シンフィールド 谷口晋也|マンガは「マーケティングツール」、「広告クリエイティブ」として定義しマンガマーケティング®という新しい価値を世の中に広める

創業手帳

Web・広告業界で「マンガと言えばシンフィールド」のポジションを構築し事業展開を加速。ミッション・ビジョン実現のためにマーケットを拡大させ漫画家を支援!


企業の商品やサービスをオリジナルのマンガにして集客支援を行っているのがシンフィールドです。

マンガランディングページを独自の形で世界で最初に作ってサービス化し、マンガを活用してのリード獲得の仕組みも開発して圧倒的な実績を誇ります。

代表取締役の谷口氏に、起業のきっかけやビジネスにマンガを活用するコツ、これからの展望について話を聞きました。

※この記事を書いている「創業手帳」ではさらに充実した情報を分厚い「創業手帳・印刷版」でも解説しています。無料でもらえるので取り寄せしてみてください

谷口 晋也(たにぐち しんや)
株式会社シンフィールド 代表取締役
インターネット広告代理店(現:ユナイテッド株式会社)を経て2009年から現在のマンガマーケティング事業をスタートさせる。これまでBtoCで娯楽のイメージが強かったマンガを、マンガは「マーケティングツール」「広告クリエイティブ」と定義しWebマーケティング業界に持ち込んで広めたパイオニア。
企業の商品やサービスをオリジナルのマンガにして集客するマンガマーケティングで資生堂、サンスター、本田技研、日清食品、富士フィルムなど多くのナショナルクライアントのプロモーションを支援。
2021年9月には日立ソリューションズと共同で開発したSaaS型のマンガ作成サービス「マンガフィールド」をリリース。「世の中をわかりやすくし情報格差をなくす」というミッションのもと社会をよりよくするため、日本が世界に誇る漫画文化の発展のために事業を行なっている。
※マンガマーケティング、マンガクリエイティブはシンフィールドの商標登録です。

インタビュアー 大久保幸世
創業手帳 株式会社 代表取締役
大手ITベンチャー役員で、多くの起業家を見た中で「創業後に困ることが共通している」ことに気づき会社のガイドブック「創業手帳」を考案。現:創業手帳を創業。ユニークなビジネスモデルを成功させた。印刷版は累計200万部、月間のWEB訪問数は起業分野では日本一の100万人を超え、“起業コンシェルジェ“創業手帳アプリの開発や起業無料相談や、内閣府会社設立ワンストップ検討会の常任委員や大学での授業も行っている。毎日創業Tシャツの人としても話題に。 創業手帳 代表取締役 大久保幸世のプロフィールはこちら

「マンガ×Webマーケティング」で競合他社と差別化

大久保:起業のきっかけを教えてください。

谷口:7歳から続けていたサッカーがきっかけです。小学校から高校まで、サッカーでチームのキャプテンをしていました。みんなで目標を掲げチャレンジするのは、すごく楽しかったですね。社会人になっても、同じように仲間と目標に向かって挑戦したいと思っていました。そのため高校生ぐらいから将来経営者になりたいと思っていました。

大久保:この事業を始める前はどのようなことをされていたのですか。

谷口:前職はインターネットの広告代理店に勤務していました。そこでWebマーケティングについて学ばせていただきました。そのころは朝7時から毎日終電で帰るような生活をしていました。

大久保:マンガとの出会いは就職したその代理店ですか?

谷口:前職時に、電子書籍のクライアントがマンガを使ってバナー広告を出していましたがそのクリック率が高くて驚きましたね。そこでマンガは集客ツールになるのではないかと感じました。それがとても印象的で、事業を開始した際にマンガとWebマーケティングを掛け合わせれば他社と差別化ができてこの小さな領域でNo.1になれると思いました。

今は世の中に広告が溢れています。たくさんの広告の中で選ばれなけばなりません。マンガはユーザーの目を引きますし、ストーリー性もあるので見てもらいやすいという特徴があります。企業の広告にも非常に効果的です。

大久保:他社との差別化は重要ですよね。

谷口:私たちと全く同じ事業を行っている会社はほぼありません。マンガの制作会社さんは他にもたくさんありますが、私たちがやっているのはマンガの制作ではなくマンガを活用した集客です。ネット広告代理店とマンガ制作会社の間のような立ち位置で両方の強みを持っています。どちらとも完全な競合としてバッティングしないようにしてきたことが成長できた1つの要因だと思っています。

マンガコンテンツの浸透と、タッチポイントとしての有効活用

大久保:起業して大変だったことはなんですか。

谷口:マンガをマーケティングに使うことが世の中に浸透していなかったので、起業して1年ぐらいはマンガ事業だけでは成り立ちませんでした。いろいろな広告代理店や企業に電話でアポイントをとり提案しに行きましたが、興味を持ってもらえるものの受注できるケースは少なかったです。

そんな中その状況を打開できたのは、大手有名飲料メーカー案件でマンガを導入していただきその実績ができたからです。実績が作れたことで、他の会社にも広がっていきました。

大久保:当時はなかなかイメージがつきにくかったのでしょうね。今はマンガを使ったさまざまなコンテンツを目にします。

谷口:今は私たちがパイオニアとして10年以上かけて様々な企業に提案してきたこともありマンガのコンテンツが増えています。また書店で「マンガでわかる」シリーズが増えたり、SNSで一般のマンガ家さんが自身で描いたものを公開したりして企業のマンガ広告以外でも目にする機会が増えたと思います。そのため私たちの提案するマンガクリエイティブも、違和感なく受け入れてもらえるようになりました。今は多くの企業から連絡をいただける状況になっています。

重要なのは「誰に向けて何を訴求するか」


大久保:これから起業する人向けに、マンガを集客に有効活用する方法を教えてください。

谷口:どういったターゲットに企業が訴求するかにもよって活用の方法は変わるのですが総じていうと企業は、商品やサービスの良さをユーザーに伝えることも大事ですがまずは見てもらい理解してもらう必要があります。理解がないと、どんな商品もサービスもその後、検討や購入などのアクションはされません。分かりにくいものを分かりやすくするのがマンガのメリットですから、まずは理解の促進につながるように使用するのがおすすめです。

またマンガを作るときに重要なのはストーリーを届けることです。今はコモディティ化(どの商品やサービスも一般化している状態)しているので、商品やサービスの良さだけ伝えてもなかなか購入やお問い合わせをいただくことは難しいと思います。そのため企業の開発ストーリーや商品やサービスに対する想いを伝えることで共感が生まれ、その共感がユーザーの次のアクションにつながります。

あとはユーザーと接点を持つための手段としてBtoBだとリード獲得の手法として活用していただくと効果的です。コンテンツマーケティングなどで導入が非常に増えています。

大久保:マンガで集客するときの注意点はなんですか。

谷口:マンガクリエイティブを見るユーザーがどういう状態なのか考える必要があります。すでに購入を考えている顕在ユーザーなのか、フラっと入ってきた潜在ユーザーなのか、想定しておくといいですね。

例えばランディングページ(ユーザーが最初に訪問するページ)でも、顕在ユーザーにはニーズがはっきりしているのでマンガを縦に並べて短時間で情報を取得するようにしています。反対に潜在ユーザーにはマンガを接続詞のような形にして、ユーザーの離脱を抑えオファーにつなげることで効果を発揮するケースもあります。

大久保:いざマンガで広告を作ろうという時に、どのような漫画家さんがおすすめですか。

谷口:スピード感のある方です。シナリオは弊社で制作しているので感動するようなマンガを時間をかけて描いてもらうより、スピード感を持って提供してもらう方が嬉しいですね。いかに早くウェブサイトにアップして、効果検証するかが重要なので、そこに対応してくれる方に私たちも意識的にお願いしています。

簡単にマンガが自分で作れるサブスク型のクラウドツール「マンガフィールド」を提供


大久保:企業と漫画家さんのマッチングや広告のディレクションなど、さまざまなフェーズがあると思いますが、事業の範囲を教えてください。

谷口:私たちはマッチングだけというのは行っていません。制作提案だけでなく企業にマンガを活用した集客提案をし受注後はシナリオの企画制作、クリエイティブのクオリティ確認、納期の担保を行い企業と漫画家さんにできるだけ負担のかからないよう調整し案件を進めます。今はマッチングサービスがいくらでもあるので、企業が漫画家さんに連絡しようと思えばできますし、漫画家さんも企業と繋がろうと思えばいくらでも可能です。

けれど、マッチングサイトで繋がるだけではなかなか案件は成立しないのです。企業は、普段漫画家さんとコミュニケーションを取る機会がありません。依頼の仕方もわからないケースが多い。また漫画家さんも同じで、企業と接点を持ったことのない方が多くいます。お互いに上手くコミュニケーションが取れないんですよね。そこで私たちのような存在が必要とされ企業の伝えたいことをシナリオにして漫画家さんにお願いし、案件を成立させます。この情報の非対称性を回避しプロデュースや企画ができるというのが私たちの提供する最大の価値だと思っています。

大久保:漫画家さんとコミュニケーションを取るうえで大変なことはなんですか。

谷口:漫画家さんは、マンガ広告をメインの仕事としてされているわけではない場合が多いのでその点を考慮して依頼をする必要があります。昼間はアルバイトをされていたり一般企業でお勤めをされている方やお子様の子育ての合間にお仕事としてされている方もいるのでどの時間帯なら連絡がとりやすいか作業をしていただけるかを把握しておく必要があります。その上でどれだけ気持ちよくマンガを描いていただけるかも重要なのでできるだけこちらで情報を整理して渡したり、提出していただいたクリエイティブを見て良いところやクライアントに喜んでもらっている部分をしっかり伝えるということも意識しています。

大久保:作られているマンガは、何ページですか。

谷口:企業の訴求する内容や利用シーン、予算によってページ数が変化するので一概には言えませんが私たちが作るケースで多いのは4ページ以上ですね。おすすめしているのは8ページです。マンガは起承転結で構成される一定のストーリーが必要となります。そのため8ページあるとコマ数も多くなりすぎず吹き出しの中の文字量も見やすい形にすることが可能です

大久保:マンガの場合、例えば商品の価格など少し変更があっただけで修正が大がかりになりそうです。

谷口:弊社ではそういったケースに対応しやすいように社内マンガクリエーターによって短時間で修正が可能な体制を構築しています。また制作工数や修正の手間をなくすために日立ソリューションズさんと共同で月額モデルの「マンガフィールド」というサービスを始めました。月3万円で 1000パターンほどあるテンプレートから選んで、吹き出しの中を自由に変えられるものです。予算が少ない企業や、起業したての人にも気軽にマンガを使ってもらいたいという想いで立ち上げました。

マンガマーケティングの市場を拡大させマンガで生活できる漫画家さんを増やして日本のマンガ文化の発展に貢献したい

大久保:シンフィールドさんの事業は、漫画家さんにとっても嬉しいですよね。

谷口私たちは、このマンガマーケティングの市場を大きくして漫画家さんの生活支援をしていきたいとも思っているんです。商業誌での連載漫画やマンガアプリの普及、SNSでの作品の発表などで漫画家さんのチャンスは増えていますがそれだけで生活できる人はまだまだ少ないと思います。私たちの依頼するマンガ広告を描いてもらうことで、マンガの技量向上につなげてもらいお金の面でも生活の支援ができれば漫画家さん自身が描きたい作品を制作するための時間を確保していただけるのではないかと思っています。

またもう少し抽象度を上げて言うと、日本の漫画文化を盛り上げるために、漫画家さんの支援をしていきたい気持ちがあります。マンガは日本が世界に誇れる文化の1つです。少子高齢化で今はどんどん人も減っていますので、その文化がいずれ衰退してしまうことがあるかもしれません。マンガ広告を描いてもらうことで漫画家が支援できれば、それが日本の漫画文化の発展にもつながっていくと思っています。

大久保:今後の展望を教えてください。

谷口:マンガマーケティングを広めていくには一緒に市場を盛り上げてくれるプレイヤーを増やしていく必要があると思っています。弊社だけだと広がりにはどうしても時間がかかってしまいます。そのため広告代理店、Webマーケティングの企業でマンガを集客支援ツールとして提供する会社を支援をしていきたいと思っています。私たちの制作実績、成功実績、シナリオ制作方法などノウハウも提供し私たちが創り出し少しずつ大きくしてきたマーケットを一緒に拡大したいと思っています。

また私たちはビジョンとして「当たり前を作り出す」を掲げています。これは新しい価値を創りだし世の中に広めて、スタンダードにするという想いを短くまとめた言葉です。ミッションである「世の中をわかりやすくし情報格差をなくす」を実現させビジョンも大事にしていきたいと思います。

大久保:独占するのではなく、広めていきたいと考えるのは素晴らしいです。

谷口:そうすることがミッション、ビジョンを達成するための近道だと思っていますし漫画家さんのためにもなると思っています。クライアント、漫画家さんに必要とされ貢献できる会社にしていきたいと考えています。

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(取材協力: 株式会社シンフィールド 代表取締役 谷口 晋也
(編集: 創業手帳編集部)

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