昆虫飲料「タガメサイダー」やトノサマバッタの養殖など昆虫食事業を進める「TAKEO」が「ニチレイ」と資本提携

tips

2022年7月28日、TAKEO株式会社は、株式会社ニチレイと2022年7月15日付で資本提携に至ったことを発表しました。

TAKEOは、2014年に創業した昆虫食専門企業です。

タガメの持つフルーティーな香りを再現したタガメエキス0.3%配合の飲料「タガメサイダー」や、全国の昆虫食を販売する「国産昆虫シリーズ」、トノサマバッタの養殖事業、昆虫食の駅「TAKE-NOKO」の運営などを展開しています。

今回、大手食品メーカーのニチレイとの資本提携を通じ、ニチレイの持つ食品開発力を活用し、昆虫食品の研究開発・製造・販売を強化します。

世界的な人口の増加により、早くて2030年にはタンパク質の需要と供給のバランスが崩れ始めると予想されています。これをタンパク質危機と呼びます。

現在、タンパク質としては牛肉や豚肉などの畜産物が主流ですが、既存の畜産の仕組みはさまざまな課題を抱えています。

たとえば、ウシやブタを育てるためには大量の穀物が必要となりますが、これ以上飼料となる穀物を生産するための農地を確保することが難しくなっています。

また、ウシはげっぷによって温室効果ガスとして知られるメタンガスを大量に排出します。米国では排出するメタンガスの約25%がウシによるものと推定されています。

畜産は上記のような課題を抱えているため、新たなタンパク質として大豆などを利用した代替肉(植物肉)や、昆虫、藻類などが注目されています。

とくに昆虫は動物性タンパク質でもあるため、畜産が縮小し植物肉などが大きく普及した時代においてもニーズがあると考えられます。

また、昆虫はウシやブタと比較して、土地も飼料も少なくて済むという大きなメリットがあります。

一方で昆虫食は現代ではマイナーな食文化であり、忌避する人が多いことも事実です。

国内では一昔前まではイナゴの佃煮などが一般的に食べられるなど、ヨーロッパや北米と比べると昆虫食は身近なものとなっており、現代でも比較的受け入れられやすい土壌があると考えられています。

TAKEOは、昆虫が、野菜・魚・肉などと同じように日常的に食として楽しまれる環境を実現するため、昆虫食事業を推進しています。

他企業との提携や連携は、ビジネスをさらに推進したり、新たなイノベーションを生んだりするために重要な取り組みです。「冊子版創業手帳」では、人脈を作るためのノウハウについて詳しく解説しています。

読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ トレンド
関連タグ TAKEO タンパク質危機 ニチレイ 昆虫 昆虫食 株式会社 資本提携 食品 食品加工
創業手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
法人成りとは?個人事業主が「法人化」をするメリット・デメリットや手続きなどを解説!
【起業準備】会社設立前に絶対にやるべき10のアクションリスト
持続化給付金の申請開始!最大200万円給付で事業を下支えー概要やポイントは?
NPO法人設立サムネイル
【2025年最新】NPO法人の設立ガイド|費用・条件・手順を徹底解説
【記入例つき】事業計画書の書き方を初心者向けに解説|起業・融資対応テンプレートあり
起業の仕方サムネイル
起業の6ステップ。素人でも失敗しない起業の仕方を大解剖。起業の専門家が体験とデータで解説。

トレンドの創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

トータル・ボディケア・ブランド「I‘m La Floria」展開の「Mellia」が資金調達
2020年1月30日、Mellia株式会社は、資金調達を実施したことを発表しました。 デリケート・ゾーン・ケアから始まるトータル・ボディケア・ブランド「アイム ラフロリア」を展開しています。 現在は、…
「テックアット」が資金調達 家具・家電の新品・新古品を低価格で提供する「LUUUP」をリリース
2020年3月6日、株式会社テックアットは、資金調達を実施したことを発表しました。 また、国内メーカーの⾼品質な家具家電の新品・新古品を低価格で提供するサービス「LUUUP(ループ)」を正式リリースし…
最終面接で不採用になった学生を他社に推薦するスカウト型サービス「ABABA」が6,000万円調達
2022年2月8日、株式会社ABABAは、総額6,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 新卒対象スカウト型サービス「ABABA」を運営しています。 最終面接で不採用になった学生だけをスカ…
ジャパンネット銀行と弥生、公式連携を開始
株式会社ジャパンネット銀行と、弥生株式会社は、弥生が提供する口座連携機能とジャパンネット銀行が提供するインターネットバンキングの参照系APIとの連携開始を発表しました。 ジャパンネット銀行に口座を持ち…
工場向けIIoT(インダストリアルIoT)サービスを開発・提供する「MAZIN」が4億円調達
2022年7月6日、株式会社MAZINは、総額4億円の資金調達を実施したことを発表しました。 MAZINは、工場向けIIoT(インダストリアルIoT)サービスを開発・提供しています。 具体的には、切削…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 ファウンダー 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集