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EV充電インフラ「Terra Charge」などを展開する「Terra Motors」が本田圭佑氏率いる個人ファンド「KSK Angel Fund LLC」から資金調達

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2023年2月2日、Terra Motors株式会社は、資金調達を実施したことを発表しました。

引受先は、本田圭佑氏率いる個人ファンド「KSK Angel Fund LLC」です。

Terra Motorsは、電気自動車(EV)向けの充電サービス「Terra Charge」や、アジア地域でのEV販売事業、金融サービス事業などを展開しています。

「Terra Charge」は、EV向けの充電インフラサービスです。EVの充電設備の設置だけでなく、充電時間の設定や決済を行うための専用アプリ、管理クラウド、マンション管理組合などへの説明、設置工事、ハード・ソフトの管理運営を一貫して提供しています。


世界的な気候変動への対策のため、ガソリン車から電気自動車(EV)への転換が推進されています。

たとえばEU(欧州連合)は、2035年以降、ハイブリッド車を含むガソリン車の新車販売を事実上禁止にするという方針を明らかにしています。

日本は「2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略」で、乗用車は2035年までに新車販売で電動車100%にすること、商用車については、小型車両は新車販売で2030年までに電動車を20%~30%、2040年までに電動車・脱炭素燃料車を100%にすることを掲げています。

一方、2021年の国内の新車販売台数の割合は、EVが0.9%、PHVが0.9%であり、欧米・中国・米国と比べると低い水準となっています。

国内でEVが普及しない主な理由としては、充電インフラの整備が遅れていることが挙げられます。

都市であれば充電インフラが整っている場所は多いのですが、地方になると充電スタンド・充電設備の数が少なくなるため、旅行などの長距離の移動で大きな不便が生じてしまいます。

さらに、マンション住まいなど自宅であっても充電設備を設置できないEVユーザーが一定数存在することも大きな課題のひとつです。

集合住宅の駐車場に充電設備を設置する場合は、管理組合の許可を得る必要があり、この交渉に失敗するというケースがあります。

これは、充電設備は共用設備となるため、住民が設置費用を負担することになるのですが、EVユーザーが限られているため設置に反対する住民がいること、EVユーザーだけが負担するという条件にしたとしても、充電時の電気代だけを計算する方法・システムがなかったことなどが理由です。

近年はこの課題を解決するため、アプリから充電を管理・把握できる充電設備や、集合住宅での導入の交渉までを担う充電インフラサービスが登場しています。

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