注目のスタートアップ

IoT在庫・発注管理SaaSを展開する「スマートショッピング」が10億円調達

company

2022年8月17日、株式会社スマートショッピングは、総額10億円の資金調達を実施したことを発表しました。

スマートショッピングは、在庫の管理・棚卸や発注を自動化するSaaS「SmartMat Cloud」と、消費者向けの日用品の買い物を自動化する「SmartMat Lite」を展開しています。

「SmartMat Cloud」は、IoT重量計によって在庫の重さを自動検知し残量を記録することで、在庫管理や発注を自動化するサービスです。

1グラムから100キロ以上も計測できるため、ネジといった小さな部品からパレット管理の重い資材までさまざまな在庫に対応できます。

今回の資金は、「SmartMat Cloud」「SmartMat Lite」の利用者拡大に向けた営業・マーケティング活動の加速、ソフト・ハード両面からのプロダクトの進化、人材採用に充当します。

在庫管理とは、企業が抱えている原材料や製品などの在庫を生産・販売などと照らしあわせ、最適な状態・量で供給できるように管理する業務のことです。

在庫管理が適切にできていれば在庫の質や量が保たれます。そのため、不良在庫として無駄なコストが発生してしまったり、在庫が不足してしまうといったことが起きにくくなります。

在庫管理が不適切だった場合、余計なコストが発生してしまうため、企業の利益を最大化するには在庫管理を徹底することが肝心です。

一方で、在庫管理にはヒューマンエラーがつきものです。そのため、適切な在庫管理を実施するにはテクノロジーの活用が必要です。

在庫管理ではIoTが活用されています。主に利用されているのは、ビーコン、ハンディターミナル、IoT重量計の3つです。

ビーコンは、無線通信機能のついたタグや端末のことです。在庫にビーコンを取りつけ、倉庫などに設置したセンサーで読み取ることで、在庫の位置・数・出荷状況などを自動で把握します。

ハンディターミナルは、商品に貼ったバーコードやQRコードなどを手持ちの端末で読み取り、在庫を管理するものです。在庫の置き場所に制限がないこと、導入コストが安価であることなどがメリットですが、ひとつひとつ手作業で読み取る必要があることがデメリットです。

IoT重量計は、在庫の重量を計測することで在庫を管理します。計測した重量はクラウドなどにリアルタイムで記録されていきます。そのデータをもとに在庫の数や出荷状況などを自動で把握します。

重量で管理するためネジなどの小さな部品や、液体、粉、印刷用紙などを管理できることがメリットです。モノの形状を選ばないためあらゆる業種に向いています。またビーコンよりも導入コストが安いことがメリットとなっています。

株式会社スマートショッピングのコメント

このニュースを受けまして、株式会社スマートショッピングよりコメントが届きました。

・今回の資金調達の目的は何ですか?

事業、特に主力事業であるSmartMat Cloud(IoTによる在庫管理・発注自動化DXソリューション)の成長をさらに加速すべく、プロダクト開発および営業・マーケティング展開の両方を拡大と、そのための体制を強化する人材採用のための資金の調達になります。

・今後の展望を教えてください。

SmartMat Cloudでは、これまで医療機関の発注自動化ニーズを捉え拡大してきました。今後は、(既に導入実績が増えつつある中)在庫管理自動化やかかるDXニーズをもつ製造業やサービス業での普及拡大を進めていきます。

さらに、在庫の動きを起点にリアルタイムで適正在庫の実現や発注を自動化、さらにそれらデータ活用を容易にするための機能拡充を進めていきます。

・読者へのメッセージをお願いします。

IoTを活用したユニークな在庫管理・発注の自動化DXソリューションとして、従来人手で行わなくてはいけなかった棚卸しや在庫管理発注業務を、簡単に自動化するソリューションとしてますます多くのお客様からのニーズを寄せて頂きつつあります。

さらに、業務効率化に繋がるのみならず、実在庫の消費データを起点にモノの流れを全体を最適化し変えていくDXを可能にするプロダクトとして進化していく計画です。ぜひご期待いただければと思います。

デジタル時代において企業の利益を最大化させるためには、IoTなどのテクノロジーを活用することが重要です。「冊子版創業手帳」では、創業期の社内システムの整備ノウハウを詳しく解説しています。また、ICTの専門家にインタビューを行い、創業期のシステム整備のメリットや注意点なども伺っていますので、こちらもご参考ください。

読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ 有望企業
関連タグ IoT SaaS SmartMat Cloud SmartMat Lite スマートショッピング 在庫 在庫管理 株式会社 発注 管理 自動化 資金調達 重量計
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

地域SNSアプリ運営の「PIAZZA」が1.4億円調達
2019年12月5日、PIAZZA株式会社は、総額1億4,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 地域SNSアプリ「PIAZZA(ピアッツァ)」を運営しています。 地域密着イベントや、保育…
【3/8開催】オンラインセミナー「多様化する事業承継」
大阪中小企業投資育成株式会社が主催する「多様化する事業承継」が開催されます。 事業承継の選択肢を増やすために必要なポイントや、後継者育成の支援事例、「家族よし会社よし株主よし」三方良し承継の取り組み事…
採用サイト作成ツール「採用係長」提供の「ネットオン」が3.6億円調達
2022年5月6日、株式会社ネットオンは、総額3億6,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 ネットオンは、採用サイト作成ツール「採用係長」や、採用Webマーケティング事業、Indeed運…
「スイッチスマイル」と「オプテックス」が業務提携 エントランス・メディア「OMNICITY」をサブスクで提供開始
2021年4月26日、株式会社スイッチスマイルは、オプテックス株式会社と業務提携契約を締結したことを発表しました。 この提携により、エントランス・メディア「OMNICITY」のサブスクリプション・モデ…
自治体のDXを推進する「ガバナンステクノロジーズ」が5,500万円調達
2021年9月24日、株式会社ガバナンステクノロジーズは、総額5,500万円の資金調達を実施したことを発表しました。 自治体の課題を解決するため、自治体とともに課題の抽出から、解決方法の提案、妥当性の…

大久保の視点

「千代田区CULTURExTECH ビジコン2024」が丸の内TOKYO創業ステーションで2024年3月19日に開催
2024年3月19日(火)にStartup Hub Tokyo 丸の内(TOKYO創業ステーション 丸の内 1F・千代田区)で千代田CULTURExTECH…
(2024/3/19)
明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得は宇宙ビジネスの蓮見大聖さん明治大学4年「AMATERAS SPACE」
2024年3月13日(木)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第2回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2024/3/13)
Coral Capitalが虎ノ門ヒルズで「Startup Aquarium 2024」を開催。VCが大規模キャリアイベント
ベンチャーキャピタルのCoral Capitalが主催する「Startup Aquarium 2024」が2024年3月2日(土)に虎ノ門ヒルズで開催されま…
(2024/3/2)
創業手帳 代表取締役 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集
今すぐ
申し込む
【無料】