はじめての住民税申告|確定申告との違い?住民税の申告が必要な人は?住民税の還付って?

資金調達手帳

住民税の申告って必要?

(2017/12/28更新)

私たちが納めている「所得税」と「住民税」。これらの税金は、それぞれ毎年の所得から税額を計算しています。

年末調整や確定申告をしていない方の中には、自身の所得を報告するために「住民税の申告」をしなくてはならない人がいます。そこで今回は、住民税の仕組み、そして、住民税の申告について解説します。

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確定申告と住民税の申告は違う?

「住民税の申告」という言葉自体、あまり聞いたことがないという方も多くいると思います。

「確定申告はしたことあるけど、住民税の申告はしたことない。何か違いがあるの?」と思う方もいるでしょう。

確定申告とは、自身の所得を申告し所得税を支払うための手続きです。確定申告の際には税務署に届け出る必要がありますが、これは、所得税が「国税」のため、国に収める税金を管轄する税務署に提出しなければならないのです。

一方、住民税の申告は市役所の市民税課などに届け出る必要があります。これは、住民税が「地方税」のため、居住している自治体に提出しなければならないのです。

よって、確定申告と住民税の申告は目的そのものが違います。

ただし、どちらも提出する人の所得に対してかかる税金です。つまり、同じ情報を元に税金の計算をしているのです。

確定申告を行った場合は、その人の所得の情報が税務署から市町村へ送られ、それをもとに市町村が住民税の計算をしているという仕組みになっています。

したがって、確定申告をすれば自動的に住民税の申告をしたことになり、通常であればわざわざ住民税の申告をする必要はありません。

住民税の申告が必要な人

住民税の申告が必要な人は、確定申告や年末調整をしておらず、以下の場合に該当している人です。

  • 20万円以下の給与所得以外の所得がある人
  • 配偶者控除を受けるために年間103万円以下に給与所得を抑えているが、年間98万円以上の給与所得がある人
  • 退職などで年末調整をしていない給与所得者
  • 課税・非課税証明が必要となる人
  • 年金受給者の確定申告不要制度を利用した公的年金受給者のうち、年金以外の所得があった人

このなかでも特に気をつけたいのが「配偶者控除を受けるために年間103万円以下に給与所得を抑えているが、年間98万円以上の給与所得がある人」です。

実は、所得税は103万円からかかってきますが、住民税は98万円からかかってくるのです(所得税と住民税では、基礎控除額が38万円と33万円となっており、5万円の差があります)。
よく「103万円の壁」と言ったりしますが、該当する方は、住民税も踏まえて「98万円の壁」として考えておいた方が良さそうですね。

住民税の申告が不要な人

確定申告や年末調整をしており、上記の場合に該当しない人は住民税の申告は不要です。

私たちが支払っている「所得税」と「住民税」

住民税の申告のしかたを確認する前に、まずは、私たちが支払っている税金の基本をおさらいしましょう。

私たちが納めている主な税金には「所得税」「住民税」「消費税」などがあります。

所得税も住民税もどちらも所得に対してかかってくる税金ですが、課税対象期間に違いがあります。
所得税は「その年の所得」に対して課税されます。一方、住民税は「前年の所得」に対して課税されています。

極端な話ですが、今年が無収入だったとしても、前年に稼いでいたら住民税は支払わなければなりません。

住民税の計算方法

次に、住民税の計算について、詳しくみていきます。

住民税には「均等割額」と「所得割額」があります。
均等割額は、市町村税や道府県により決められている固定金額のことです。

市町村民税部分(特別区民税)の均等割は、一律で3500円(一部例外あり)、道府県民税部分(都民税)の均等割は、1500~2500円となっています。

所得割額は、基本的に一律10%(市町村民税6%、道府県民税4%)となっています。
この均等割額と所得割額を合算した金額が、その年の住民税額となります。

例えば、前年の所得が300万円、道府県民税部分(都民税)1500円の場合、は以下のような計算で住民税が算出できます。

A.300万円×10%=30万円
B.市町村民税部分(特別区民税):3500円
C.道府県民税部分(都民税):1500円

A+B+C=30万5000円

住民税の支払い方法

住民税の支払い方法には、特別徴収と普通徴収の2種類があります。

特別徴収

特別徴税は、6月から翌年の5月まで12回にわけて給料から天引きされるものです。天引きされた住民税は、事業主(会社)がまとめて納付してくれます。

一般的な会社員はこの方法で住民税を支払っています。

普通徴収

普通徴税は、給与ではない方法で所得を得ている人から住民税を徴収するものです。対象者は、個人事業主や年金生活者などです。

毎年5月中に、市町村から納税通知書と納付書が郵送されてきます。その納付書を使って、銀行振込やコンビニなどで住民税を支払うという形になります。

通常は4期に分けて支払ますが、4期分を一括して納付することもできます。

住民税申告のしかた

住民税の申告は、市役所の市民税課や、市税事務所の市民税担当窓口などに住民税申告書を提出することで行います。提出場所は自治体によって違うので、必ず自治体ホームページを確認してください。

住民税申告書は、窓口でもらう、または自治体ホームページからダウンロードしてご利用ください。

申告書のほか、申告に必要な書類には以下のようなものがあります。

  • 収支内訳書(農業所得、事業所得(営業、不動産等)のある人)
  • 源泉徴収票や給与支払者の支払証明書
  • 医療費、生命保険料などの各種控除証明書
  • 印鑑

住民税申告の提出期間は、確定申告同様2月16日〜3月15日です。対象になる方は、早めの準備を心がけましょう。

住民税でも還付が受けられる場合がある?

所得税の還付よりも珍しいケースになるので、あまり知られてはいませんが、実は、住民税でも還付が受けられる場合があります。

住民税は前年の所得から計算されるものですので、前年の所得申告に訂正があったときに還付・追納が発生します。所得申告に訂正が生じるケースとしては、「扶養控除の変更」や「医療費控除の漏れ」などがあります。

そのほか、年の途中で退職しており年末調整していない方なども、住民税の申告によって還付が受けられる可能性があります。

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(執筆:創業手帳編集部)

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