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カカオ原料開発を手がける「フーズカカオ」と「東洋製罐グループホールディングス」が資本業務提携

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2023年8月22日、東洋製罐グループホールディングス株式会社は、フーズカカオ株式会社と資本業務提携契約を締結したことを発表しました。

フーズカカオは、農園と協業してスペシャルティカカオ豆を生産し、農園からフェアトレードで購入し、スペシャルティカカオ素材の卸売と、チョコレートなどカカオ製品の開発・販売を行っています。

東洋製罐グループの東洋製罐株式会社は、2022年7月から、「未来の食をつくる場」として食品・飲料のレシピ開発から製品化までトータルでサポートするサービス「Future Foods Labo. -ふふら-」の提供を開始しています。「ふふら」では、小ロットの製品開発、食品加工、調理・調合、充填・密封・殺菌、評価・分析、用途開発など、さまざまな食のソリューションを提供しています。

今回のフーズカカオと東洋製罐グループの協業により、スペシャルティカカオの持つ風味やポリフェノールなどの栄養素を「ふふら」の技術を活かして最適な形でコントロールできるような研究開発を共同で行っていきます。


カカオは、紀元前から栽培され、嗜好品や薬用として珍重されるなど、人間にとってなじみ深い存在です。

ヨーロッパには16世紀に紹介され、その後1847年に固形チョコレートがイギリスで発明されました。

1人あたりの年間チョコレート消費量が多い国はヨーロッパに偏っていますが、日本は人口が多い国であるため、国全体としての生産量・消費量は比較的上位にあります。

チョコレートの原材料はカカオであり、その生産量は多い順に、コートジボワール、ガーナ、インドネシアとなっています。

カカオ農家は先進国の企業と比べて立場が弱いことも多く、長い間取引において不利な立場におかれていました。

しかしカカオ産業における児童労働などの人権問題や、生産拡大のための森林破壊といった問題が指摘され、ヨーロッパを中心にカカオ産業の公平化に向けた取り組みが進められています。

中でも、適正な価格で継続的に購入し、生産者・労働者の生活改善と自立を目指す貿易の仕組みであるフェアトレードは国際認証として浸透しており、日本でもフェアトレードチョコレートを購入することができるようになっています。

一方、各国の消費者の意識としては、フェアトレード認証商品は通常の商品よりも高価であるため、価格差がなるべくないならば購入するという考えの人が多くを占めているという現状があります。

そのため、カカオ農家の収益を改善するには、品質向上などの付加価値向上を図り、高単価であっても積極的に選ばれるという土壌をつくるといったことも必要です。

フーズカカオは、東南アジアの農園と協力して高品質なカカオを生産し、そのカカオの卸売や、チョコレート製品の開発・販売を手がけています。

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カテゴリ 有望企業
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