注目のスタートアップ

航空運航のレジリエンスを高めるためのプロダクトを開発・提供する「NABLA Mobility」が3.2億円調達

company

2023年6月19日、株式会社NABLA Mobilityは、総額約3億2,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。

NABLA Mobilityは、機械学習やAIなどの最新技術を駆使し、航空業界などに向けて運行の意思決定をサポートするプロダクトの提供により、運航レジリエンスの向上と脱炭素化の達成を支援しています。

不確実性の予測アルゴリズムセット「Untangle」を基盤に、最適な運航の意思決定をサポートするプロダクト「Weave」を開発・提供しています。

「Weave」は、乱気流・交通流・天候などの不確実性の高精度な予測と複数の運航目的に対する最適化アルゴリズムを組み合わせた、揺れ回避・高度最適化機能などを実装しています。

また、API連携を通じ、航空会社が利用している既存の運航ソフトウェアに柔軟に組み入れることが可能です。

今回の資金は、「Weave」のプロダクト開発の加速、機能拡充、「Untangle」の強化に向けた開発、グローバルな人材採用などに充当します。


SDGs(持続可能な開発目標)が推進され、さまざまな事業では環境負荷低減に向けた取り組みが進められています。

交通機関は人や貨物の移動にとって重要な社会インフラのひとつですが、運輸部門は日本の二酸化炭素排出量の約17%と大きな排出源となっています。

そのため交通においては脱炭素化のため、エネルギー効率の悪い輸送法を見直したり、省エネに資する車両などの開発、新たな燃料の開発・転換などが進められています。

環境負荷は交通機関によって異なり、もっとも効率がいい交通機関は鉄道となっています。単位輸送量あたりの二酸化炭素排出量は、鉄道に比べ、バスは約2.7倍、航空は約6倍、自家用乗用車は約9倍となっています。

航空は、比較的二酸化炭素排出量が大きな交通機関ですが、高速で海を超えて人・モノを輸送できるという特長を持っています。グローバル化が進展する世界において航空は重要な存在であり、今後さらにグローバルな航空輸送のニーズが高まっていくと予測されています。

航空機は大量のエネルギーを消費して飛行しているため、少しの非効率が大きなロスにつながります。一方で、航空業界では、天候などが運航に大きく影響し、運航の修正を空の上でパイロットが行うなどしています。これは最適化が難しいものであるため、非効率が生じやすい要因のひとつになっています。

NABLA Mobilityは、運航において生じる不確実性を予測し、最適な運航の意思決定をサポートする「Weave」の提供によって運航の最適化を実現し、その延長として航空業界の脱炭素化をサポートしています。

企業の成長には戦略的な資金調達や、シナジーの見込める企業との提携が重要です。シリーズ累計発行部数200万部を突破した起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、VCから出資を受けるためのノウハウや、融資を受けるためのノウハウなど詳しく解説しています。

読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ 有望企業
関連タグ AI NABLA Mobility Untangle Weave アルゴリズム サポート 乱気流 予測 意思決定 株式会社 機械学習 脱炭素化 航空 航空会社 資金調達 運航
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

「ビジマッチ」がワーケーション・メディア「TELETRA」をリリース
2020年12月10日、株式会社ビジマッチは、「TELETRA」をリリースしたことを発表しました。 「TELETRA(テレトラ)」は、仕事をしながら旅をする人をサポートするワーケーション・メディアです…
LINEを活用した妊活コンシェルジュサービス「famione」を提供する「ファミワン」が資金調達
2022年6月1日、株式会社ファミワンは、資金調達を実施したことを発表しました。 ファミワンは、LINEを活用した妊活コンシェルジュサービス「famione(ファミワン)」を提供しています。 不妊症看…
モバイルゲーム「Link!Like!ラブライブ!」を手がける「オッドナンバー」が19.5億円調達
2024年3月15日、株式会社オッドナンバーは、総額19億5,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 直近では、2023年6月30日に12億円の調達を発表しています。 オッドナンバーは、オ…
VR/AR領域のイベント企画・制作や新規事業開発支援などの「HIKKY」と「ビームス」がxR領域で業務提携
2020年11月19日、株式会社HIKKYは、株式会社ビームスは、業務提携契約を締結したことを発表しました。 HIKKYは、VR/AR領域において大型イベントの企画・制作・宣伝や、パートナー企業との合…
顕微観察技術の事業化を目指す「IDDK」が資金調達
2020年6月17日、株式会社IDDKは、資金調達を実施したことを発表しました。 光学技術と半導体技術を融合し、顕微観察技術(マイクロ・イメージング・デバイス、MID)を開発しました。 MIDは、半導…

大久保の視点

「千代田区CULTURExTECH ビジコン2024」が丸の内TOKYO創業ステーションで2024年3月19日に開催
2024年3月19日(火)にStartup Hub Tokyo 丸の内(TOKYO創業ステーション 丸の内 1F・千代田区)で千代田CULTURExTECH…
(2024/3/19)
明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得は宇宙ビジネスの蓮見大聖さん明治大学4年「AMATERAS SPACE」
2024年3月13日(木)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第2回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2024/3/13)
Coral Capitalが虎ノ門ヒルズで「Startup Aquarium 2024」を開催。VCが大規模キャリアイベント
ベンチャーキャピタルのCoral Capitalが主催する「Startup Aquarium 2024」が2024年3月2日(土)に虎ノ門ヒルズで開催されま…
(2024/3/2)
創業手帳 代表取締役 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集
今すぐ
申し込む
【無料】