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株式会社グリラス 渡邉崇人|食用コオロギに係る研究開発事業が注目の企業

食用コオロギに係る研究開発事業で注目なのが、渡邉崇人さんが2019年に創業した株式会社グリラスです。

少し前までは日本でも、昆虫が普段の食卓のおかずとして並ぶのが一般的な時代がありました。
バッタや蜂の子の佃煮、タニシの炒め物、蚕の煮つけなど、いまでも地域によってはスーパーで当たり前に販売されているものもあります。
今では豊富な食材が簡単に手に入れられるようになり、日本の食卓状況が変化したことに加え、都市化が進み昆虫そのものが姿を見せることが少なったこともあり、昆虫を食べるという風習はあまり一般的ではなくなったのかもしれません。

しかし近い将来、世界規模での食糧危機が起こるとされる中、改めて「昆虫食」に期待の目が向けられています。
栄養価が高い上、生育における環境負荷が低く、廃棄部位がほぼゼロで良質なたんぱく質を摂取できる「昆虫食」は、食料危機問題だけではなく、環境保全という視点においても、期待値が高い状況にあります。

既に欧州では昆虫を食糧として認めることを明記した新しい法律が制定されており、今後昆虫食の市場規模は2025年には今の約10倍以上に膨れ上がるという予測さえあります。

世界の状況が広告と変化する中において、日本でも昆虫の価値を改めて見つめ直し、有効に活用していこうとする活動が活発になってきており、今注目を集めています。

株式会社グリラスの食用コオロギに係る研究開発事業の特徴は、食品ロスを餌とした食用コオロギ(あえて育てにくいと言われる白眼のコオロギ)の養殖から食材化、およびそこから派生するもの全体を網羅したサーキュラーフード事業として展開している、という点です。

少し前に大きな話題となった、無印良品との共同開発食品「コオロギせんべい」でも知られる株式会社グリラスの渡邉崇人さんに、事業の特徴や今後の課題についてお話をお聞きしました。

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・この事業の特徴は何ですか?

食品ロス由来100%の餌で国内飼育した食用コオロギを、パウダーやエキスなどに加工することで循環型の食品「サーキュラーフード」位置付けて普及をすすめています。
またコオロギに関わる事業を川上から川下まで一貫して行っており、品種改良等の研究開発、コオロギ生産、食品原料への加工、自社商品「C. TRIA」の開発、販売までを漫勉なく行うことで、各セクションで連携して生活者のニーズに近い開発を可能としています。

・どういう方にこの事業を知ってもらい、活用してもらいたいですか?

広く生活者全体に試していただきたいです。食料問題の解決には既存畜産に頼り切りにならないタンパク質摂取が不可欠であり、その量は多いほど課題解決に繋がります。まだまだ抵抗感を持つ方の多い昆虫食ですが、一度試していただけると嬉しいです。

・この事業の解決する社会課題はなんですか?

増加を続ける世界人口を、既存畜産を中心としたタンパク質供給では支えれらなくなる「タンパク質危機」。そして先進国を中心に問題とされている食品ロスの2つの課題です。

・創業期に大変だったことは何でしょう?またどうやって乗り越えましたか?

いざ食用コオロギを食品に応用しようとしても、食品ラインから排除すべきものとされてきた虫を載せられない会社が多かった。また食用コオロギは創業当時まだまだ真新しいものであり、各社の既存イメージを壊す懸念から、ヒアリングから事業化まで進められないケースもしばしば、この流れは弊社が原料を卸している無印良品「コオロギせんべい」の販売以降少しずつ風向きが変わり、今では多くの企業様からお声がけいただき、実際に商品化できるところまで来ました。

・どういう会社、サービスに今後していきたいですか?

何よりも社会課題の解決に対してコミットできる会社となること。そして可能な限り主観業務以外の部分でも環境負荷の低減を図ることで、気候変動や環境問題全般に対して活動をする世界規模の企業として成長していきたいです。

・今の課題はなんですか?

少しずつ社会の風向きが変わってきているとは言え、まだまだ昆虫食に対して抵抗感を抱く方が多い状況です。実際にフードネオフォビアと言われる新たな食品に対する生物の恐怖感情があり、昆虫食の普及に大きな障害となっています。グリラスではこれを避けるためにも「昆虫食」というワードや、見た目ままのコオロギを極力使用せず、「サーキュラーフード」やパウダー化した食品原料を用いています。
 また先日有効回答数1000名を対象としたインターネットリサーチでは、タンパク質危機に対する社会の認知度の低さが浮き彫りとなりました。今後は社会課題そのものの啓発活動も併せて、自社の販促活動に収まらない市場を作り出すマーケティング活動を通してこれらの障壁を突破していきます。

・読者にメッセージをお願いします。

まだまだなじみの薄い昆虫食や食用コオロギですが、味も栄養も充分で、何より日本人がほんの100年ほど前まで親しんできた食品です。抵抗感から敬遠してしまう気持ちはわかっているつもりですが、一度ぜひご自身で試したうえで感想等をお聞かせいただけたら嬉しいです。弊社としても、いつまでも世界中の人が美味しくご飯を食べ続けられるよう、事業を進めてまいります。

会社名 株式会社グリラス
代表者名 渡邉 崇人
創業年 2019年
資本金 5億1710万円
社員数 37名(2022年2月末日時点)
事業内容 食用コオロギに係る研究開発、コオロギ生産、原料開発、商品開発、販売など
サービス名 「C. TRIA」など
所在地 徳島県鳴門市撫養町黒崎字松島45-56
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カテゴリ 有望企業
関連タグ グリラス サーキュラーフード フードテック 昆虫食 渡邉崇人 食品ロス 食用コオロギ
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