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2024年6月7日宇宙建築スタートアップの「Space Quarters」が1.6億円超調達
2024年6月3日、株式会社Space Quartersは、総額1億6,000万円超の資金調達を実施したことを発表しました。
Space Quartersは、軌道上や月面でのインフラとなる大型構造物を施工する宇宙建築システムを開発する東北大学発ベンチャー企業です。
建材を打ち上げ、独自開発の溶接ロボットシステムによって軌道上や月面で組み立てを行うことで、大型化かつ高付加価値の宇宙インフラを低コストで実現することを目指しています。
現在、事業の軸となるロボットシステムと電子ビーム溶接機の開発を進めています。
また、複数の大手企業や政府機関からプロジェクトを受注し、事業の実現に向けて取り組んでいます。
今回の資金は、開発チーム強化、試験設備導入・改修、宇宙向け小型省エネ電子ビーム溶接機の改良などに充当します。
アメリカ航空宇宙局(NASA)は、2025年に有人月面着陸を目指し、将来的に月面基地の建設を開始する「アルテミス計画」を始動しています。これに続き、世界中で月開発に向けた国・民間プロジェクトが開始されています。
月開発が再び注目されている理由のひとつが、これまで月には水がないとされてきたものが、最新の研究により北極や南極など太陽光が当たらない場所に高い確率で水が存在するという可能性が示唆されたことにあります。
水からは酸素と水素を取り出すことができ、人類が月で活動するための資源となるほか、火星などにいくための燃料にもなることから、宇宙探索や宇宙ビジネスの拠点・中継地点として月が注目されています。
そして月を拠点として利用するには、月における建設技術を確立することが重要です。
現状、大型の構造物は、完成物をそのまま打ち上げることは困難です。これはロケットの積載容量が限られているほか、打上時の振動などによって破損する可能性があるためです。
この課題を解決するため、Space Quartersは、完成した構造体を打ち上げるのではなく、建材を打ち上げ、それを軌道上や月面で組み立てるというシステムを開発しています。
スケールの大きなビジネスには、多くの資金が必要となります。シリーズ累計発行部数200万部を突破した起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、VCから出資を受けるためのノウハウなど、創業期の資金調達について詳しく解説しています。
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