注目のスタートアップ

つけっぱなしが可能な配管減肉モニタリングシステム展開の「CAST」が4,000万円調達

company

2022年4月4日、株式会社CASTは、総額4,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。

CASTは、熊本大学の研究成果である「ゾルゲル複合体圧電デバイス」技術を活用した耐熱性とフレキシブル性を有する独自の薄型圧電センサーにより、製造業の課題解決を目指す熊本大学認定ベンチャーです。工場向け配管減肉モニタリングシステムや、超音波センサーを開発・提供しています。

工場向け配管減肉モニタリングシステムは、工場の配管に超音波センサーを取りつけることで、工場配管の厚み変化をモニタリングし、腐食などによる管の減肉を検知するシステムです。高温環境下でも壊れないため、常時設置できることを特徴としています。

高温部・狭所などアクセスが困難な箇所のセンシングにより、点検作業のコスト削減、配管やタンクなどの安全確保・交換頻度の減少を実現します。

配管減肉モニタリングシステムは2022年4月より販売開始を予定しています。

今回の資金は、常時モニタリング実証先の確保によるモニタリングシステム開発・設置・運用に充当されます。

設備保全は、設備の故障や性能低下を予防するための業務です。設備によっては1カ所でも不全に陥ってしまうと全体に影響してしまう場合もあるため、設備保全は非常な重要な業務です。

たとえば工場には配管が張り巡らされていますが、漏洩・爆発事故を防ぐためには、検査員による点検が欠かせません。しかし、配管は高温・高所・狭所などの過酷な環境であることも多いため、半年から1年程度の定期検査が主となっています。近年は工場の老朽化や人手不足もあるため、常時モニタリングできるシステムの構築が求められています。

CASTの超音波センサーは薄型であり高温の環境にも耐えうるという特性を持っています。このセンサーを活用した、工場配管など過酷な環境でも常時監視できるモニタリングシステムの提供により、製造業などにおける設備保全業務の課題を解決することを目指しています。

工場ではアナログの計器しか搭載していない機器も多いのですが、リモートセンシングの需要の高まりにより、アナログ計器を自動で読み取りデジタル化するようなIoT製品なども提供され、工場全体のデジタル化に関する取り組みがどんどんと進んでいます。

デジタル時代において企業の利益を最大化させるためには、IoTなどのテクノロジーを活用することが重要です。「冊子版創業手帳」では、創業期の社内システムの整備ノウハウを詳しく解説しています。また、ICTの専門家にインタビューを行い、創業期のシステム整備のメリットや注意点なども伺っていますので、こちらもご参考ください。

読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ 有望企業
関連タグ IoT インフラ センサー センシング モニタリング リモート・センシング 工場 株式会社 点検 資金調達 配管
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
小規模企業共済サムネイル
小規模企業共済とは?危ない?潰れる?加入手続きから解約方法、メリット・デメリットまで徹底解説!
普通の人が起業するには。起業の成功に大切な5ステップを創業手帳の大久保が解説!
有限会社とは?なぜもう設立できないのか?
【2025年最新】東京都の創業・起業者支援「創業助成金(創業助成事業)」について解説
法人成りとは?個人事業主が「法人化」をするメリット・デメリットや手続きなどを解説!
NPO法人設立サムネイル
【保存版】NPO法人の設立は難しい?メリットや設立費用、条件など徹底解説

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

HRテックサービスなどを開発する「N2i」が第1回無担保社債の発行により1億円調達
2023年4月26日、株式会社N2iは、2023年4月25日に、株式会社名古屋銀行を財務代理人および引受人として第1回無担保社債を発行し、1億円の資金調達を実施したことを発表しました。 N2iは、チャ…
中小製造業向けDXツール「ものづくりコネクト」などを提供する「LIGHTz」が資金調達
2023年8月24日、株式会社LIGHTzは、資金調達を実施したことを発表しました。 LIGHTzは、中小製造業向けDXツール「ものづくりコネクト」(旧:Pincy Park)や、ものづくり品質向上サ…
韓国人材に特化した採用支援サービス「KOREC」を運営する「ビーウェルインターナショナル」が1.15億円調達
2023年12月1日、株式会社ビーウェルインターナショナルは、総額1億1,500万円の資金調達を実施したことを発表しました。 韓国人材に特化した採用支援サービス「KOREC」を運営しています。 エンジ…
エッジAIによる現場データ収集プラットフォーム「Actcast」などを提供する「Idein」と「伊藤忠商事」が資本業務提携
2022年12月23日、Idein株式会社は、伊藤忠商事株式会社と資本業務提携契約を締結したことを発表しました。 Ideinは、エッジAIによる現場データ収集プラットフォーム「Actcast」を提供し…
eラーニング搭載型AIツール攻略メディア「WA2」やAIリスキリング事業などを手がける「アローサル・テクノロジー」が2億円調達
2024年12月25日、アローサル・テクノロジー株式会社(AROUSAL Tech.)は、総額2億円の資金調達を実施したことを発表しました。 アローサル・テクノロジーは、AIリスキリング事業や、AIコ…

大久保の視点

日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
「JX Live! 2024」JX Awards大賞はNYでイチゴが大ヒットの古賀大貴さん(Oishii Farm 代表)
2024年10月9日、虎ノ門ヒルズフォーラムにて、「JX Live! 2024」が新経済連盟主催で行われました。 「JX Live!」は、「JX(Japan…
(2024/10/9)
創業手帳 代表取締役 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集