注目のスタートアップ

家族信託サービスを提供する「ファミトラ」が7億円調達

company

2024年1月16日、株式会社ファミトラは、総額約7億円の資金調達を実施したことを発表しました。

ファミトラは、家族信託を利用し、認知症などを原因とする資産凍結を防止するサービスを展開しています。

最適な家族信託組成プランの提案から信託契約締結までを総合的にサポートする「家族信託組成サポートサービス」と、家族信託開始後の運営をサポートする「信託監督人サービス」の2つのサービスから構成されています。

家族信託をデジタルの力で精緻化・低コスト化することで、より多くの人が取り組めるものにしています。

また、シルバーファミリーコンサルティングサービスを提供する株式会社ニチリョクと共同し、頼れる身内がいない高齢者の生活サポートサービスの提供について、提携の方向で検討しています。


2010年、日本は65歳以上の高齢者の割合が人口の21%を超えた社会である「超高齢社会」に世界に先駆けて突入しました。

それからも高齢化率は高まり続け、2022年10月時点での高齢化率は29.0%となりました。さらに内閣府の「令和4年版高齢社会白書」によると、2045年には高齢化率が36.8%にまで上昇すると推計されています。

社会の高齢化はさまざまな課題を生じさせます。とくに我々の生活・暮らしなどの実務において生じる課題に、相続や終活の問題が挙げられます。

そのなかでも、認知症などによって当人の判断力が低下した場合、口座の凍結、不動産・有価証券などの資産の売却・購入が不可能となる、という問題はあまり広く知られておらず、今後さらに増加する事例であることから、具体的な対策が求められています。

もし認知症によって口座が凍結してしまった場合、凍結解除手続きのため、家族は家庭裁判所に申立をし、成年後見制度を利用する必要があります。この成年後見制度の手続きは手間と費用がかかることから、もっと簡便で便利な仕組みが求められています。

そこで注目されているのが家族信託です。

家族信託とは、自身で財産を管理できなくなってしまったケースを想定し、事前に財産管理の権限を家族に与える契約のことです。

家族信託は成年後見制度よりも柔軟な取り決めが可能であり、本人の希望や家族のニーズに沿った、柔軟な財産の管理や運用を実現することもできます。

ファミトラは、この家族信託の相談から組成、その後の運用までをサポートするサービスを展開し、AgeTech企業として高齢社会の暮らしをサポートしています。

事業の拡大には戦略的な資金調達や、シナジーの見込める企業との提携が重要です。シリーズ累計発行部数200万部を突破した起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、VCから出資を受けるためのノウハウなど、資金調達に関する情報を掲載しています。

読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ 有望企業
関連タグ コンサルティング サービス ファミトラ 信託 信託監督人サービス 契約 家族信託 家族信託組成サポートサービス 株式会社 組成 認知症 資産 資産運用 資金調達
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
法人成りとは?個人事業主が「法人化」をするメリット・デメリットや手続きなどを解説!
有限会社とは?なぜもう設立できないのか?
法人の印鑑証明書の取り方 | 手数料は?どこで?郵送は可能?
普通の人が起業するには。起業の成功に大切な5ステップを創業手帳の大久保が解説!
【2025年版】補助金・助成金を活用しよう!起業・創業・開業に役立つ14選の制度
酒類販売業免許とは?お酒の販売には免許が必要!飲食店開業のための酒販免許取得を専門家が解説

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

ノーコードのガイド・ナビゲーションツールを提供する「テックタッチ」が日本政策金融公庫より2.5億円の新株予約権付融資を実行
2023年2月8日、テックタッチ株式会社は、日本政策金融公庫より新株予約権付融資として、2億5,000万円の融資を実行されたことを発表しました。 テックタッチは、ノーコードのガイド・ナビゲーションツー…
クラウド営業支援ツール「Senses」 VC19社と提携してスタートアップ支援プランを提供開始
2021年12月22日、株式会社マツリカは、提供するクラウド営業支援ツール「Senses」において、ベンチャーキャピタル19社と提携し、スタートアップ支援プランの提供を開始したことを発表しました。 こ…
宇宙ビッグデータを活用した土地評価サービス「天地人コンパス」を展開するJAXAベンチャー「天地人」が2.5億円調達
2024年1月31日、株式会社天地人は、総額2億5,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 天地人は、地球観測衛星などから得られる宇宙ビッグデータを活用した土地評価サービス「天地人コンパス…
問い合わせ管理クラウド「Re:lation」提供の「インゲージ」が5.8億円調達
2022年3月31日、株式会社インゲージは、総額5億8,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 インゲージは、問い合わせ管理クラウド「Re:lation(リレーション)」、社内外のメールを…
電子機器の放熱性の課題を解決する新素材「Thermalnite」を開発した「U-MAP」が3億円調達
2020年6月19日、株式会社U-MAPは、総額約3億円の資金調達を実施したことを発表しました。 名古屋大学 宇治原研究室(未来材料・システム研究所)の研究成果である繊維状窒化アルミニウム単結晶(「T…

大久保の視点

日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
「JX Live! 2024」JX Awards大賞はNYでイチゴが大ヒットの古賀大貴さん(Oishii Farm 代表)
2024年10月9日、虎ノ門ヒルズフォーラムにて、「JX Live! 2024」が新経済連盟主催で行われました。 「JX Live!」は、「JX(Japan…
(2024/10/9)
創業手帳 代表取締役 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集