は高いので、初期の時期を乗り切ることが重要になります。
初期の廃業率を20年かけるとほぼゼロになるという俗説がありますが、ある程度基盤ができると逆につぶれなくなってきます。

またいわゆる廃業と倒産を一緒にする方が多いですが全く違うものです。
倒産は借り入れや取引の拡大に対してキャッシュが追いつかないときに起こります。

影響が甚大ですが、廃業は後継者がいない、やってみたけど思ったより上手くいかないのでやめるというケースが多いです。

廃業は悪いことばかりではなく、経済の好調なアメリカなど海外では廃業率も起業率も高く、日本人の感覚からすると怖いですが、強い会社が生き残っていくため結果として経済が伸びているのも現実としてあります。

今後、ゼロゼロ融資の返済開始などで倒産が増えつつある状況です。
資金調達の多様化やM&A・承継なども活発化していくことになるでしょう。

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(編集:創業手帳編集部)

創業手帳は、起業の成功率を上げる経営ガイドブックとして、毎月アップデートをし、今知っておいてほしい情報を起業家・経営者の方々にお届けしています。無料でお取り寄せ可能です。

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