注目のスタートアップ

在宅縫製サービス「MY HOME ATELIER」運営の「ヴァレイ」が5,100万円調達

company

2022年4月27日、株式会社ヴァレイは、総額約5,100万円の資金調達を実施したことを発表しました。

ヴァレイは、在宅縫製サービス「MY HOME ATELIER」、ブランドの成長を加速させるアクセラレーション事業「新 -ARATASHI-」を展開しています。

「MY HOME ATELIER」は、本社マザー工場で裁断・資材管理・特殊ミシンでの仕上げ・検品を行うことで、全国に散らばる縫製職人が自宅で縫製の仕事ができるようにする仕組みを構築した在宅縫製サービスです。

「新 -ARATASHI-」は、才能あるブランドを発掘し、「MY HOME ATELIER」による小ロット生産のノウハウとリソースを活用することで、ブランドの成長を加速させるアクセラレーション事業です。

オリジナルエプロンブランド「ValleyMODE」の運営のほか、ファッションブランド「Ruimeme」「SUBLIMATIO」「Flivoir」の3ブランドを展開しています。

今回の資金は、「新 -ARATASHI-」「MY HOME ATELIER」のサービスの強化(コンテンツの拡充・サポート体制の強化・システム改良)に充当します。

経済産業省の「繊維産業の課題と経済産業省の取組」(2020年1月17日発表)によると、国内における国産衣類は数量ベースでたった2.3%しか流通していません。

1991年には約50%を国産衣類が占めていたということを鑑みると、急激なペースで輸入衣類が国内を席巻したということがわかります。

この大きな理由としてはファストファッションの台頭が挙げられます。アパレルにおいても大量生産・大量消費の原理が導入され、安価な衣類ばかりが消費されるようになったのです。

国内生産の衣類が減少したということは、数多くの国内の縫製工場がなくなり、職人が仕事を失ったということになります。

ヴァレイは、こういった縫製職人を救い、国産の衣類を復活させるために「MY HOME ATELIER」・「新 -ARATASHI-」を展開しています。

すでにファストファッションは環境負荷が高いビジネスとして批判を浴びており、徐々にその規模が縮小していくと考えられます。また、消費者の趣味の多様化や品質の良い衣類を身に着けたいという価値観も増えてきており、国産衣類が復活する見込みもあります。

ほかにも、D2Cビジネスの普及や成功も、アパレル業界にとって大きな影響を与えています。D2Cビジネスは、ブランドのこだわりを反映したプロダクトを作ることが特徴であり、国内の工場や職人と相談しながらOEM生産を行うという形をとっているところも数多くあります。

ヴァレイは自社でD2Cブランドを手掛けているということもあり、今後、自社生産とD2Cを掛け合わせることで、アパレル業界において存在感を示していくことになるでしょう。

ファストファッションへの批判など、消費者にもSDGsへの意識が高まっている現在では、自社のビジョンやプロダクトに関する情報発信によるブランディングが重要となっています。「冊子版創業手帳」では、インターネットを活用したPRなど、マーケティング・ブランディングに関するノウハウを詳しく解説しています。

カテゴリ 有望企業
関連タグ アパレル ファッション 在宅 株式会社 資金調達
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
一人会社と個人事業主の違いとは。一人でも法人にするメリット・デメリット
家族を従業員にする4つのメリットと注意するべきポイント
【記入例つき】事業計画書の書き方を初心者向けに解説|起業・融資対応テンプレートあり
有限会社とは?なぜもう設立できないのか?
持続化給付金の申請開始!最大200万円給付で事業を下支えー概要やポイントは?
【2025年版】会社設立のやること・流れ・費用をチェックリストで完全解説

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

オープンデータを活用し採用支援・営業支援を行うAIデータプラットフォームを運営する「XAION DATA」が資金調達
2024年4月25日、株式会社XAION DATAは、資金調達を実施したことを発表しました。 また、新サービスであるAIセールスプラットフォーム「AUTOBOOST」の提供を開始したことも発表していま…
腸内細菌叢バンクの構築・腸内細菌叢移植(FMT)の社会実装・マイクロバイオーム創薬を推進する「メタジェンセラピューティクス」が6億円調達
2023年6月15日、メタジェンセラピューティクス株式会社は、総額6億円の資金調達を実施したことを発表しました。 また、直近では2023年4月5日に総額11億円の調達を発表しており、シリーズA総額で1…
クラフトビールの定期便「Otomoni」やクラフトビールの流通支援を手がける「Brewtope」が2億円調達
2025年4月22日、Brewtope株式会社は、約2億円の資金調達を発表しました。 Brewtopeは、クラフトビールの定期便「Otomoni」、クラフトビールのコレクションアプリ「BEER BOO…
「クロスマート」の飲食店と卸売業者をつなぐプラットフォーム「クロスオーダー」 利用店舗数が4万店舗を突破
2023年3月29日、クロスマート株式会社は、受発注プラットフォーム「クロスオーダー」の当月利用店舗数が40,000店舗を突破したことを発表しました。 「クロスオーダー」は、飲食店と卸売業者をつなぐプ…
「メディヴァ」が子会社「シーズ・ワン」を通じ15億円調達 経営課題を抱える中小病院を地域ケアの中核「コミュニティ・ホスピタル」に再生する構想を推進
2023年4月25日、株式会社メディヴァは、100%子会社である株式会社シーズ・ワンを通じ、総額15億円の資金調達を実施したことを発表しました。 メディヴァは、病院コンサルティングや、再生支援、専門分…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 ファウンダー 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集