注目のスタートアップ

「アステナホールディングス」が細胞膜表面のトランスポーターを標的とした創薬ベンチャー「ジェイファーマ」に出資

company

2022年11月21日、アステナホールディングス株式会社は、ジェイファーマ株式会社が実施する第三者割当による新株予約権の引き受けを行ったことを発表しました。

ジェイファーマは、主に細胞膜に存在するタンパク質で細胞内外への物質輸送を担う「トランスポーター」を標的とした創薬ベンチャー企業です。

とくに、Lタイプ・アミノ酸トランスポーター(LAT1)阻害薬の研究開発に注力しており、標準的化学療法が不能・不耐となった進行性がんの治療を目的とした複数の医薬品を開発しています。

アステナホールディングスの子会社スペラファーマ株式会社は、ジェイファーマが有する技術・化合物のメカニズムの新規性と将来性に着目し、従来からジェイファーマとの協力関係を構築しています。

トランスポーターとは、細胞膜上に存在する膜タンパク質で、膜間の物質輸送を担っています。

有機物やイオンの輸送を介して生物の動的平衡を司っていると考えられています。このトランスポーターの機能が低下したり失われたりした場合、重篤な遺伝子病が発症します。

このトランスポーターの機能を制御することで、疾患の原因を取り除いたり、軽減したりすることが可能であると考えられています。この考え方にもとづくのがトランスポーター創薬です。

近年はトランスポーターの機能の解析が急速に進んでおり、トランスポーターを標的とした医薬品の開発が注目されています。

ジェイファーマは、細胞ががん化したり急激増殖しようとする際に発現が亢進し、爆発的な細胞増殖を引き起こすLタイプ・アミノ酸トランスポーター(LAT1)に注目し、LAT1を選択的に阻害することで、がん細胞を細胞死に追い込む副作用の少ない抗がん薬を実現することを目指しています。

研究開発型のビジネスでは資金調達が非常に重要です。シリーズ累計発行部数200万部を突破した起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、VCから出資を受けるためのノウハウなど、資金調達に関するノウハウを詳しく解説しています。

カテゴリ 有望企業
関連タグ LAT Lタイプ・アミノ酸トランスポーター アステナホールディングス ジェイファーマ スペラファーマ トランスポーター ベンチャー 創薬 医薬品 株式会社 細胞
創業手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
家族を従業員にする4つのメリットと注意するべきポイント
【2025年最新】クラウドファンディングのやり方とは?仕組み・種類・始め方の手順ガイド
【2025年版】会社設立のやること・流れ・費用をチェックリストで完全解説
一般社団法人設立サムネイル
一般社団法人の設立方法を徹底解説|手続きの流れ・必要書類・費用・メリットなど
【記入例つき】事業計画書の書き方を初心者向けに解説|起業・融資対応テンプレートあり
あなたの会社に合った補助金・助成金がすぐわかる!自動マッチングツールを導入しよう

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

涙液によるがん検出法の社会実装を目指す「TearExo」が5,000万円調達
2023年8月4日、株式会社TearExoは、総額5,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 TearExoは、神戸大学発の技術であるTearExo法によるがん検出法の社会実装を目指し研究…
VTuber事務所「my dear. production」を運営する「any style」が1.2億円調達
2023年6月26日、株式会社any styleは、総額1億2,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 any styleは、VTuber事務所「my dear. production」の…
音源のサブスク原盤権を販売・購入できるプラットフォームなどを手がける「OIKOS MUSIC」が1.5億円調達
2023年9月20日、OIKOS MUSIC株式会社は、総額1億5,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 音源のサブスク原盤権を販売・購入できるプラットフォーム「OIKOS MUSIC」…
AIエンジンの研究開発・製品化を展開する「Nextremer」が資金調達
2020年2月17日、株式会社Nextremerは、資金調達を実施したことを発表しました。 機械学習を中心としたAIテクノロジーの社会実装を目指し、研究開発・製品化を行っています。 具体的には、自社研…
遠隔共同子育てロボットを開発する「ChiCaRo」 東芝の「顔認識AIカオメタ」を応用した新サービスの共同開発へ
2022年8月10日、株式会社ChiCaRoは、「Toshiba OPEN INNOVATION PROGRAM 2022」に採択され、東芝デジタルソリューションズ株式会社の「顔認識AIカオメタ」を応…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 ファウンダー 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集