知っているようで知らない個人事業主について徹底解説!

創業手帳

法人との違いや必要な手続きなどを総まとめ

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(2018/06/15更新)

起業の形態や、働き方として「個人事業主」を選択したいと考えているあなた。
そもそも、個人事業主とはどんな存在なのか、説明できますか? 
法人との違いや、個人事業主がやるべき手続きについて「何となくはわかっているけど、今ひとつ自信がない」という方もいると思います。

この記事では、これから個人事業主になりたい方や、個人事業主として事業を始めた方向けに、個人事業主についてあらゆる情報をわかりやすくご紹介します。
この記事を読めば、個人事業主として起業するメリットや、やるべき手続きがすべて分かります。
効率的に情報収集して、浮いた時間をビジネスに充ててくださいね。

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個人事業主ってそもそもなに?

そもそも、「個人事業主」とはどんな立場なのでしょうか。まずは定義をおさえておきましょう。

個人事業主とは、株式会社などの法人を設立せず、文字通り「個人」で「事業」を営む人のこと。税務上で区分される働き方で、個人事業主となるためには、税務署に開業届を提出する必要があります。個人とはいえ、必ずしも1人で事業を営まなければならないわけではなく、従業員を雇うこともできます。

「個人」で働くというと、「フリーランス」や「自営業」というワードも思い浮かぶ方もいると思います。フリーランスとは、特定の企業や団体と雇用契約を結ばず、独立して仕事を請け負う働き方。自営業は、自ら事業を経営する働き方のことです。フリーランス・自営業は、個人事業主よりも言葉の意味としては幅が広く、法人を設立することもできます。つまり、フリーランスや自営業の人のうち、会社を設立していない人が個人事業主と言えます。

ちなみに、「法人」とは、「人間以外が法律上の権利義務の主体となることを認められたもの」という定義です。個人事業主とは、開業手続きや税務手続き、社会的信用の面で大きな違いがあります(詳細は後述)。

個人事業主のメリット

起業する際に悩むのが、この「個人事業主にするか」「法人として起業するか」ということではないでしょうか。個人事業主を選択することには、法人に比べて以下のようなメリットがあります。

  • 手間とコストを掛けず、すぐに起業できる
  • 経理作業がシンプルで、自分でも対応できる
  • 屋号で銀行口座を解説できる
  • 経費として計上できる接待費の上限がない

一方、個人事業主を選ぶときの法人に比べた際のデメリットは、次のものが挙げられます。

  • 節税につながる仕組みが少ない
  • 経営者に「給料」を支払えない
  • 社会的信用度が法人と比べると低い
  • 個人の財産を守れない

個人事業主が必要な手続き

個人事業主と法人の違いを表にまとめてみました。

個人事業主 法人(株式会社の場合)
設立コスト(法定費用) なし 25万~30万
会計処理 比較的容易。個人で対応可能 煩雑。税理士へ依頼する可能性が高い
維持コスト 赤字の場合は課税なし 赤字でも毎年7万円は税金が発生
節税 経費計上できるものが少ない 経費計上できる項目が多い(経営者の給与、生命保険料など)
赤字の繰越 最長3年 最長9年
社会的信用度 低い 高い

法人と個人事業主の違いについては、以下の記事で詳しく紹介しています。どちらにすべきか迷っている場合などの参考にしてください。

法人とは?個人事業との違いや、向いているケースを解説します!

個人事業主が必要な手続きについて

個人事業主としてビジネスを始めるには、開業や税務処理について手続きが必要になります。ここでは、個人事業主がやるべき手続きについて、見ていきましょう。

開業届の提出

先述したように、個人事業主として事業を始めるときには、税務署に「開業届」を提出する必要があります。節税効果の高い「青色申告」をしたい場合は、開業届とともに「青色申告承認申請書」も提出するようにしましょう。

詳しい開業届の書き方と提出の際の注意点については、以下の記事で確認してください。

5分で作成完了!開業届の書き方と税務署に提出する際の注意点

税金に関する手続き

個人事業主は、1年ごとの所得(1月~12月でひと区切り)について、翌年3月15日までの間に確定申告をしなくてはなりません。この際、「白色申告」「青色申告」が選べるのですが、節税の観点から見て「青色申告」を選択するのがオススメ。青色申告を選択すると、それだけで65万円の控除を受けられるのです(白色控除は10万円)。

控除とは、利益(所得)とは見なされず、利益(所得)から差し引かれる金額のこと。所得税・住民税・国民健康保険税などの税金は、利益(所得)の総額に対してかかるので、実質的に支払う税金が少なくて済むことになるのでお得です。 

また、個人事業主の確定申告の際は、「節税できるもの」を上手に活用するのがポイント。例えば、

  • 家賃や水道光熱費の一部
  • 通信費の一部
  • 接待費
  • 勉強のための資料代

などを経費に計上することができます。経費に計上する額が増えると、それだけ利益(所得)が低くなり、この場合も納めるべき税金が少なくて済みます。

個人事業主の確定申告に関する詳細は、以下の記事を参考にしてください。

単式簿記と複式簿記の違い。青色申告・白色申告はどっちで行う?

個人事業主も必ず得する「青色申告特別控除」とは?

個人事業主から法人に「法人成り」したいと考えたら

個人事業主として事業を始め、あるタイミングで法人化することもできます。これを「法人成り」と呼びます。

すでに、個人事業主と法人の違いを述べたとおり、法人成りの大きなメリットは、法人になると、開業や維持にコストは掛かるが「節税の幅が大きくなる」という点です。つまり、コストよりも節税メリットが大きくなる境界を見極めれば、法人成りしたほうがお得と言えるのです。

一般的には、利益が500万円を超えたくらいをめどに検討するのがよいとされています。
悩んだ場合は、税理士に相談するのもひとつの方法です。法人成りの手続きについては、以下の記事をご覧ください。

個人事業主が「法人成り」をする5つのメリットと手続きについて解説!

まとめ

新たな事業のスタートとして、「個人事業主」という働き方を選ぶには、さまざまなメリットがあることがおわかりいただけたと思います。

ビジネスだけでなく、開業や税金についての手続きも必要になりますが、この記事をはじめとして効率的に情報収集することで、手間は大いに削減できるはずです。

(執筆:創業手帳編集部)

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