注目のスタートアップ

心臓リハビリ治療用アプリなどを開発する「CaTe」が4億円調達

company

2023年7月14日、株式会社CaTeは、合計4億円の資金調達を実施したことを発表しました。

CaTeは、心臓リハビリ治療用アプリなどの開発を行っています。

運動療法、日々のバイタルデータ共有、生活食事管理などの行動変容を促す機能により、包括的な心臓リハビリテーションを提供する治療用アプリです。

この開発に関連し、2023年5月に、藤田医科大学病院における心臓リハビリテーション医療機器プログラムの医師主導試験が開始されています。

今回の資金は、プロダクト開発の加速、臨床研究・薬事・品質保証にわたる組織体制の一層の強化に充当します。


国内の死因の第1位はがんですが、第2位は心臓疾患となっており、年間約20万人が心臓疾患によって亡くなっています。

心臓疾患は高齢化に伴って患者数が増加しており、心臓リハビリテーション(心臓リハビリ)の重要性がますます高まっています。

心臓リハビリとは、心不全・心筋梗塞・狭心症・心臓手術後の患者など、心臓の機能が低下した人を対象に、体力や運動機能の回復を促し、再発や悪化を防止する総合的なリハビリテーションのことです。

心臓リハビリでは、運動療法や生活指導などの生活習慣の見直し、学習、カウンセリングなどが行われます。これらは長期的なプログラムであるため、患者は自宅でも心臓リハビリに取り組むことになります。しかし、自宅でひとりで行う心臓リハビリは、適切な運動の方法や程度がわからない、栄養管理が難しいといった理由から十分に実施されず、また中途で断念されることが課題となっています。

そのため、適切な心臓リハビリの実施には通院が必要となり、患者に経済的・時間的な負担がかかっています。

もし自宅での心臓リハビリが適切に実施できるようになれば、再発や悪化を抑えるだけでなく、患者の経済的負担も軽減できるでしょう。

CaTeは、この自宅での適切な心臓リハビリを実現するために、心臓リハビリ治療用アプリを開発しています。

こうしたデジタル技術による運動療法や行動変容の促進は、心臓リハビリだけでなく、生活習慣病の治療や予防などにも応用が考えられます。この治療用アプリは遠隔指導や医療において大きな可能性を秘めており、デジタルセラピューティクス(Digital Therapeutics:DTx)と呼ばれ、世界中で実用化に向けた取り組みが進んでいます。

社会課題を解決するビジネスには投資家の注目も集まっています。シリーズ累計発行部数200万部を突破した起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、VCから出資を受けるためのノウハウなど、資金調達に関する情報を提供しています。

読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ 有望企業
関連タグ CaTe Digital Therapeutics DTx アプリ デジタルセラピューティクス リハビリ リハビリテーション 心疾患 心臓 株式会社 治療アプリ 治療用アプリ 資金調達
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
【初心者向け】事業計画書の書き方18ステップ|起業・融資対応テンプレート付
起業するには何から始める?ゼロからできる起業のやり方【5ステップ解説】
クラウド会計ソフト「freee(フリー)会計」を実際に使ってみた
有限会社とは?なぜもう設立できないのか?
家族を従業員にする4つのメリットと注意するべきポイント
一般社団法人設立サムネイル
「一般社団法人」設立ガイド|手続きの流れ・必要書類・メリット・費用など

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

委託先・サードパーティ管理SaaS「Lens RM」を提供する「レンズ」が8.44億円調達
2025年2月5日、株式会社レンズは、総額8億4400万円の資金調達を実施したことを発表しました。 レンズは、委託先・サードパーティ管理SaaS「Lens RM」を提供しています。 外部委託先・再委託…
製造業のDXを支援する「東京ファクトリー」が1億円調達
2021年1月25日、株式会社東京ファクトリーは、約1億円の資金調達を実施したことを発表しました。 引受先は、ANRIです。 また、製造業の生産現場向けSaaS「Proceedクラウド(プロシードクラ…
国産のファイル管理・共有SaaS提供の「ファイルフォース」が5億円調達
2019年10月31日、ファイルフォース株式会社は、総額約5億円の資金調達を実施したことを発表しました。 クラウド・ファイル・ストレージSaaS「Fileforce」を提供しています。 組織構造に沿っ…
異音検知システムや音声認識・自然言語解析処理の「Hmcomm」が資金調達
2021年8月10日、Hmcomm株式会社は、資金調達を実施したことを発表しました。 異音検知プラットフォーム「FAST-D」や、AI音声自動応対システム「Terry」、議事録自動作成システム「ZME…
地方中核都市の人材・組織の課題を解決するプラットフォーム開発の「NOKIOO」が資金調達
株式会社NOKIOOは、資金調達を実施したことを発表しました。 地方中核都市の人材・組織の課題を解決するためのHR事業を展開しています。 具体的には、浜松地域を中心とした子育て女性の社会参画コミュニテ…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 代表取締役 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集