都内中小企業6団体が「価格転嫁推進東京大会」を初開催

tips

2024年2月4日、東京商工会議所(小林健会頭)、東京都商工会議所連合会(小林健会長)、東京都商工会連合会(山下真一会長)、東京都中小企業団体中央会(會津健会長)、東京都商店街振興組合連合会(山田昇理事長)、東京都商店街連合会(山田昇会長)の都内中小企業6団体共催で、価格転嫁推進東京大会を初めて開催し、共同宣言を決議したことを発表しました。

この大会には、各団体の代表・会員企業・団体など522名が出席しました。

大会最後に決議された共同宣言では、価格転嫁の促進、中小企業の稼ぐ力強化により、経済の持続的な成長につなげるため、価格交渉をはじめとする中小企業自らの積極的な取り組みや、パートナーシップ構築宣言の意義浸透など各団体による取り組みをそれぞれ盛り込みました。

中小企業・小規模事業者の取り組み

・コスト上昇分の価格転嫁に向けて、発注者との価格交渉を積極的に実施します。
・価格交渉にあたり、コストの変動をデータ、資料を通じて取引先へ明示するなど発注者の理解醸成を図ります。
・価格転嫁が円滑に進むよう、付加価値向上に取り組み、競争力強化に努めるとともに、生産性向上に取り組みます。

主催中小企業6団体の取り組み

・「パートナーシップ構築宣言」の理念・意義の理解促進を図り、未宣言企業への取り組みを推進します。
・価格転嫁に関する情報を共有し、相互に発信します。
・価格転嫁に対する最終消費者への理解促進に向けて、官民で連携して取り組みます。
・価格転嫁、生産性向上に取り組む中小企業・小規模事業者をサポートします。


価格転嫁とは、企業が仕入れコストやサービス提供にかかる費用の変動を、販売価格に適切に反映させることを指します。とくに近年、エネルギー価格の上昇、物価高騰、歴史的な円安といった要因が経済全体に影響を及ぼしており、企業が適切に価格転嫁を行うことは、事業継続のために欠かせない戦略となっています。

しかし、中小企業の多くは取引関係において立場が弱く、仕入れコストの上昇分を十分に転嫁できず、利益を圧迫されるケースが少なくありません。日本国内の企業の99.7%を中小企業が占めており、従業員数では全体の約7割に達するため、中小企業の経営環境の悪化は、日本経済全体にも大きな影響を及ぼします。

こうした状況を受け、国や自治体、公的機関、業界団体などが、中小企業の適正な価格転嫁を支援する取り組みを進めています。価格交渉の環境整備や、公正な取引の確保に向けたルール策定などがその一例です。

創業手帳では起業を目指す方などを対象に無料で専門家の紹介を行っています。起業にあたって不安や相談したいことなどがある起業家の方はぜひご活用ください。

また、起業家や専門家の生の声をもとに記事化した起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」や、「資金調達手帳」も無料で送付しております。ぜひご活用ください。

さらに、「創業予定日」を起点に1年前から1年後まで、「今やるべきこと」をカテゴリ別×時系列で追える便利なツール「創業カレンダー」も無料でお送りしています。

カテゴリ トレンド
関連タグ 価格転嫁 東京商工会議所 東京都
詳細はこちら

価格転嫁推進東京大会における都内中小企業6団体連名による共同宣言について

創業手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
有限会社とは?なぜもう設立できないのか?
起業の仕方サムネイル
起業の6ステップ。素人でも失敗しない起業の仕方を大解剖。起業の専門家が体験とデータで解説。
法人の印鑑証明書の取り方 | 手数料は?どこで?郵送は可能?
起業するには何から始める?ゼロからできる起業のやり方【5ステップ解説】
【2025年最新版】合同会社と株式会社の違いを徹底比較!メリット・デメリットや選び方をわかりやすく解説
一人会社と個人事業主の違いとは。一人でも法人にするメリット・デメリット

トレンドの創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

中小企業の技術とデザインをつなげる「東京ビジネスデザインアワード」テーマへの新商品・用途開発案を募集
東京都「東京ビジネスデザインアワード」令和7年度テーマへの新商品・用途開発案を募集開始しました。 中小企業とデザイナーとの協働を目的とした企画提案型デザインコンペティション、「東京ビジネスデザインアワ…
【東京都】「展示会出展助成プラス」
公益財団法人東京都中小企業振興公社令和7年度「展示会出展助成プラス」のご案内です。 BtoBの展示会への出展費用等を助成します。 対象者 以下のすべての要件を満たす者。 ・中小企業基本法が規定する中小…
【東京都】令和7年度「中小企業デジタルツール導入促進支援事業」【最大100万円助成】
公益財団法人東京都中小企業振興公社 令和7年度「中小企業デジタルツール導入促進支援事業」のご案内です。 デジタルツールの導入を支援します。 対象 都内中小企業者等(会社・個人事業主・中小企業団体) 支…
令和8年度「東京都トライアル発注認定制度」エントリー受付開始(募集期間:9/10~10/9)
令和8年度「東京都トライアル発注認定制度(新事業分野開拓者認定制度)」のご案内です。 都内中小企業者の新規性の高い優れた新商品及び新役務(サービス)の普及を支援するため、東京都が新商品等を認定してPR…
【11/6開催】特別講演会「外国人を自社顧客にする方法について」
東京商工会議所は、特別講演会「外国人を自社顧客にする方法について」の開催を発表しました。 「新型コロナが5類に移行した後、訪日外国人(インバウンド)の数は回復傾向が続いています。ただ、外国人とどう関わ…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 ファウンダー 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集