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香り・ニオイの可視化するセンサーを展開する「アロマビット」が「トヨタ紡織」から資金調達

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2022年5月16日、株式会社アロマビットは、資金調達を実施したことを発表しました。

引受先は、トヨタ紡織株式会社です。

アロマビットは、小型のニオイ識別センサーと、このセンサーにより得られたニオイのデータを活用したソリューションを展開しています。

アロマビットのニオイ識別センサーは、従来のガスセンサーとは異なり、原理的にどんなニオイでもパターン認識することができます。

お酒の銘柄の嗅ぎ分けや、口臭・体臭の測定による病気の発見など、様々な分野に応用することができます。

QRコードのような独自のラベルを発行し、スマートフォンで読み取ることで、情報化したニオイをWebで表示する仕組みである「aroma code」の提供や、各研究機関との共同研究などを展開しています。

トヨタ紡織は、モビリティの内部空間に新たな価値を生み出すインテリアスペースクリエイターになることを目指しています。

今回の資金調達により、アロマビットはトヨタ紡織と連携し、移動空間において新たな価値を生み出すことを目指します。

匂いを最初に処理するのは嗅球という場所で、感情・記憶に強く関与している脳の領域である扁桃と海馬につながっています。嗅覚以外の感覚の情報は脳のこの領域を通っていないため、嗅覚は、もっとも感情・記憶と関係している感覚だといわれています。

プルーストの有名な小説『失われた時を求めて』は、語り手がマドレーヌを紅茶に浸して食べ、そのときの香りによって幼少時代の記憶が鮮やかに蘇ってくる、というシーンではじまります。

このシーンは非常に有名で、香りによって関連する記憶を思い出されることがプルースト効果と呼ばれるようになったほどです。

嗅覚は人間にとって重要な感覚であり、記憶に残りやすい感覚でもあります。そのため、店舗やホテルなどでは特定のアロマを調合してもらい、ブランディングとして活用するということもよく行われています。

一方で、嗅覚は他の感覚(視覚・聴覚・味覚・触覚)よりもデジタル化が遅れている領域です。それは、そもそも嗅覚に関する研究があまり進んでいなかったこと、匂いのもととなる分子は約40万種類あるといわれており、その組み合わせによって特定の匂いとなるため、その組み合わせが膨大であることなどが理由です。

しかし、近年はAIが普及したため、香り・匂いのデータをAIによって解析できるようになり、大きく研究が進展しています。

最先端の技術の開発には資金調達が必要不可欠です。「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、VCから出資を受ける方法など、創業期の資金調達のノウハウについて詳しく解説しています。

カテゴリ 有望企業
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