起業したい主婦が失敗しないための知識やポイント

主婦の起業を成功させるために最低限知っておくべきこと

(2020/03/18更新)

起業した主婦と聞いてどんなイメージがわきますか。起業家としてバリバリと仕事をし、格好よくキラキラした女性像が浮かぶのではないでしょうか。ですがそれはあくまでもイメージです。

以前に比べ起業のハードルが下がったとは言え、会社を軌道に乗せ、自分がイキイキと仕事をするためにはそれなりの努力や知識が必要です。せっかく起業できてもすぐに挫折とならないために、主婦が起業するために最低限知っておくべきことをまとめました。

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イメージにとらわれていると危険。主婦こそ地に足の着いたプランを練ろう

起業家のキラキラしたイメージへの憧れ

起業家のイメージとして「ハイキャリア」「有能・優秀」など輝かしい姿を想像するかもしれません。さらに、主婦の起業家であれば「家庭と仕事を両立するスーパーウーマン」のように見えることも。
しかし、メディアやSNSで見かけるようなキラキラして見える起業家はごく一部です。ほとんどの人は表立ったところには出てこず、場合によっては収入が不安定な人もいます。

イメージだけでの起業は失敗しやすい

起業は簡単そうに見えて実はそうではありません。
起業するためには、戦略的思考に基づいたしっかりとした「計画」が重要です。

何の商品・サービスを誰に提供し、その「強み」は何で、どのように「集客(広告)」するか、資金調達はどうするのかなど、具体的に検討する必要があります。

さらに、事業を継続し収益をあげるためには、地道な努力も続けていかなければなりません。イメージだけでなんとなく誰かの真似をしてもうまくいかないでしょう。

なお、起業や事業継続には人脈やネットワークが重要になるときもあります。戦略的な思考に加えて、良好な人間関係の維持などコミュニケーションスキルも求められます。主婦の皆さんは、コミュニケーションが得意な方は多いかもしれませんね。

これだけはおさえたい。主婦の起業までに必要な7つのステップ

1.起業について家族に相談して同意を得る

主婦にとって家族の同意なしで起業をすることは難しいでしょう。

起業することで家事や育児に影響を与えるでしょうし、ライフスタイルがこれまでと変わる可能性があります。起業しても家庭生活の秩序を崩さないためには、家族の理解や協力が大事になります。
どのような変化があるかを説明したうえで、いかに対応していくか具体的なプランをパートナーと相談し決めておくとよいでしょう。

2.家計とバランスをとりながら自己資金の貯蓄を

家族の理解を得たら次に考えるのは、「お金」です。たしかに、今は資本金1円から「法人の登記」はできますが、実際の事業を進めるにあたり先立つものはやはりまとまった「お金」です。

このお金は、日々の家計とのバランスをとりながら、貯めるのが現実的です。まずは、無理のない範囲から始めるとよいでしょう。特に、子どもがいる場合は、教育費などが一定期間かかりますので、中長期的な積み立てを考えましょう。

3.経営に関する知識やノウハウを勉強

次に必要なのは、経営知識やノウハウです。
起業をして事業を軌道に乗せるのに欠かせないものです。こうした知識やノウハウは起業したら自然に身につくものでありません。

一定の時間をかけて学ぶことが必要です。今のうちに勉強しておけば、いざ起業となったときに大いに役に立つでしょう。

外部の機関によるセミナーもありますが、時間帯や開催場所に行くのが難しい場合があります。

今では自宅からでも受講できる「WEBセミナー」などがあります。
プロのセミナーを遠隔で学習できるので、利用してみましょう。もちろん、関連書籍もたくさんあるので家事や育児の隙間時間をみつけて学習するとよいでしょう。

なお、創業手帳でも起業支援専門チームが起業家の生データ、ノウハウを基に、事業計画の作り方、資金調達のコツ、起業で使える販促のテクニックなど、実践的な内容をお伝えする「創業手帳セミナー」を定期的に開催しています。

4.マーケットへの理解を深める

知識やノウハウを学びつつ、自分がやりたいと思った事業のマーケットへの理解も深めるとよいでしょう。

すでに、他に誰かが同じような商品・サービスを提供していることは大いにあり得ます。SNSやインターネットなどを活用して、競合相手に関する調査をしておくとよいでしょう。

自分の商品・サービスの差別化を検討することができますし、マーケットの最新情報を得ることができます。
ひとりよがりの商品・サービスにならないよう気を付けましょう。

5.ウェブサイト運用に慣れる

次にウェブサイトの構築・運用の準備も進めておくとよいでしょう。
商品・サービスの広告や広報活動(場合によっては販売)はウェブサイトを通じて行うのが一般的ですしコストも抑えられます。

最も現実的な手段なので、早いうちにウェブサイトの使い方に慣れておけば、起業後すぐに効果的な事業活動ができるでしょう。
家事の合間をぬって行うのは大変かもしれませんが、少しずつ始めてみるといいかもしれません。

6.融資やサポートの情報を集める

起業後に資金のやりくりや事業の進め方で悩む場合が出てくるでしょう。こうしたとき助かるのがサポートを受けられる公的機関・公的支援制度です。事前に把握しておいて損はないでしょう。

例えば、「日本政策金融公庫」は最低でも「半年以上の経験、売上実績がある」と認められた場合、公的融資を受けられる可能性があります。

また、「商工会議所」など、税制や会計、法律の相談ができる機関もあります。

なお、融資や補助金などの資金的サポートを得るためには、「事業計画書」が必要になります。起業前に細かなところまで作りこむ必要はありませんが、簡単に項目ごとの情報を整理するなどして「計画書」自体に慣れておくとよいでしょう。

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7.会社設立の手続きを進める

ビジネスプラン、家族の同意、経営知識など事業開始に必要な準備が整ったら、次はいよいよ起業です。

個人事業の場合は、「個人事業の開業届出書」だけでよいですが、会社(法人)を設立する場合、株式会社、一般社団法人などのあらゆる形態がありそれぞれ書類が異なります。

ここでは、株式会社を設立する場合に必要な書類を紹介します。
下記は、必須となる10種類の書類です。なお、場合によってはさらに24種類の書類が必要になります。
詳細については会社設立に必要な34種類の書類について解説で解説しています。

主な10種類の書類

  • 定款:事業の基本情報を提示するための書類。商号(社名)や起業日、事業目的などを記載
  • 発起人全員の印鑑証明2行目
  • 登記申請書:法務局へ設立登記を依頼するための申請書
  • 登記すべき事項:登記簿に記載される内容のテキストデータ
  • 設立時取締役の就任承諾書:設立時に取締役になる人の承諾書
  • 印鑑届出書:登記申請書に押す印鑑の届出書
  • 払込を証する書面:出資金の払込を証明する書類
  • 法人設立届:税務署、都道府県税事務所、市町村役場に提出する書類
  • 給与支払い事務所等の開設届出書:自身への支払いにも必要
  • 健康保険・厚生年金新規適用届:1人でも加入義務

なお、会社を経営するうえで順守すべき法令はたくさんあります(例:会社法、知的財産法)。理解や知識を高めるとトラブルなどに備えることができます。

起業後に必要な税務処理と扶養について

起業後には税務処理(申告)が必要

起業した後は、粛々と事業を進めるだけと思いがちですがそれだけではありません。決算や納税が法律で定められています。
資金に余裕があれば、税理士などに外部委託することも可能ですが、起業当初には難しいでしょう。
自分自身で申告するためにも、税務手続きの大まかな流れを把握しておくとよいでしょう。

例えば、個人事業主の場合、1月から3月にかけて「源泉所得税の納付」「償却資産税の申告」「法定調書合計表・給与支払報告書の提出」「確定申告」が必要です。

法人の場合は、これらに加えて3月から6月にかけて「実地棚卸」「決算作業」「株主総会」「税務申告」が必要です。

そのほかにも「源泉所得税の納付」「労働保険の年度更新」「年末調整」など手続きがあるので、年間スケジュールを作っておくことを励行します。

知っておきたい税務処理に必要な主な書類

納税・申告にあたり必要な届出書類は様々ありますが、主に「白色申告」と「青色申告」の2種類をおさえておくとよいでしょう。

開業届けを出していない場合は、「白色申告」の書類で申告することになりますが、そうでない場合はすべて「青色申告」となります。

青色申告の場合は、特別控除がありますが、書類作成の数が多いと言われ、白色申告では控除はないが書類が少ないなどのそれぞれのメリット・デメリットがあります。事業の規模に応じて負担を鑑みるとよいでしょう。

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扶養に入っている場合は所得額に注意を

家族の扶養に入っている場合は、自身の「所得の金額」に注意が必要です。

合計所得金額が38万円以下(令和2年度以降は48万円以下)であれば、税務上の配偶者控除を受けることができます。所得金額とは、収入から税控除や必要経費などを差し引いたあとの金額のことです。

健康保険の扶養については、夫が加入している各健康保険組合の考え方により異なります。収入130万円以下であれば被扶養が可能なところもあれば、個人事業主の配偶者(妻)は被扶養が不可なところもあります。

国民年金は収入(売上)が130万円以下であれば、被扶養(第3号被保険)が可能です。ただし、年金の場合は収入から費用を差し引くことができないので注意が必要です。社会保障上の扶養から外れると、各社会保険料を自分で負担しなくてはいけないので気を付けたいですね。

まとめ:起業を選ぶなら「夢」ではなく「現実」を直視して挑むこと

このように「起業」するまでにはたくさんの知識が必要ですし準備に時間がかかります。起業後も事業継続や納税などやることは尽きません。
キラキラして見える起業家たちも、見えないところで努力を続けて幾度も困難を乗り超えてきたのでしょう。

起業したいとピンときた時、今一度立ち止まり、イメージだけに影響されていないか、難しい局面を乗り越えるだけの熱意や覚悟が自分の中にあるか、自問してみてはいかがでしょうか。

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