注目のスタートアップ

新素材である多孔性配位高分子PCP/MOFを開発する「Atomis」が12億円調達

company

2021年12月6日、株式会社Atomisは、総額12億円の資金調達を実施したことを発表しました。

新素材である多孔性配位高分子(PCP/MOF)の開発や量産に向けた研究開発、CO2分離変換によるカーボンリサイクル事業、次世代高圧ガス容器「CubiTan」の開発を行う、京都大学発ベンチャーです。

今回の資金は、多孔性配位高分子の開発・量産に向けた研究開発拠点の建設や、CO2分離変換、「CubiTan」の開発の加速に充当されます。

多孔性材料とは多数の穴が空いている材料のことで、たとえば活性炭や、ゼオライト、軽石などがよく知られている素材です。

石油工業における分離材料や、ガス分離など環境の浄化用材料、細胞培養の土台、化学反応を促す触媒や物質を除去・分離する吸着材などで利用されています。

穴のサイズを変えることで、目的の分子を吸着させることができるため、様々な研究開発が進められてきました。

多孔性配位高分子(PCP)とは、金属イオンと有機物の配位結合を利用して多孔性構造を形成する材料です。金属有機構造体(MOF)とも呼ばれています。

金属と有機配位子を選択することで自由に細孔空間を設計できることが大きな特徴となっています。

また、簡単に作れることも大きなメリットであり、材料科学に大きなブレイクスルーをもたらしたといわれています。

幅広い領域で大幅な効率化とコスト削減を実現できる可能性があるため、多くの企業が注目している新素材です。

研究開発系のビジネスでは、資金調達が成長に直結してきます。「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、VCから出資してもらうためのノウハウや、クラウドファンディングの使い方など、創業期の資金調達について詳しく解説しています。

読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ 有望企業
関連タグ Atomis MOF PCP 多孔性配位高分子 新素材 材料 株式会社 研究開発 素材 資金調達 金属有機構造体
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
【初心者向け】事業計画書の書き方18ステップ|起業・融資対応テンプレート付
一般社団法人設立サムネイル
「一般社団法人」設立ガイド|手続きの流れ・必要書類・メリット・費用など
【2025年版】会社設立の流れ・手順・やることリストをわかりやすく解説
NPO法人設立サムネイル
【保存版】NPO法人の設立は難しい?メリットや設立費用、条件など徹底解説
家族を従業員にする4つのメリットと注意するべきポイント
一人会社と個人事業主の違いとは。一人でも法人にするメリット・デメリット

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

AIによる感染症の診断支援と細菌検査の自動化により薬剤耐性問題に取り組む「カーブジェン」が資金調達
2023年1月16日、カーブジェン株式会社は、資金調達を実施したことを発表しました。 カーブジェンは、薬剤耐性菌の問題を解決することを目的に、細菌感染症菌種推定・適正抗菌薬選定支援システム「BiTTE…
アニメなどのアートワークのデジタル所有権を提供する「Anique」が資金調達
2019年12月19日、Anique株式会社は、資金調達を実施したことを発表しました。 アニメ・マンガ・ゲームなどのアートワークのデジタル所有権を、ブロックチェーンなどのテクノロジーで管理・提供する「…
子連れにいい場所がわかる地図アプリを手がける「iiba」が資金調達
2024年1月30日、株式会社iibaは、資金調達を実施したことを発表しました。 iibaは、子連れにいい場所がわかる地図アプリ「iiba」を開発・提供しています。 遊び場・飲食店・授乳室・トイレなど…
「10X」が3億円を調達 簡単にネット・スーパーを立ち上げられる「Stailer」をリリース
2020年5月27日、株式会社10Xは、総額3億円の資金調達を実施したことを発表しました。 また、新事業として、小売・流通事業者向けに開発不要でネット・スーパーを立ち上げられるサービス「Stailer…
生成AIや量子コンピューターなどを活用したIT開発・コンサルティングを手がける「KandaQuantum」が「寺田倉庫」と資本業務提携
2023年7月11日、株式会社KandaQuantumは、寺田倉庫株式会社と資本業務提携することを発表しました。 KandaQuantumは、生成AIや量子技術などを活用し、戦略コンサル領域から、R&…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 代表取締役 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集