2024年の中小企業の景況見通し

tips

日本政策金融公庫は、2024年の中小企業の景況見通し(「中小企業景況調査」(2023年11月)の付帯調査結果)について発表しました。

業況判断

2023年の業況判断DI(「改善」-「悪化」、実績)は8.2と、2022年(6.3)に比べて上昇しました。

2024年は12.7と、2023年に比べて上昇する見通しです。

2024年の業況判断DIを需要分野別にみると、2023年実績に比べ、建設関連、設備投資関連、電機・電子関連で上昇する見通しです。乗用車関連、食生活関連、衣生活関連は低下する見通しです。

経営上の不安要素

2024年の経営上の不安要素は、「原材料価格、燃料コストの高騰」が69.0%と、前年と同じくもっとも高い割合を占めています。

また、「国内の消費低迷、販売不振」(61.7%)、「人材不足、育成難」(59.9%)と高い割合にあります。

期待要素

2024年に期待する要素は、「原油価格の下落によるコスト低下」が23.9%と、もっとも高い割合を占めています。

また、次いで、「円高による輸入製品等の価格低下」(16.1%)、「株高や所得の増加による消費マインドの改善」(13.4%)となっています。


業況は、各業種別や企業規模別などで判断する、ある時期の景気状況を表すものです。また、将来の景気状況を判断するのにも活用されています。

2023年の業況判断DI(実績)は、前年から1.9ポイント上昇しており、着実にコロナ禍から脱却し、経済回復に向かっていることがわかります。

一方で、エネルギー価格高騰・物価上昇は事業活動に大きな影響を与えており、今後の不安要素としてあげている事業者も多くなっています。

注力する要素としては、「人材の確保・育成」がもっとも高い割合にあり、企業では人手不足が大きな課題となっているほか、人材の力が期待されていることがわかります。

近年はSDGsの推進による価値観の変化やコロナ禍による環境の変化により、市場の動向も目まぐるしく変わっています。ビジネスではこうした市場を正確に捉えることが重要です。「冊子版創業手帳」では、事業を分析するためのフレームワークを掲載しています。自社の強みや市場の機会を明らかにすることで、ブルーオーシャンを見つけだすことができるはずです。

また、新たな事業に取り組むには資金調達も必要となるでしょう。「資金調達手帳」では、資金調達に関するノウハウを詳しく解説しています。

読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ トレンド
関連タグ 中小企業景況調査 日本政策金融公庫 業況
詳細はこちら

「中小企業景況調査」(2023年11月)の付帯調査結果(PDF)

創業手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事

トレンドの創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

「新事業活動促進資金」融資
日本政策金融公庫は「新事業活動促進資金」について発表しました。 対象者 「経営革新関連」 中小企業等経営強化法に基づき、都道府県知事などより経営革新計画の承認(変更承認を含む)を受けた方(特定事業者を…
新型コロナ対策の資金繰り支援が6月末まで延長 財務省・金融庁・経産省「再生支援の総合的対策」を策定 
財務省・金融庁・経済産業省は、「再生支援の総合的対策」を策定しました。 この対策は、新型コロナウイルス対策として実施された民間金融機関による実質無利子・無担保融資(ゼロゼロ融資)の返済が4月に本格化す…
経済産業省「挑戦する中小企業応援パッケージ」を策定
2023年8月30日、経済産業省は、「挑戦する中小企業応援パッケージ」を策定したことを発表しました。 「挑戦する中小企業応援パッケージ」は、中小企業の持続的成長を支援するべく、金融庁・財務省と連携して…
【11/6開催】スタートアップ向けトークイベント「DeepTech Launchpad」(日本公庫・中小機構・NEDO共催)
2024年10月3日、株式会社日本政策金融公庫は、「DeepTech Launchpad」の開催について発表しました。 スタートアップ経営者や、支援機関を対象としたイベントです。 東洋経済新報社で「す…
日本政策金融公庫「2023年度起業と起業意識に関する調査」結果概要を公表
2024年1月18日、日本政策金融公庫は、「2023年度起業と起業意識に関する調査」の結果概要を公表しました。 2023年11月に、全国の18歳から69歳までを対象としてアンケートを行ったものです。 …

大久保の視点

国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
「JX Live! 2024」JX Awards大賞はNYでイチゴが大ヒットの古賀大貴さん(Oishii Farm 代表)
2024年10月9日、虎ノ門ヒルズフォーラムにて、「JX Live! 2024」が新経済連盟主催で行われました。 「JX Live!」は、「JX(Japan…
(2024/10/9)
「スタートアップワールドカップ2024」世界決勝を現地速報!優勝はEarthgrid(米代表・プラズマでトンネル掘削)
2024年10月4日、世界最大級のビジネスピッチコンテスト「スタートアップワールドカップ(SWC)2024」の世界決勝戦が、米国・シリコンバレーで開催されま…
(2024/10/5)
創業手帳 代表取締役 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集