【中小企業庁】価格交渉促進月間の実施とフォローアップ調査結果について

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2024年8月30日、中小企業庁は、価格交渉促進月間の実施とフォローアップ調査結果について発表しました。

エネルギー価格や原材料費、労務費などが上昇する中、中小企業が適切に価格転嫁をしやすい環境を作るため、2021年9月から、政府は、毎年9月と3月を「価格交渉促進月間」と設定しています。

この「価格交渉促進月間」では、価格交渉・価格転嫁を促進するため、広報・講習会・業界団体を通じた価格転嫁の要請などを行っています。

また、終了後には、複数の中小企業に対し、主な取引先との価格交渉・価格転嫁の状況についてのフォローアップ調査を実施し、価格転嫁率や業界ごとの結果や順位付けなどの結果をとりまとめています。

さらに、状況の芳しくない親事業者に対しては下請中小企業振興法に基づき、大臣名での指導・助言を実施しています。

今年の春季労使交渉では、中小企業で4.45%と33年ぶりの高い水準の賃上げが実現するなど、潮目の変化を迎えています。9月は、2024年度下期の価格改定時期を迎える企業も多く、賃上げ原資の確保に向けた価格交渉・価格転嫁にとって重要な時期です。


中小企業は国内企業の9割以上を占め、雇用の約7割を担う重要な存在です。しかし、特に大企業と取引を行う下請け企業などは、立場が弱く、価格面での不利な条件を受け入れざるを得ない状況が多々見られます。

近年、世界的な情勢の変化に伴いエネルギー価格が急騰し、それに連動して国内の物価も上昇しています。しかし、日本では物価が上がる一方で、賃金が上がらない状況が長く続いており、国民生活が非常に厳しいものとなっています。これにより、中小企業には賃上げの実施が求められていますが、彼らも厳しい経営環境に直面しており、賃上げに踏み切る余裕がないのが現状です。

そのため、下請け中小企業が賃上げを実現するには、コストを適切に価格へ転嫁し、付加価値を確保することが不可欠です。価格転嫁が可能になれば、中小企業は持続可能な経営を行うとともに、従業員への適正な賃金の支払いを実現できるでしょう。

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