税金をスマホ決済(キャッシュレス納付)するメリットとは?納付方法なども詳しく解説!
税金をスマホ決済すれば手間を省ける!
税金はスマホ決済で納付できるようになっています。スマホ決済を利用することによって、場所や時間を問わない納付が可能となりました。
キャッシュレス納付とも呼ばれていて、利用するメリットは大きいです。
今回は、スマホ決済に対応している税金や納付方法、メリット、注意点について解説していきます。
利便性の向上につながるスマホ決済の利用を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
※この記事を書いている「創業手帳」ではさらに充実した情報を分厚い「創業手帳・印刷版」でも解説しています。無料でもらえるので取り寄せしてみてください
この記事の目次
納税でスマホ決済が可能に!
2022年12月1日から、国税の多くでPay払いが可能となりました。地方税は、2023年4月1日から「地方税統一QRコード」による納付がスタートしています。
税金をスマートフォンで支払える方法で、タイミングなどを気にせず済むようになったメリットは非常に大きいです。
スマホ決済に対応している税金
スマホ決済は、ほぼすべての国税に対応しています。具体的には以下のような税金をスマホ決済で納付できます。
-
- 所得税
- 消費税
- 法人税
- 相続税
- 贈与税
- 酒税
- たばこ税
本税はもちろん、加算税や延滞税などの付帯税に関してもスマホ決済が可能です。
ただし、印紙を張り付けて納付する場合など納付書を添えない税目に関しては、利用できないので注意が必要です。
また、スマホ決済ではいくつかの税目をまとめて納付できず、ひとつずつ手続きをしなければいけません。
税金をスマホ決済で納付する方法
スマホ決済で税金を納付するには、国税庁長官によって指定された納付受託者(GMOペイメントゲートウェイ株式会社)が運営しているスマホ決済専用のWebサイトで、利用可能なPay払いを選択します。
支払いに使うPay払いは7種類から選べるようになっています。
スマホアプリ納付(ペイ払い)
スマホアプリ納付に利用できるのは以下の7種類です。
PayPay
PayPayはユーザー数が多いアプリです。全国各地にあるコンビニやドラッグストア、飲食店などで利用可能となっています。
インターネットサービスや公共料金の支払いにも利用できるので、利便性の高さからユーザー数が多くなっていると考えられます。
チャージの方法は、以下の3つから選択可能です。
-
- 銀行口座
- クレジットカード
- ATMから現金チャージ
オートチャージを設定しておけば、残高が不足した時もスムーズな支払いができるようになります。
d払い
d払いはドコモユーザーだけが使えると思われがちですが、ドコモを使っていない方でも利用できます。
普段の買い物からネットショッピング、税金の支払いなど、様々な場面で使用可能です。
ドコモユーザーに限らず誰でも使えるため、Pay払いの選択肢のひとつに挙がるケースが多いです。
チャージは銀行やATMからできるようになっています。クレジットカードに支払いをまとめられ、dカードやdカードGOLDを使っている方であればdポイントも貯まります。
au PAY
au PAYは、auユーザーが多く利用しているスマホ決済です。しかし、d払いと同様にauユーザー以外でも利用可能となっています。
利用できる店舗も比較的多いので、使っている方も多くみられます。
請求書支払いは、バーコードがついている公共料金などの請求書で利用できる機能です。バーコードリーダーで読み取り、au PAY残高から支払えます。
オートチャージ設定もできるので、支払い残高が足りないといった事態も回避できます。
LINE Pay
LINE Payは、多様な支払い方法を選択できるスマホ決済です。
-
- コード払い
- スキャン払い
- オンライン支払い
- 請求書支払い
- Visa LINE Payプリペイドカード
- LINEクレカでのタッチ支払い
ほかのスマホ決済と同じく、普段の買い物やネットショッピング、公共料金の支払いができます。また、行政手続きにも使えるので利便性が高いアプリだといえます。
銀行口座を設定するとチャージや出金ができるようになり、オートチャージ設定も可能です。
オートチャージを設定しておけば、設定金額よりも少なくなった時に自動でチャージしてくれます。
メルペイ
メルペイは、メルカリの売上金を使った支払いもできるスマホ決済アプリです。メルペイを使えるのは、iD決済もしくはメルペイコード決済に対応している店舗です。
また、一部のネットショップでも利用可能となっています。
メルペイを普段の買い物で使う場合、対応店舗が限られているように感じてしまうかもしれません。
確かにまだ店舗を開拓する余地はありますが、身近なコンビニやドラッグストアなどで使えるので、そこまで不便だと感じることもないと考えられます。
税金の支払いにも利用できるので、アプリをダウンロードしておくメリットはあります。
Amazon Pay
Amazon Payは、Amazonアカウントを使った決済サービスです。Amazonでの買い物をはじめ、ほかのサイトでも簡単に買い物ができるようになります。
多くのサイトで導入されている支払方法なので、比較的身近な存在です。
Amazon Payで税金を納付する場合、スマホアプリ納付手続きのページにアクセスしてください。そして、支払いに使うPay払いを選択する画面でAmazon Payを選びます。
確認画面をチェックし、最終的に「納付」をタップするだけなので手間もかかりません。
楽天ペイ
楽天ペイは、Suicaの発行やチャージができるスマホ決済です。モバイルSuicaの新規発行や連携、その場でチャージなどは可能となっています。
iPhoneからモバイルSuicaへのチャージもできるようになりました。
QRコード決済業種 主要6指標ですべて1を獲得しているのも魅力のひとつです。
主要6指標は以下のとおりです。
-
- 顧客期待
- 知覚品質
- 知覚価値
- 顧客満足
- 推奨意向
- ロイヤリティ
それだけ満足度の高いサービスを受けられるアプリであることがわかります。
そのほか納付で使えるキャッシュレス決済
税金の納付で使えるキャッシュレス決済は、そのほかにもあります。それが以下の4つの方法です。
・e-Taxを活用するダイレクト納付
e-Taxを活用するダイレクト納付は、スマートフォンやパソコンからe-Tax経由で口座から引き落とし、納付する方法です。
e-Taxに届いたメッセージから通知を開き、納付ボタンを押すだけで手続きが完了となります。
・Pay-easyに対応するインターネットバンキングやモバイルバンキングを活用する納付
利用情報などを登録し、e-Taxに届いたメッセージを確認します。確認後、「インターネットバンキング」のバナーを選択し、金融機関と必要な情報を入力すると完了です。
・「国税クレジットカードお支払サイト」から支払うクレジットカード納付
クレジットカードでの納付は「国税クレジットカードお支払サイト」からのみ可能です。金融機関や税務署などではクレジットカード納付ができません。
・口座から自動で引き落とされる振替納税
振替納税は、申告所得税および復興特別所得税、消費税および地方消費税(個人)を納付する際に選択できます。銀行によっては取り扱っていないところもあるので要注意です。
税金をスマホ決済するメリットとは?
税金をスマホ決済することで得られるメリットは多々あります。続いては、具体的にどのようなメリットを得られるのか、いくつかピックアップしてご紹介します。
現金を手元に用意する必要がない
スマホ決済はその名のとおり、スマートフォンからでも手軽に支払いができる方法です。そのため、現金を手元に用意する必要はありません。
支払いのタイミングを忘れてしまい、慌てて現金を用意しなければいけないといった事態も回避できます。
また、大金を持ち運ぶ必要もなくなります。余計な不安をしなくて済むという点も、現金を手元に用意する必要がないことで得られるメリットです。
口座から現金を引き出す手間も省けます。
最近は買い物もキャッシュレス化が進んでいるので、現金をあまり持ち歩かなくなった方にも適した方法です。
好きなタイミングで納付できる
スマホ決済であれば、インターネット環境があればいつでも納付できます。現金や納付書を税務署やコンビニ、金融機関に持っていく必要もありません。
納付する時に家族の情報も入力することで、家族分の支払いも可能です。
ただし、アプリがメンテナンスをしている時間帯は利用できません。そのため、厳密にいうといつでも納付できるわけではないことに注意が必要です。
抜かりなく納付するためには、使っているアプリのメンテナンスがいつ行われるのかもあらかじめ確認しておくと良いかもしれません。
事前の届け出がいらない
スマホ決済で納付する場合、事前の届け出も必要ありません。
専用のサイトにアクセスし、Pay払いの種類を選択したり、納付情報を入力したりするだけなので、非常に簡単です。
納付する税目や金額がわかる書類とインターネットにつながるスマートフォンがあれば、すぐに手続きできます。
ただし、Pay払いに使用するアプリのインストールやアカウントの登録、残高のチャージは必要不可欠です。どの支払方法を選択するかあらかじめ決めておくとスムーズに進められます。
推奨環境は、iOSがバージョン13.0以上・safari13.0以上、Androidがバージョン10以上・Chrome バージョン107以上となっています。
e-Taxで確定申告済みなら納付情報の入力を省略できる
すでにe-Taxで確定申告済みとなっている場合、納付情報の入力は省略できます。省略できる項目は住所や氏名、納付する税目、税額です。
確定申告書等作成コーナーから出力される納付用二次元コードを使用してアクセスした時も、納付情報を入力する必要がなくなります。
納税する際に入力する項目は地味に多いので面倒だと感じてしまう方もいます。しかし、確定申告が済んでいる場合はその手間を省けるので、メリットは大きいでしょう。
ポイントが付与される場合がある
スマホ決済で納付すると、ポイントが付与される場合もあります。選択した方法により、キャッシュバックやポイント還元といった恩恵を受けられます。
-
- PayPay:最大1%ポイント還元(国税のみ)
- d払い:最大0.5%ポイント還元(国税のみ)
- au PAY:最大2.0%ポイント還元
- LINE Pay:最大2.0%ポイント還元(地方税のみ)
- Amazon Pay:最大5.5%ポイント還元
- 楽天ペイ:最大2.5%ポイント還元
税金をスマホ決済する時の注意点
税金はスマホ決済で納付できますが、いくつか把握しておきたい注意点があります。最後にどのような注意点があるのかご紹介します。
納付金額の上限は30万円
スマホアプリ納付は、上限が30万円と定められています。そのため、30万円を超える場合はほかの納付方法を選ばなければいけません。
国税の納付方法は、ほかにも以下の5種類があります。
-
- 振替納税
- ダイレクト納付
- インターネットバンキング納付
- クレジットカード納付
- 現金納付
領収書が発行されない
スマホアプリ納付を選択すると、領収書は発行されません。領収書が必要となる場合は、納付書を使って金融機関や税務署の窓口で納付するようにしてください。
また、国税スマートフォン決済専用サイトで納付すると、その内容を後日確認することもできないので注意が必要です。
後日確認する必要がある場合は、以下の方法を活用してみてください。
・納付内容のダウンロード
納付手続き完了画面に表示される「納付内容をダウンロード」をタップすると、ダウンロードできます。
・納付手続完了メールの確認
「納付情報の入力」もしくは「納付情報確認」画面でメールアドレスを登録すると、納付手続完了メールが届き、内容を確認できます。
アプリの上限金額にも注意
Pay払いにはそれぞれ上限金額が設定されています。PayPayの場合だと過去24時間で最大50万円、過去30日間で200万円の支払い上限が設けられています。
あくまでも残高を使用した場合に限られますが注意しておいてください。また、au PAYは1日あたり50万円の支払い上限が設定されています。
上限に到達すると普段使いもできなくなってしまうので、注意しなければいけません。
ポイントが付与されないこともある
Pay払いをすれば必ずポイントが付与されるわけではありません。付与されるかどうかは、選択するPay払いによるためです。
利用を検討しているPay払いがどのような仕組みになっているのかあらかじめ確認しておけば、ポイントが付与されないことに不満を感じずに済みます。
ポイントをもらいたいのであれば、先ほど紹介した支払方法を選択するのがおすすめです。
まとめ・税金の納付はメリットが多いスマホ決済がおすすめ
税金を納付する方法は、多くのメリットを得られるスマホ決済がおすすめです。
スマホ決済であれば、法人税の支払いも可能となっているので、経営者も恩恵を受けられます。
窓口に足を運ぶ手間なども省けるため、わざわざ時間を作る必要もありません。
様々なスマホ決済がありますので、自分に合った決済方法を選んでください。
無料でご利用いただける「税金カレンダー」も是非あわせてご活用ください。詳細は上のバナーをクリック!
(編集:創業手帳編集部)