【2026年最新】合同会社の設立方法|必要書類・費用・流れを6ステップで解説

合同会社の設立方法を先に確認【費用・期間・必要書類】

この記事でわかること

合同会社を設立するまでの6ステップ
設立登記に必要な書類と条件によって必要になる書類
設立にかかる費用と期間の目安
窓口・郵送・オンラインによる登記申請方法

創業手帳・創業者の大久保です。

「合同会社」とは会社形態のひとつで、2006年の会社法の改正により設立できるようになった新しい法人格のことです。一般的に、小規模な会社やBtoCの会社に向いているといわれていますが、大手企業も合同会社を使うケースがあります。シンプルで使い勝手がよく、コストを抑えて運営できるため、スタートアップにも注目の法人形態です。

設立費用やランニングコストが安いのは大きなメリットであり、株式会社より会社設立の手続きも簡単なので、初めての会社設立におすすめです。

こちらの記事では、合同会社の特徴や設立方法、注意点などをまとめているので、ぜひ参考にしてください。

合同会社を設立するまでの流れや費用、必要書類について、約2分の動画でわかりやすく解説しています。

執筆者 大久保幸世
創業手帳 株式会社 ファウンダー
大手ITベンチャー役員で、多くの起業家を見た中で「創業後に困ることが共通している」ことに気づき会社のガイドブック「創業手帳」を考案。現:創業手帳を創業。ユニークなビジネスモデルを成功させた。印刷版は累計250万部、月間のWEB訪問数は起業分野では日本一の100万人を超え、“起業コンシェルジェ“創業手帳アプリの開発や起業無料相談や、内閣府会社設立ワンストップ検討会の常任委員や大学での授業も行っている。毎日創業Tシャツの人としても話題に。 創業手帳 ファウンダー 大久保幸世のプロフィールはこちら

この記事の目次

合同会社設立の流れ・必要書類

合同会社設立の流れとしては、以下の6ステップとなっています。

  • 1.基本事項の決定
  • 2.印鑑の作成
  • 3.定款の作成
  • 4.資本金の払い込み
  • 5.合同会社設立登記申請書の作成
  • 6.各書類の提出

合同会社設立の手続きは、株式会社と比べてとてもシンプルです。それぞれ解説していきます。

起業する方法について、詳しくはこちらの記事を>>
起業するには何から始める?失敗しない起業の仕方を5ステップで解説【初心者向け】

1.基本事項の決定

設立する合同会社の基本情報を決めます。主に以下の内容です。

商号(会社名)

商号は会社の名前のことです。会社名は既存の会社とかぶらないようにしておくことが望ましいでしょう。

本店所在地を管轄の法務局で類似商号調査をすると、会社名がかぶっていないかを確認できます。

事業目的

合同会社でどのようなビジネスを行うのか決めます。定款に定めた内容しか事業として扱えないため、慎重に決定しましょう。

あとから事業目的を変更・追加することはできますが、その分コストがかかります。無駄なコストをかけないためにも、将来行う可能性のある事業も見据えて設定するのが大切です。

本店所在地

会社の住所となる本店所在地は、定款作成や登記申請の際に記入が必要となります。

表記方法に決まりはないため、1丁目2番地と書いても、1-2と書いても大丈夫です。

資本金額

合同会社における資本金額の総額と、誰がいくらずつ出すのかを決定します。資本金は今後の事業継続の元手となるため、しっかりと検討しましょう。

資本金額に下限はないものの、会社としての信用性を示す度合いにもなるため、融資などの際に困らない程度に用意しておくのが理想です。

社員構成

業務執行社員や代表社員を決定します。合同会社は出資者である社員すべてに業務執行権があるため、意見の対立などによる事業の停滞を防ぐためにも、ある程度の役割を決めておきましょう。

代表社員とは、株式会社でいう代表取締役と同じ役割の者です。実際に業務を遂行する者は業務執行社員となります。

事業年度・決算月

事業年度および決算月を決めます。通常は国の会計年度と同じく3月決算を選ぶ会社が多いです。

しかし、決算は手間のかかる作業なので、本業が忙しくない時期にするという選択もあります。また、決算を何月にするかによって設立初年度の期間が変わってきます。設立した月を事業年度として設定すると、設立月に決算がくることになるため、気をつけましょう。

>>決算期を決めるときは◯◯を考慮|失敗しない決算月の決め方

2.印鑑の作成

合同会社では、登記申請の方法によって、会社の代表印を法務局へ届け出る必要があるかが異なります。

書面で登記申請する場合は、申請書または書面の委任状に法務局へ届け出た代表印を押印するため、原則として印鑑届書を提出します。印鑑届書には代表社員個人の実印を押印し、発行から3カ月以内の印鑑証明書を添付します。一方、オンライン申請では、会社の印鑑の提出は任意です。

会社で使用する印鑑には、一般的に「代表印(実印)」「銀行印」「角印」があります。ただし、3本すべてを作成する法律上の義務があるわけではありません。代表印と銀行印を分けておくと、紛失や不正使用のリスクを抑えやすくなります。銀行口座開設時に必要となる印鑑は金融機関によって異なるため、事前に確認しておきましょう。

法務局へ代表印を届け出る場合、1cm四方に収まる小さな印鑑や、3cm四方に収まらない大きな印鑑は使用できません。また、印影を照合できるよう、鮮明に押印できる印鑑を用意する必要があります。
※参考:法務局「合同会社の設立の登記をしたい方(オンライン申請)」「よくあるご質問等<商業・法人登記関係>

>>法人印鑑|会社設立時に準備すべき実印・銀行印・角印

3.定款の作成

定款は会社を運営していく上で定めるルールのようなものです。最初に決めた基本事項を反映し、作成しましょう。

株式会社と比べると、合同会社の定款では株主構成や機関設計、株式の譲渡制限などに関しては書かなくていいので、簡単に作成できます。

創業手帳に会員登録すると、定款のひな形を無料ダウンロードできます。その他、起業・経営に活用できる各種テンプレートをご用意していますので、ぜひご活用ください。
定款の作成方法について、項目ごとに詳しく解説します。

表紙

定款の表紙には会社名と会社設立日、作成日を記載します。

社員の責任

合同会社は有限責任社員だけで構成されていますが、定款にはそのことを必ず記載しなければなりません。

任意退社

定款には、社員が退社するときの取り決めを記載します。

退社する際には、どのくらい前までに退社予告をしなければならないなどの取り決めを記しておきましょう。

損益の分配と分配の割合

合同会社では、損益の分配について自由に定めることができます。

分配の割合を固定したくない場合は「各社員への利益の配当に関する事項は、総社員の同意により定める」と記載することもできます。

決算の公告方法

合同会社には決算公告の義務がないため、通常は定款へ公告方法を記載する必要もありません。ただし、合併や組織変更を行う場合は、公告の必要性が生じます。

その場合は官報公告、時事に関する日刊新聞紙公告、電子公告の3つから選択し、記載しておきましょう。

4.資本金の払い込み


合同会社の設立登記を行うためには、資本金の払い込みが必要です。法人口座は登記が完了した後でないと作れないので、社員のうちの誰かの口座を利用して構いません。

同時に、払い込みが確認できる「払込証明書」の準備も行います。証明書は以下のように自作してください。

出典:法務局『合同会社設立手続きについて記載例(PDF)

注意書きにもあるとおり、証明書とともに通帳の以下ページの写し1枚ずつを用意しておきます。

  • 通帳の表紙
  • 通帳の裏表紙
  • 振り込みがわかるページ

最後に、払込証明書を一番上にした状態で、通帳の各ページのコピーと一緒に製本します。ホチキスでとめた上で、各見開きページすべてに会社の実印を押しておきましょう。

5.合同会社設立登記申請書の作成

ほかの必要書類を準備した上で、合同会社設立登記申請書を作成します。合同会社設立登記申請書は、登記官が書類を調査しやすいように、形式と記載内容が法律で定められています。

記載内容は以下の「商号」「本店」「登記の事由」「登記すべき事項」「課税標準金額(資本金)」「登録免許税(収入印紙の金額)」「納付書類」「日付」「申請人の詳細」などです。

商号 定款にある通りに商号を記載
本店 住所を省略せずに記載
登記すべき事項 別添CD-Rのとおり・別紙のとおりのいずれかを記載
課税標準金額 資本金の額を記載
登録免許税 資本金の額×0.7%、6万円未満は6万円
添付書類 添付書類を記載する
日付 申請書を提出する日
押印 本店の住所・社名・代表社員の住所の横に会社の代表印を押す
法務局の名称 該当の法務局の支局や出張所名を記載

「商号」部分は、設立する会社の商号を省略せずに記載してください。「本店」は会社の所在地となるため「1-1-1」のように省略はせず、「1丁目1番地1号」と記載しましょう。

本店所在地の住所・商号・代表社員の住所・代表社員の氏名を省略せずに記載し、その横に代表印を押してください。

管轄となる法務局の支局や出張所名を記載したら、登録免許税の額の収入印紙に割印をせず貼付します。

登記すべき事項を準備する

合同会社の設立登記では、商号、本店所在地、事業目的、資本金の額、社員や代表社員などの「登記すべき事項」を提出します。提出方法は、申請方法によって異なります。

・通常の書面申請:登記すべき事項を記載した書面、または対応する電磁的記録媒体を提出する
・QRコード付き書面申請:申請用総合ソフトでデータを事前送信し、QRコード付き申請書と添付書類を提出する
・オンライン申請:申請用総合ソフトの「登記すべき事項」欄に必要事項を入力して送信する

定款や代表社員・本店所在地を決定した書類などと記載内容が一致していない場合、補正が必要になることがあります。提出前に、商号・所在地・氏名などを照合しましょう。

法務局も「登記すべき事項」という名称を使用しており、QRコード付き書面申請ではCD・DVDによる別途提出が不要と案内しています。

参考:法務局「QRコード(二次元バーコード)付き書面申請について」/法務省「登記すべき事項を記録した電磁的記録媒体の提出について

6.合同会社の設立登記を申請する方法

合同会社の設立登記を申請する方法には、窓口申請・郵送申請・オンライン申請の3つがあります。それぞれの特性を踏まえ、ご自身に合った方法を選択しましょう。

窓口申請は、本店所在地を管轄する法務局に、必要書類と登録免許税分の収入印紙を貼った申請書を持参する方法です。収入印紙は当日、法務局でも購入できます。

郵送申請は、必要書類と登録免許税分の収入印紙を貼付した申請書を、同法務局に送付する方法です。郵送には、簡易書留やレターパックプラスなど、追跡可能な方法を用います。

オンライン申請では、法務局の「登記・供託オンライン申請システム」や「法人設立ワンストップサービス」を用い、インターネット経由で申請します。パソコンやスマホ(もしくはICカードリーダー)、マイナンバーカードなどが必要です。登録免許税は、インターネットバンキング等から電子納付します。

合同会社の設立にかかる日数

合同会社の設立にかかる日数は、約2週間が目安です。株式会社とは異なり、合同会社では公証役場での定款認証が不要ですが、書類作成や資本金の払い込み、法務局での審査完了までに時間がかかります。登記完了予定日は申請先の法務局によって異なり、補正が必要な場合はさらに日数がかかります。

なお、会社の設立日は申請日(法務局が登記申請を受け付けた日)となります。郵送申請では、原則として発送日ではなく法務局の受付日が基準になる点に留意が必要です。

合同会社の設立登記に必要な書類一覧

合同会社を設立するには、いくつかの書類を揃えて法務局に提出する必要があります。

とはいえ、株式会社に比べて必要書類は少なく、内容もそこまで複雑ではありません。書類がすべて揃っていれば、作成から提出まで1〜3日程度で完了するケースもあります。

以下では、合同会社の設立登記に必要な書類を網羅的に解説し、どのようなときに必要となるかもあわせて整理しました。

書類名 必須かどうか 補足・備考
合同会社設立登記申請書 必須 登記のメイン書類。法務局のテンプレートを使用
登記すべき事項 必須 書面申請の場合、申請書の「別紙」として作成するか、CD-Rに保存して提出。オンライン申請ではフォームに直接入力。
定款 必須 提出は1部だが、会社保存用(義務)と銀行口座開設用に計3部作成を推奨。(電子定款の場合、データが1つあれば十分)
払込証明書 必須 「払込証明書(表紙)」に、資本金の払込みを証明する書面(通帳のコピーかネットバンキングのスクショ)を合綴したもの。
代表社員の印鑑証明書 条件付き 代表社員が個人の場合で、かつ書面申請の場合のみ必須(発行から3カ月以内のもの)
印鑑届書 条件付き 書面申請の場合必須(オンラインでも口座開設等のために推奨)。会社の代表印を届け出る書類。申請時に作成して提出
代表社員就任承諾書 条件付き 定款の定めに基づき、業務執行社員の中から互選によって代表社員を定めた場合などに必要
本店所在地及び資本金決定書 条件付き 定款に記載がない場合に必要
委任状 条件付き 手続きを第三者に依頼する場合に必要
財産引継書 条件付き 現物出資がある場合。実印押印が必要
資本金の額の計上に関する証明書 条件付き 現物出資がある場合。代表社員の記名・代表者印が必要
職務執行者の選任に関する書類 条件付き 法人が社員となる場合に必要(議事録など)
職務執行者の就任承諾書 条件付き 上記に同じく、法人が社員になる場合に必要
業務執行社員である法人の登記事項証明書 条件付き 上記に同じく、法人が社員になる場合に必要(ただし、申請書に当該法人の会社法人等番号を記載すれば、添付を省略できます。 )

登記申請で補正を求められやすいポイント

登記申請で補正を求められやすいポイントは、主に以下の5点です。

・定款と登記申請書で、商号・本店所在地・事業目的などの表記が一致していない
・資本金の払い込み時期や払込証明書に不備がある
・代表社員や業務執行社員に関する書類が不足している
・管轄法務局や登録免許税を間違えている
・必要な押印、電子署名、添付書類が申請方法と合っていない

登記すべき事項は、定款や、本店所在地・代表社員などを決定した書面の記載と整合させます。商号、所在地、公告方法などに不一致がないか確認しましょう。

また資本金の払込証明書の作成にあたっては、通帳コピー(もしくは画面キャプチャ)や契印(割印)に漏れがないか、金額や名義に不備がないかをご確認ください。

合同会社の設立費用はいくら必要?株式会社よりも安い!


合同会社の設立費用は、株式会社よりも安く済みます。具体的な費用をみていきましょう。

合同会社設立の法定費用は約6万~10万円

合同会社設立の法定費用は約6万~10万円です。内訳は以下となります。

  • 定款用収入印紙代:4万円 ※電子定款の場合は不要
  • 登録免許税:6万円または資本金額の0.7%

電子定款にすれば印紙代の4万円が不要になるため、最低でも登録免許税の6万円を払うことで合同会社の設立が可能になります。

その他費用や、外部依頼費用などは別途かかる

合同会社の設立時には、登録免許税以外にもさまざまな費用がかかります。その一部は以下のとおりです。

  • 資本金:1円~
  • 運転資金:事業を6カ月維持できる金額が目安
  • 実印の作成費用:約4,000円前後~
  • 証明書の発行手数料:1件あたり数百円
  • 事業に必要な許認可、資格の取得費用:内容によって数万円~
  • 外部の専門家への依頼費用:約5万~10万円

合同会社を設立する際は、各種手続きや準備などに際して細かな費用が別途発生します。運転資金も含め、余裕を持って用意しておかなくてはなりません。

創業手帳の創業者である大久保は、起業家の負担を軽減するために内閣府の委員として起業に係る制度設計への助言をしていますが、まだまだ費用面でのハードルがあるのが実情です。経験上、設立時には外部からのサポートを受けるケースの方が多くなります。

合同会社設立後の手続き・やること一覧


合同会社設立登記が完了したあとも、必要な手続きはまだあります。

いずれも会社を運営するにあたって必要なものなので、忘れずに行いましょう。

法人設立届を提出

本店所在地を管轄する各機関に「法人設立届」を提出します。提出先によって手続きの種類や添付すべき書類が違うため、注意が必要です。詳細は自治体ごとに事前に確認しましょう。

  • 税務署(設立から2カ月以内):法人設立届出書(定款、寄附行為、規則または規約等の写しを添付)
  • 都道府県や市区町村などの自治体(設立から概ね1カ月以内):法人設立届出書(定款、寄附行為、規則または規約等の写しを添付)、登記事項証明書または登記簿謄本

税務署への提出は法人税などの関係で、自治体へは地方税に関する手続きとして必要です。

青色申告承認申請書を提出

税金の面で特典のある青色申告の承認を受けるには、「会社設立後3カ月を経過する日」と「最初の事業年度終了日の前日」の早いほうに申請書を提出しなくてはなりません。

特典としては「欠損金を10年間繰り越せる」「30万円未満の固定資産を買った場合、全額を一括で費用として計上できる」などがあります。

給与支払事務所等の開設届出書を提出

役員や従業員を雇い、給与を支払う場合は「給与支払事務所等の開設・移転・廃止届出書」を1カ月以内に税務署へ提出する必要があります。

源泉徴収の納期の特例の承認に関する申請書の提出

上記の給与支払事務所等の開設届出書と関連する書類です。

従業員が常時10人未満の場合は、源泉徴収税の納付が月1回のところ年2回にすることができます。事務の面で楽になるため、この申請はしておいたほうがよいでしょう。

労働保険関係の届出

従業員を雇用した場合は、労災保険の手続きが必要です。また、雇用保険の加入要件を満たす従業員については、雇用保険の手続きも行います。提出期限は書類によって異なるため注意してください。

一般的な事業では、主に次の届出が必要です。
・労働保険保険関係成立届:保険関係が成立した日から10日以内
・労働保険概算保険料申告書:保険関係が成立した日から50日以内
・雇用保険適用事業所設置届:保険関係が成立した日の翌日から10日以内
・雇用保険被保険者資格取得届:従業員が被保険者となった月の翌月10日まで
※参考:厚生労働省 手続き一覧表

労災保険に関する届出は原則として労働基準監督署、雇用保険に関する届出はハローワークへ提出します。提出先や必要書類は事業の種類によって異なる場合があるため、管轄の窓口で確認しましょう。

社会保険の加入手続き

法人には社会保険の加入義務があるため、年金事務所にて加入手続きを行ってください。

提出書類は「健康保険・厚生年金保険新規適用届」「健康保険・厚生年金保険被保険者資格取得届」「健康保険被扶養者(異動)届」の3つです。

新しく人を採用した日から5日以内となっているので、忘れずに加入手続きを行いましょう。

合同会社のメリットと株式会社との違い


合同会社の主なメリットは、株式会社よりも設立費用を抑えやすく、公証役場での定款認証が不要なことです。また、役員の任期や決算公告の義務がなく、定款によって利益配分や業務執行のルールを柔軟に定められます。

社員(出資者)は原則として出資額の範囲内で責任を負う有限責任です。ただし、経営者個人が融資の連帯保証人になっている場合などは、出資額を超えて責任を負うことがあります。

比較項目 合同会社 株式会社
定款認証 不要 必要
登録免許税の最低額 6万円 15万円
利益の配分 定款で柔軟に定められる 原則として保有株式数に応じる
意思決定 社員が経営に参加し、定款でルールを定める 株主総会や取締役などの機関を通じて決定する
決算公告 不要 必要
株式による資金調達 できない できる

設立・維持コストを抑え、少人数で機動的に経営したい場合は合同会社が向いています。一方、株式による資金調達や将来の上場を考えている場合は、株式会社が適しています。

合同会社と株式会社の違いやそれぞれのメリット・デメリットについては、以下の記事で詳しく解説しています。

合同会社とは?株式会社との違い、それぞれのメリット・デメリットをわかりやすく徹底比較

合同会社設立の手続きは自分でやる?専門家に依頼する?


合同会社の設立手続きは株式会社よりも簡単なので、時間があれば自分で行うこともできます。手続きを自分でやれば低コストに抑えやすいですが、煩雑な手続きに手間取ったり、ミスをして余計な負担がかかったりすることもあります。

専門家に依頼すれば、事務手続きなどの処理を任せることができ、失敗も予防できるでしょう。依頼費用が気になる場合、電子定款の作成だけを依頼するのがおすすめです。

電子定款を使えば印紙代が削減できますが、自分でやるにはソフトや機器の購入がいり、かえってコストがかさみます。電子定款だけでも依頼すると、印紙代を削減しつつ手間も減るので便利です。安ければ1万円代で代行してくれるところもあるので、チェックしておきましょう。

定款の作成方法について知りたいときは、次の記事でご確認ください。

>>合同会社の定款の作成方法。入れる内容や注意点は?

合同会社にかかる主な税金

合同会社を設立すると、主に法人税、法人住民税、法人事業税、消費税がかかります。法人税は、会計上の利益に税務上の調整を加えた「課税所得」をもとに計算され、実際の税負担は所得や資本金、所在地などによって異なります。

また、資本金1,000万円未満の新設法人は、一定の要件を満たすと、設立1期目・2期目の消費税の納税義務が免除される場合があります。ただし、インボイス発行事業者への登録や、特定期間の課税売上高等によっては免税になりません。

税金の計算や申告は会社ごとの条件によって異なるため、税理士への相談や会計ソフトの活用も検討しましょう。
法人税について、詳しくはこちらの記事をご確認ください。

>>法人税入門。申告のしかた・納税方法を徹底解説します!
インボイス制度について、詳しくはこちらの記事をご確認ください。
>>インボイス制度で領収書は変わる?適切な書き方&注意点を解説

合同会社設立前後の主な資金調達方法


合同会社の主な資金調達方法には、社員による出資、金融機関からの融資、補助金・助成金、クラウドファンディングなどがあります。

ただし、株式会社のように株式を発行して広く出資を募ることはできません。事業内容や必要金額に合わせて、自社に適した方法を選びましょう。 合同会社の資金調達方法や融資審査のポイントについては、以下の記事で詳しく解説しています。

合同会社の資金調達方法について、詳しくはこちらの記事を>>
合同会社の資金調達方法とは?融資の種類や審査に通るためのポイントを解説

合同会社として運営する主な企業事例

合同会社は小規模事業者だけの会社形態ではありません。アマゾンジャパン、グーグル、アップルジャパン、DMM.comなど、合同会社として運営されている有名企業もあります。 各社が合同会社を選ぶ理由については、以下の記事で詳しく解説しています。

AppleやAmazonが合同会社にした理由ついて、詳しくはこちらの記事を>>
合同会社の現状。AppleやAmazonが合同会社にしたのはなぜ

合同会社の設立でよくある質問

こちらでは合同会社の設立に関してよくある質問をまとめています。ぜひ参考にしてみてください。

Q1. 合同会社を1人で設立できますか?

はい、可能です。合同会社は「社員=出資者兼経営者」が1人だけでも設立できます。実際、多くの個人事業主が法人成りする際に1人で合同会社を設立しています。定款の作成や登記申請など、すべて1人で進められますが、法務局への提出書類などは正確性が求められるため、必要に応じて専門家のサポートを受けると安心です。

Q2. 合同会社はなぜ「ダメ」と言われることがあるのですか?

主な理由は「知名度や社会的信用が株式会社に比べて低い」と見なされることがあるからです。たとえば、大手企業との取引や銀行からの融資において、株式会社のほうが有利になるケースがあります。ただし、実際にはAmazonやDMMなどの大企業も合同会社を採用しており、業種や事業内容によっては十分通用する法人形態です。

Q3. 合同会社は10万円以内で設立できますか?

可能です。以下の条件を満たせば、実費は登録免許税6万円+α程度に抑えることができます。

  • 電子定款を作成(収入印紙代4万円を節約)
  • 自分で書類を作成・提出する(司法書士や行政書士への依頼費用をゼロに)
  • 印鑑セットをネットで安く購入する(4,000円前後~)
    パソコンと基本的な文書作成スキルがあれば、コストを最小限に抑えて設立可能です。

Q4. 個人事業主と合同会社、どっちがお得ですか?

どちらがお得かは、利益額だけでは判断できません。所得税・法人税だけでなく、役員報酬の設定、社会保険料、消費税、経費、会社の設立・維持費などによって結果が異なります。

そのため、「年間利益が900万円を超えたら合同会社がお得」という一律の基準はありません。今後の利益見込みや事業計画をもとに、税理士などへシミュレーションを依頼したうえで判断しましょう。

設立費用を抑えながら法人格を取得したい場合は、合同会社が選択肢となります。ただし、資金調達や将来の事業拡大なども含めて法人形態を検討することが大切です。

Q5. 合同会社から株式会社へ変更することは可能ですか?

はい、合同会社は株式会社へ組織変更することが可能です。設立時はコストを抑えて合同会社で始め、事業拡大や資金調達の段階で株式会社へ移行するケースもあります。ただし、登記変更費用や手続き負担は発生します。

まとめ・合同会社設立に必要な書類や手続きを把握しておこう

合同会社の設立費用から設立の流れ、設立後にすべきことなどを解説しました。

初めての会社設立は不安で分からないことも多いかもしれませんが、この記事を確認しながら1つ1つ手順をふんでいけば問題ありません。

創業手帳・創業者の大久保は、これまでに実際に合同会社と株式会社のどちらも設立した経験がありますので、どちらの良さも理解しています。創業手帳では、会社設立について有益な情報を数多く提供していますので、イメージが難しい場合は無料相談など含めぜひ利用してみてください。

合同会社を一人で設立したい場合ついて、詳しくはこちらの記事を>>
一人合同会社は可能?メリットやデメリットや設立の注意点について

(編集:創業手帳編集部)