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2022年12月26日エッジAIによる現場データ収集プラットフォーム「Actcast」などを提供する「Idein」と「伊藤忠商事」が資本業務提携

2022年12月23日、Idein株式会社は、伊藤忠商事株式会社と資本業務提携契約を締結したことを発表しました。
Ideinは、エッジAIによる現場データ収集プラットフォーム「Actcast」を提供しています。
AI/IoTシステムを開発・導入・活用する開発者・企業向けのエッジAIプラットフォームです。
安価かつコンパクトなコンピューターであるRaspberry Pi(ラズベリーパイ)をエッジデバイスとしてサポートすることで導入コストを削減しています。
Ideinの独自技術は、通常数十万円のデバイスで動かすAIモデルを、軽量化することなくわずか数千円のデバイスで動かすことを可能にしています。
さらに、独自の高速化技術と遠隔での一括管理によって運用コストを削減します。
これまで、大手小売、通信キャリア、鉄道などに「Actcast」を通じたエッジAIサービスを提供しています。
Ideinと伊藤忠商事は、伊藤忠商事グループ最大の消費者基盤である株式会社ファミリーマートと、伊藤忠商事とファミリーマートの合弁会社である株式会社ゲート・ワンと共同で、「Actcast」のAIカメラを活用した顧客行動分析等の開発を共同で推進してきました。
これにより、全国3,000店のファミリーマートの店内に設置するデジタルサイネージメディア「FamilyMartVision」に、「Actcast」搭載のAIカメラを一部採用し、広告効果測定の基盤を構築しています。
今回の提携により、既に取り組んでいるAIカメラを活用した顧客行動分析等の開発において、「FamilyMartVision」をベースにパッケージサービス化し、小売事業者や小売以外の他業態に展開していく予定です。
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エッジAIとはサーバーではなく現場の端末側で動作するAIのことです。
IoTデバイスなどはコスト・電源・サイズなどの理由により、高い計算性能を持つことができません。エッジAIは、この限られたリソースで動作させることを目的としたAIです。
エッジAIはAIによる解析の結果を遅延なく出力することができます。
一般的なAIであるクラウドAIは、インターネットを介してサーバー側で計算しますが、この場合処理に一定の遅延が生じることと、大量のデータを通信することで帯域が圧迫されるという弱点を抱えています。
エッジAIはこのクラウドAIの弱点を解消することを目的としており、IoT、自動運転車、スマートフォンなどさまざまな場所で活用されています。
とくにIoTは、これまでデータ収集・活用が難しかったアナログな現場におけるデジタル化のためのシステムとして重要であり、今後のさらなる市場拡大が予測されています。
一方で、IoTにおいて高度なエッジAIを導入するには、高価な端末が必要であること、運用にコストがかかることが課題となっています。
Ideinは、この端末コストと運用コストの課題を解決するため、エッジAIプラットフォーム「Actcast」を提供しています。
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