日本政策金融公庫「2023年度起業と起業意識に関する調査」結果概要を公表

tips

2024年1月18日、日本政策金融公庫は、「2023年度起業と起業意識に関する調査」の結果概要を公表しました。

2023年11月に、全国の18歳から69歳までを対象としてアンケートを行ったものです。

事前調査では3万2075人、詳細調査では2575人から回答が得られました。

事業に充てる時間別に「起業家(1週間に35時間以上)」と「パートタイム起業家(35時間未満)」に分類しています。

詳細調査の結果では、起業家・パートタイム起業家は「29歳以下」の割合(それぞれ36.0%、38.4%)がもっとも高く、起業家の14.1%、パートタイム起業家の37.7%は現在の職業が「勤務者(正社員)」でした。

「自宅の一室」で仕事をしている割合は、起業家は39.7%で、パートタイム起業家は58.5%と半数を超えています

起業の動機は、起業家が「自由に仕事がしたかった」、パートタイム起業家が「収入を増やしたかった」がもっとも多くなりました。

起業費用は、起業家は「50万円未満」(30.1%)、パートタイム起業家は「費用がかからなかった」(52.6%)が最多となっています。

月商は、「50万円未満」が起業家では67.9%、パートタイム起業家では92.8%と大半を占めています。

現在の採算状況について「黒字基調」である割合は、起業家69.5%で、パートタイム起業家75.2%となりました。


日本の開業率は、1988年度をピークに低下傾向となり、その後2000年代に緩やかな上昇傾向で推移してきています。

国内の開業率は国際的に見ると低水準であることが指摘されています。開業率は経済成長と相関があることがわかっており、経済成長を目指す国内においては、開業率の向上が重要な課題となっています。

こうした中で、国内では副業・兼業の解禁などもあり、多様な働き方が普及してきています。

「2023年度起業と起業意識に関する調査」におけるパートタイム起業家のうち、現在の職業が「勤務者(正社員)」であるのが37.7%と、副業として起業している者が多いことがわかります。

また、日本政策金融公庫「2023年度新規開業実態調査」によると、開業直前の職業は「正社員・正職員(管理職)」の割合が40.0%ともっとも高く、次いで「正社員・正職員(管理職以外)」が30.9%であり、実に7割が独立して開業していることがわかります。

ほかにも、「2023年度起業と起業意識に関する調査」では、起業関心層の半数以上が「起業したい」と回答しているなど、起業への意欲が高いことがわかります。

一方、起業関心層が起業していない理由として「自己資金不足」「リスクが大きい」の割合が大きいことから、起業促進に向けた環境整備がまだ不足していることがわかります。

起業はひとりで悩んでいても答えが見つからないことが多くあります。創業手帳はそうした起業準備者に対して、無料で専門家の紹介を行っています。起業にあたって不安や相談したいことなどがある起業家の方はぜひご活用ください。

また、起業家や専門家の生の声をもとに記事化した起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」や、「資金調達手帳」も無料で送付しております。ぜひご活用ください。

カテゴリ トレンド
関連タグ フリーランス 個人事業主 日本政策金融公庫 起業 起業家
詳細はこちら

「2023年度起業と起業意識に関する調査」結果概要を公表(日本公庫)

創業手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
酒類販売業免許とは?お酒の販売には免許が必要!飲食店開業のための酒販免許取得を専門家が解説
【2025年版】会社設立のやること・流れ・費用をチェックリストで完全解説
【2025年最新】クラウドファンディングのやり方とは?仕組み・種類・始め方の手順ガイド
家族を従業員にする4つのメリットと注意するべきポイント
キャッシュフロー計算書のサムネイル
キャッシュフローとは?計算書(C/F)の見方や作り方などをわかりやすく解説!
【2025年最新】起業・開業の強い味方!補助金・助成金おすすめ15選

トレンドの創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

「フリーランスサミット2023」 5/19~5/22開催
「フリーランスサミット2023」が、2023年5月19日(金)から5月22日(月)にかけて開催されます。 このイベントは、働き方が多様化するなかで、フリーランスの抱えている課題・実態を捉え、多方面の様…
【8/22締切】「第24回Japan Venture Awards」有望なベンチャー起業家を表彰
2024年7月10日、独立行政法人中小企業基盤整備機構は、「第24回Japan Venture Awards」の開催を発表し、応募受付を開始しました。 「Japan Venture Awards(JV…
【2/2開催】マッチングイベント「JAPAN STARTUP SELECTION the 9th Edition」
スタートアップ都市推進協議会は、「JAPAN STARTUP SELECTION the 9th Edition」を開催することを発表しました。 加盟自治体から選抜されたスタートアップ約20社によるピ…
起業家・スタートアップピッチイベント「ROCKET PITCH NIGHT AUTUMN 2021」が開催 募集締切10/17
2021年9月24日、一般社団法人ベンチャー・カフェ東京は、CIC Tokyoと共催で、「ROCKET PITCH NIGHT AUTUMN 2021」を開催することを発表しました。 「ROCKET …
中小機構アクセラレーションプログラム「FASTAR」2023年度第10期公募
2023年9月12日、独立行政法人中小企業基盤整備機構は、中小機構アクセラレーションプログラム「FASTAR」の2023年度第10期の公募開始予定について発表しました。 スタートアップの成長加速化を支…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 ファウンダー 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集