【特許庁】特許審査におけるスタートアップ向けプッシュ型支援(PASS)実施へ

tips

経済産業省 特許庁は、「スタートアップに対するプッシュ型支援」(PASS)を2024年4月から実施することを発表しました。

「スタートアップに対するプッシュ型支援」(PASS)は、特許庁からスタートアップにアプローチし、特許庁の各種支援施策の活用を促すことで、円滑かつ効果的な権利取得を支援する仕組みです。

スタートアップの事業戦略に応じて面接審査等を活用し、事業に即した権利の取得につながるよう特許審査官が支援を行います。

具体的には、特許を出願したスタートアップやその代理人に対して、特許庁側から電話やメール等で積極的に連絡を取り、各種支援策を紹介することでそれらの活用を促進します。

とくに、支援策のひとつである「スタートアップ対応面接活用早期審査」では、特許審査官によるきめ細やかなサポートを提供し、事業に即した権利の早期取得を支援します。

これまでの「スタートアップ対応面接活用早期審査」では、早期審査に関する事情説明書の提出が必要でしたが、PASSによって連絡を受けた出願人は、事情説明書を提出することなく、簡易的な手続きで早期審査を受けられます。


スタートアップはイノベーションの担い手として大きな期待が寄せられています。イノベーションは年々深刻化する社会課題を解決するものであると同時に、経済成長を牽引するものでもあります。

こうした中で、スタートアップは増加傾向にあり、大学発スタートアップの増加が顕著に増加傾向にあります。

大学発スタートアップはイノベーションをもたらすディープテック分野での事業化を目指している割合が高いことから、社会課題解決に果たす役割は大きいと考えられます。

しかし大学発スタートアップにおいてはIPOに至る企業数が少ないという課題を抱えています。

また、スタートアップがユニコーン企業などへの大きな成長を果たすには、自社のビジネスモデルに応じた知財戦略を構築することが重要です。

しかしながら、特許庁「スタートアップが直面する知的財産の課題に関する調査研究報告書」によれば、大学発ベンチャーにおいて「効果的な特許戦略へのアドバイス」を受けたとの回答は約2割(2021年時点)と、低い水準にとどまっています。

したがって、スタートアップの知的財産分野における支援の充実が求められています。

知的財産権の活用のためには、スタートアップ・中小企業のビジネスのことを理解した専門家の支援を受けることが重要です。創業手帳は無料で専門家の紹介を行っているため、知財活用を考えている企業はこちらを活用できます。また、起業家や専門家の生の声をもとに記事化した起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」も無料で発行しております。ぜひご活用ください。

読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ トレンド
関連タグ IP PASS スタートアップ スタートアップに対するプッシュ型支援 審査 支援 特許 特許庁 知的財産権 知財 経済産業省
詳細はこちら

特許審査においてスタートアップに対するプッシュ型支援(PASS)を実施します

創業手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
家族を従業員にする4つのメリットと注意するべきポイント
【2025年最新】クラウドファンディングのやり方とは?仕組み・種類・始め方の手順ガイド
【2025年版】補助金・助成金を活用しよう!起業・創業・開業に役立つ14選の制度
事業計画書の書き方とは?18ステップごとにわかりやすく解説!
【2025年版】会社設立の流れ・手順・やることリストをわかりやすく解説
合同会社設立マニュアル|流れの6ステップや費用、必要書類などを解説!

トレンドの創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

スマホアプリ制作・運営の「アプセル」が「CARTA COMMUNICATIONS」と業務提携
2022年3月22日、アプセル株式会社は、株式会社CARTA HOLDINGSのグループ会社である株式会社CARTA COMMUNICATIONSと業務提携したことを発表しました。 アプセルは、従量課…
宇宙ビジネスに特化した伴走型支援事業展開の「sorano me」が1,000万円調達
2021年5月27日、株式会社sorano meは、1,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 宇宙ビジネスメディア「宙畑-sorabatake-」や宇宙広報団体「TELSTAR」など、宇…
「中小企業組合等課題対応支援事業」補助金 活路開拓・問題解決などを支援
「中小企業組合等課題対応支援事業」のご案内です。 全国中小企業団体中央会が実施する補助事業です。事業協同組合や商工組合など連携組織が行う、新たな活路の開拓、単独では解決困難な問題の解決、中小企業の発展…
令和5年度「飲食サービス業の競争環境整備に向けた商慣行実態調査」調査結果が発表
経済産業省関東経済産業局は、令和5年度「飲食サービス業の競争環境整備に向けた商慣行実態調査」の調査結果概要版を発表しました。 この調査は、長年にわたる取引形態・慣行等による労働生産性向上に課題をもつ飲…
「新型コロナウイルス感染症の影響を受ける農林漁業者・食品関連事業者への支援策」
農林水産省は「新型コロナウイルス感染症の影響を受ける農林漁業者・食品関連事業者への支援策」として、支援策を事業目的別・事業者毎などでまとめ公開しています。 農林水産省による支援としては、以下の13の項…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 代表取締役 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集