三菱商事が自社で進めてきた倉庫産業DX事業を新設子会社「Gaussy」に譲渡 6社がパートナーとして出資参画

tips

2022年7月1日、三菱商事株式会社は、三菱商事、三菱商事ロジスティクス株式会社、東京大学協創プラットフォーム開発株式会社、プロロジス、三井不動産株式会社、三菱HCキャピタル株式会社、三菱地所株式会社の7社が、倉庫産業DXの実現に向けた共同事業に参画したことを発表しました。

また、新設子会社であるGaussy株式会社に、倉庫産業DX事業を譲渡し、6社のパートナーがGaussyに出資参画したことも併せて発表しています。

Gaussyは、三菱商事が2020年にサービス提供を開始した倉庫ロボットのサブスクリプションサービス「Roboware」と、シェアリング倉庫サービス「WareX」を提供し、さまざまな産業の倉庫ユーザーと倉庫事業者をつなぐプラットフォームの構築を目指します。

「Roboware」は、倉庫ロボットの導入から運用・保守までをトータルサポートするサブスクリプションサービスです。

「WareX」は、全国1,000を超える倉庫と連携し、遊休スペースを活用した従量課金型の倉庫サービスを提供しています。

生産した商品を顧客のもとに届けるまでには、商品を保管しておく倉庫が必要となります。

その倉庫には、自社倉庫と委託倉庫の2種類があります。

自社倉庫(自社物流)は、自社で倉庫や配送拠点を保有し、商品の生産・保管・管理・梱包・発送まですべてを自社で行う方法です。

倉庫や拠点の整備にコストがかかりますが、物流の最適化などによってコスト削減が図れるほか、迅速に発送できることがメリットです。

委託倉庫は、生産した商品を業者に預け、倉庫の入出庫・在庫管理・発送業務などを委託する仕組みです。

初期費用や人件費がかからないことがメリットですが、柔軟な対応ができないことがデメリットです。また、新型コロナウイルス感染症の流行により、柔軟な対応ができないことで物流に混乱が生じるケースもありました。

そのため委託倉庫のデメリットを踏まえ、自社倉庫への転換を検討する企業も増えています。

一方で、自社倉庫は保管スペースを最大化することが難しかったり、急な需要増によって空きスペースがなくなってしまったりといった課題が生じることがあります。

この課題を解決するのが倉庫シェアリングサービスです。

倉庫シェアリングとは、倉庫の遊休スペースと貨物を短期間保管したい荷主をマッチングするサービスです。

日本では物流の標準化やパレット化が進んでいないことから、倉庫シェアリングの普及が遅かったのですが、コロナ禍によって物流の課題が明確になったこともあり、変革に向けた取り組みが進んでいます。

効率化はどの企業でも大きな課題となっています。創業期は最新のシステムを導入できる機会でもあるため、効果的なシステム・ツールを選定・導入するとよいでしょう。「冊子版創業手帳」では、創業期の社内システムの整備ノウハウについて詳しく解説しています。

カテゴリ トレンド
関連タグ DX Roboware WareX サブスクリプション シェアリング シェアリング倉庫 ロボット 三菱商事 倉庫 株式会社 物流 産業
創業手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
酒類販売業免許とは?お酒の販売には免許が必要!飲食店開業のための酒販免許取得を専門家が解説
NPO法人設立サムネイル
【2025年最新】NPO法人の設立ガイド|費用・条件・手順を徹底解説
有限会社とは?なぜもう設立できないのか?
【2025年版】会社設立のやること・流れ・費用をチェックリストで完全解説
小規模企業共済サムネイル
小規模企業共済とは?危ない?潰れる?加入手続きから解約方法、メリット・デメリットまで徹底解説!
起業するには何から始める?ゼロからできる起業のやり方【5ステップ解説】

トレンドの創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

産業用ドローンの製造・販売やドローンソリューションを手掛ける「イームズロボティクス」が2億円調達
2022年12月16日、イームズロボティクス株式会社は、総額約2億円の資金調達を実施したことを発表しました。 イームズロボティクスは、国産ドローンの開発・製造・販売や、ドローンを活用したソリューション…
ロボットのエレベーターや自動ドアを利用したフロア間・エリア間移動を実現する「LCI」を提供する「Octa Robotics」が1億円調達
2022年10月6日、株式会社Octa Roboticsは、1億円の資金調達を実施したことを発表しました。 Octa Roboticsは、ロボット・建物設備間連携に特化したマルチベンダー型のインターフ…
「KDDI」と「楽天」が決済・物流・通信ネットワーク分野で協業へ
平成30年11月1日、KDDI株式会社、沖縄セルラー電話株式会社と、楽天株式会社は、決済、物流、通信ネットワーク分野において、両社の保有するさまざまなアセットを相互利用し、それぞれの事業領域に向けた取…
LINEアプリ開発サービス展開の「on」が資金調達 コンテンツプロバイダー事業展開の「DoersTokyo」と業務提携
2021年12月14日、on株式会社は、資金調達を実施したことを発表しました。 また、DoersTokyo株式会社と業務提携契約を締結したこともあわせて発表しました。 onは、LINEアプリ受託開発事…
経営管理プラットフォームを開発・提供する「DIGGLE」が17.5億円調達
2025年6月24日、DIGGLE株式会社は、総額17億5000万円の資金調達を発表しました。 DIGGLEは、経営管理プラットフォーム「DIGGLE(ディグル)」を開発・提供しています。 予算計画の…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 ファウンダー 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集