「CBcloud」が「はぴロジ」と協業 オープン型のラストマイル配送サービス「コネット便」を構築

tips

2022年9月9日、CBcloud株式会社は、株式会社はぴロジと、「コネット便」の提供を開始するため、基本合意書を締結したことを発表しました。

CBcloudは、荷主と配送パートナーを直接つなぐプラットフォーム「PickGo」や、運送会社向け業務支援システム「SmaRyuトラック」、宅配事業者向け業務支援システム「SmaRyuポスト」を提供しています。

はぴロジは、あらゆるカート・モール・受注管理システムとWMS(倉庫管理システム)をつなぐ流通インフラプラットフォーム「logiec」を提供しています。

「コネット便」は、EC時代の物流ニーズに対応するオープン型のラストマイル配送サービスです。

荷主企業のWMSと連携し、高い品質を確保しながら、柔軟なリードタイムで集荷やラストマイル配送を実現するサービスです。

オープン型というのは、多数の荷主企業や物流企業が参画することで、荷主企業、運送会社・ドライバーがwin-winとなる物流プラットフォームのことです。

物流業界、とくにトラック輸送業界は、深刻な人手不足に陥っています。

今後も生産年齢人口の減少が予測されており根本的な人手不足が解消されることはないため、デジタル化や効率的な物流網の構築により省人化や効率化を実現することが必要です。

また、最終拠点から消費者の手元まで届ける役目であるラストワンマイル物流では、コロナ禍によるEC利用増による小口需要が高まったことで業務負担が大きくなっています。

さらに物流業界では大きな問題が控えています。それは、働き方改革関連法により、2024年度からドライバー1人あたりの時間外労働が年960時間に制限されることです。

時間外労働の制限によってドライバー1人が担っていた長距離輸送を見直す必要があるなどさまざまな問題が発生するのですが、この発生する運営側の諸問題を“物流の2024年問題”と呼びます。

たとえば、300km以上の輸送については、鉄道・航空・船などへの転換や、中継地点を活用した中距離輸送の導入によって対応しなければなりません。

一方で、トラック運送事業者では99.9%が中小企業と、ほぼすべてが中小企業であるため、こうした企業が自前で中継地点を確保・構築することは困難です。

そのため、物流業界ではそれぞれの拠点を中継地点として活用できるよう共有するなど、効率的な輸送手段を柔軟に選択できるようなプラットフォームが必要です。

CBcloud株式会社のコメント

このニュースを受けまして、CBcloud株式会社よりコメントが届きました。

・今回の協業の目的は何ですか?

世の中に対するEC物流の需要が爆発的に拡大する中、日本の物流インフラの配送キャパシティは逼迫しています。

2024年問題も抱える中で、配送現場はますます疲弊する負のサイクルが続いています。

他方、コンシューマのライフスタイルの変化や利便性の追求の結果、日本の物流は今まで以上に小口化が加速し、配送リードタイムへの要求も高まることが想定されています。

そのような中でも、荷主企業が消費者の配送ニーズを効果的に捕捉でき、かつ配送現場が適切な対価を受領できるような、すべてのステークホルダーがWin×Winとなるプラットフォームを構築することは、持続可能な社会インフラ作りのためにも重要であると考え、協業に至りました。

・今後の展望を教えてください。

2022年中に東京23区を中心とする首都圏に向けて「コネット便」の提供を開始。

2023年以降に一都三県ならびに大阪・名古屋など地方主要都市へのエリア拡大する。

また、サービス力向上のため、今後も積極的に協業推進を図ってまいります。

・読者へのメッセージをお願いします。

今回の協業によって、荷主企業が消費者の配送ニーズを効果的に捕捉でき、かつ配送現場が適切な対価を受領できるような、すべてのステークホルダーがWin×Winとなるプラットフォームを構築し、持続可能な社会インフラ作りを目指してまいります。

業務効率化はすべての領域において重要です。創業期はなにもない状態からはじまるため、最新のシステムを導入するのにうってつけです。シリーズ累計発行部数200万部を突破した起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」では、創業期の社内システムの整備について詳しく解説しています。

読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ トレンド
関連タグ CBcloud logiec PickGo WMS サービス はぴロジ プラットフォーム 倉庫管理システム 協業 株式会社 物流 荷主 運送 配送
創業手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事

トレンドの創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

集束超音波(HIFU)治療装置開発の「ソニア・セラピューティクス」が5.3億円調達
2021年6月12日、ソニア・セラピューティクス株式会社は、総額約5億3,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 がん治療機器である、集束超音波(HIFU:High-Intensity F…
安全・簡単なドローン作業を実現するためのソフトウェアを開発する「Red Dot Drone Japan」が資金調達
2024年7月11日、株式会社Red Dot Drone Japanは、資金調達を実施したことを発表しました。 Red Dot Drone Japanは、安全・簡単なドローン作業を実現するためのソフト…
【東京都】「高齢者向け新ビジネス創出支援事業」
公益財団法人東京都中小企業振興公社は、令和5年度「高齢者向け新ビジネス創出支援事業」について発表しました。 東京都が設定した高齢者向けビジネスにおける支援テーマに沿い、都内の中小企業者等が開発・改良す…
精肉通信販売業や精肉卸売業を展開する「1129」とIT企業「Wiz」が資本業務提携
2023年8月29日、株式会社Wizは、株式会社1129と、資本業務提携したことを発表しました。 1129は、鹿児島県産黒毛和牛に特化した精肉通販販売業や、精肉卸業、ふるさと納税事業、店舗事業、精肉輸…
成長企業向け法人カードを提供する「UPSIDER」が資金調達
2024年11月20日、株式会社UPSIDERは、資金調達を実施したことを発表しました。 シリーズDラウンドにてエクイティ55億円、2024年初からの累積デット調達99億円を含む、総額154億円の資金…

大久保の視点

国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
「JX Live! 2024」JX Awards大賞はNYでイチゴが大ヒットの古賀大貴さん(Oishii Farm 代表)
2024年10月9日、虎ノ門ヒルズフォーラムにて、「JX Live! 2024」が新経済連盟主催で行われました。 「JX Live!」は、「JX(Japan…
(2024/10/9)
「スタートアップワールドカップ2024」世界決勝を現地速報!優勝はEarthgrid(米代表・プラズマでトンネル掘削)
2024年10月4日、世界最大級のビジネスピッチコンテスト「スタートアップワールドカップ(SWC)2024」の世界決勝戦が、米国・シリコンバレーで開催されま…
(2024/10/5)
創業手帳 代表取締役 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集