【TechCrunch Tokyo 2017速報レポ】最新のFintech事情はどうなってる?

event


国内外のスタートアップ・重要企業が多数登壇する大型テックイベント「TechCrunch Tokyo 2017」。その初日が、11月16日に開催されました。今回は、急速に発展しているブロックチェーン・fintech業界に関わる企業3社のスピーチをご紹介します。

バンク 光本勇介氏


みなさんは「CASH」というサービスをご存知ですか?
「目の前のアイテムを瞬間的にキャッシュに変えられるアプリ」というもので、2017年6月に開始したサービスです。開始直後から想像以上の利用があり、わずか16時間で一時停止に至ったことでも知られています。

そんな話題のサービスを提供したのが、株式会社バンクの光本勇介氏。
バンクだけでなく、様々な企業を立ち上げたシリアルアントレプレナー(連続起業家)でもある光本氏が、「CASH」の現状やこれからのビジネスについてスピーチしました。

「6月に一時停止した「CASH」は、8月23日に再開しました。二次流通の分野は発展すると感じましたので、もっと活性化できればと思っています。実は、正直なところ、「CASH」のようなビジネスは他の企業でも真似できると思います。なので、今後考えている事業も含めて、今まで培ったデータやUI、その他思いつく限りのことに気を抜かずにやっていきたいですね」

Blockstream サムソン・モウ氏


Blockstreamという企業は、ビットコインのルールを構成する「Bitcoin Core」の主要開発者が所属しているスタートアップ企業です。
今回登壇したのは、CSO サムソン・モウ氏。ビットコイン・ブロックチェーンの変化の渦中にいながらも、明るい未来を信じ、積極的に活動しています。
そんなサムソン・モウ氏が語ってくれたのは、「ブロックチェーンのこれから」についてでした。

「ブロックチェーンは、金融・株式投資・海外との取引などで、従来のシステムより有効に利用することができます。言わば、Appleのようなパワフルなテクノロジーです。私たちはビットコインを取り巻く変化のなかにいますが、従来のシステムを再構築できるこの技術をうまく利用することによって、これからのビジネスに明るい未来が来ると信じています。」

TransferWise ターヴェット・ヒンリクス氏


最後にご紹介するのは、TransferWiseのターヴェット・ヒンリクス氏。

Skypeの第一号社員だったターヴェット氏ですが、起業の理由は「国際送金のシステムがあまりにもイケていないから」というもの。自身の経験から生まれた国際送金サービスは、今や59カ国、約100万人が使うサービスに成長し、Fintechユニコーンの仲間入りを果たしました。
そんなターヴェット氏ですが、SkypeやTransferWiseでの経験をもとに、成長する企業の共通点をこう語っていました。

「成長する企業の共通点は3つあります。1つ目は「本当に大きな問題を解決することができる」ということ。自分が問題に感じたものが、周りはどう見ているのかを調査する必要があります。2つ目は「現在世に出ている製品の10倍良いものを作る」ということ。全体的に、ではなく、自分たちが注力した一点だけでも良いです。3つ目は「なんでも迅速に行う」ということ。人はすぐに模倣します。その流れに飲み込まれないように、自分自身に投資をしてください」

Fintechは伝統を一変する可能性を秘めている

三者三様のスピーチでしたが、共通して感じたのは「伝統的な分野・解決できないと思われていた問題に、システムを利用できる可能性がある」ということでした。
ブロックチェーン・Fintechといった新たな技術は、ある意味、今あるシステムを再構築できる技術かもしれませんね。

カテゴリ イベント
関連タグ Fintech ビットコイン
創業手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
法人の印鑑証明書の取り方 | 手数料は?どこで?郵送は可能?
有限会社とは?なぜもう設立できないのか?
【起業準備】会社設立前に絶対にやるべき10のアクションリスト
【2025年版】会社設立のやること・流れ・費用をチェックリストで完全解説
酒類販売業免許とは?お酒の販売には免許が必要!飲食店開業のための酒販免許取得を専門家が解説
小規模企業共済サムネイル
小規模企業共済とは?危ない?潰れる?加入手続きから解約方法、メリット・デメリットまで徹底解説!

イベントの創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

AIファイナンスの「H.I.F.」がAI定性与信審査技術を活用した敷金保証事業を開始
2022年5月19日、H.I.F.株式会社は、AI定性与信審査技術を活用した敷金保証事業を開始することを発表しました。 今回発表した、AI定性与信審査技術を活用した敷金保証事業は、H.I.F.が敷金を…
【8月20日】起業家むけ「気になるニュース」まとめ
8月20日のニュースの中から、起業家がチェックしておきたいニュースをまとめました。 有報のAI分析進む 上場企業が公表する有価証券報告書(事業概要・設備情報・営業状況・財務諸表などが記載されている報告…
「H.I.F.」が「ファブリカコミュニケーションズ」と中古車購入におけるAIを活用した与信システム事業化に向けた基本合意・トライアル開始
2022年6月16日、H.I.F.株式会社は、株式会社ファブリカコミュニケーションズと、両社のリソースを活用し中古車購入におけるAIを活用した新たな与信サービスの提供に向けた協議・検討を行うことで基本…
QRコード決済・無料送金アプリ運営の「pring」が12.8億円調達!
平成30年11月5日、株式会社pringは、総額12億8,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 手数料0円で送金・QRコード決済ができるアプリ「pring(プリン)」を開発・提供していま…
カードレス決済「Paidy」の運営元が60億円調達!
株式会社Paidyは、総額5,500万ドル(約60億円)の資金調達を実施したことを発表しました。 引受先は、伊藤忠商事や、ゴールドマン・サックスなどです。 事前登録不要・カードレスのオンライン決済サー…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 ファウンダー 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集