注目のスタートアップ

個別化医療の実現を目指す「NPT」が化学メーカーの「日本ゼオン」と資本業務提携

company

2022年10月20日、株式会社NPTは、日本ゼオン株式会社と、資本業務提携について基本合意したことを発表しました。

NPTは、個別化医療の実現のため、独自の再生医療技術を活かした細胞製剤や遺伝子治療薬などを開発しています。

現在は、個別化抗原提示細胞(PAPC)ワクチンと、腫瘍溶解性コクサッキーウイルス(CBOC)を用いた癌治療薬を開発しています。

日本ゼオンは、エラストマー素材事業や、高機能材料事業を展開する化学メーカーです。

個別化医療とは、患者それぞれの体質や病気のタイプに合わせた医療・治療のことです。

たとえば、ゲノム解析によって患者の体質・病気に関連する遺伝子を細かく調べ、その特徴に対してピンポイントで効果が期待される治療薬などを投与する治療がそれにあたります。

実用化されている個別化医療としては、遺伝子検査を最適ながん医療の選択に役立てる「がんゲノム医療」があります。

一部のがん治療ではがんゲノム医療が標準的な治療法として利用されており、遺伝子の変化に対応した薬が投与され、より効果が高くより身体への負荷が低いがん治療が実現されています。

NPTの個別化抗原提示細胞ワクチンは、がん組織に発現するネオ抗原(変異遺伝子)ペプチドを標的としたものです。

ネオ抗原ペプチドを構成するアミノ酸配列は個人で異なるため、これを標的とする治療は完全個別化医療となります。

ワクチンの製造では、がんゲノム解析を行い、ネオ抗原ペプチドと同一のものを人工合成します。そして、患者から抗原提示細胞を採取・培養し、ネオ抗原ペプチドを搭載することでワクチンを製造します。

研究開発型のビジネスでは資金調達や、シナジーのある企業との提携・協業が重要です。起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、VCから出資を受けるためのノウハウなど、資金調達に関するノウハウを詳しく解説しています。

カテゴリ 有望企業
関連タグ ウイルス ゲノム解析 ワクチン 再生医療 創薬 化学 医療 株式会社 治療薬 資本業務提携
創業手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
有限会社とは?なぜもう設立できないのか?
起業するには何から始める?誰でもできる起業の仕方や手続き【5ステップで解説】
【2025年版】会社設立のやること・流れ・費用をチェックリストで完全解説
法人成りとは?個人事業主が法人化するメリット・デメリットや手続きを徹底解説!
一人会社と個人事業主の違いとは。一人でも法人にするメリット・デメリット
一般社団法人設立サムネイル
一般社団法人の設立方法を徹底解説|手続きの流れ・必要書類・費用・メリットなど

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

エッジAIによる現場データ収集プラットフォーム「Actcast」などを提供する「Idein」と「伊藤忠商事」が資本業務提携
2022年12月23日、Idein株式会社は、伊藤忠商事株式会社と資本業務提携契約を締結したことを発表しました。 Ideinは、エッジAIによる現場データ収集プラットフォーム「Actcast」を提供し…
Webで簡単に寄せ書きをつくれる「ヨセガッキー(Yosegakki)」がリリース
2020年6月15日、株式会社SDPは、「ヨセガッキー(Yosegakki)」の提供を開始したことを発表しました。 「ヨセガッキー」は、Webでスマートに寄せ書きをつくれるサービスです。 オンラインで…
ARグラス用ディスプレイや空間認識エンジンを開発する「Cellid」が11億円調達
2025年4月15日、Cellid株式会社は、総額11億円の資金調達を発表しました。 Cellidは、ARグラス用ディスプレイと空間認識エンジンの開発を主軸とした事業を展開しています。 世界最大級の広…
「Surpass」による企業の女性活躍・ダイバーシティにおける課題解決を支援する「女性活躍推進総研」が正式リリース
2021年9月9日、株式会社Surpassは、「女性活躍推進総研」を正式リリースしたことを発表しました。 「女性活躍推進総研」は、これまで培ってきた女性育成ノウハウを活かし、企業の女性活躍・ダイバーシ…
島根大学発の細胞医薬ベンチャー「PuREC」が7億円調達
2022年3月29日、PuREC株式会社は、総額7億円の資金調達を実施したことを発表しました。 PuRECは、独自に開発した手法により得られた高純度間葉系幹細胞REC(Rapidly Expandin…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 ファウンダー 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集