給与支払報告書って?平成30年度(29年分)の提出期限・書き方まとめ

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給与支払報告書を正しく提出しよう

給与支払報告書

(2017/11/24更新)

給与関係の事務作業で作成する「給与支払報告書」。年末調整が終わったあとも、法定調書の1つとして作成が必要です。

今回は、初めて年末調整を迎える起業家のために、「給与支払報告書」について、書類の説明や書き方、提出期限などをまとめてご紹介します。

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給与支払報告書とは

給与支払報告書とは、従業員に給与を支払った場合、給与を支払った事業所が従業員の住んでいる市区町村に提出する書類のことです。
給与支払報告書の提出によって、住民税額が決定します。

前年1月1日時点で在籍している従業員全員分の書類を作成し、1月31日までに提出する必要があります。
例えば、平成29年1月~12月の給与について、平成29年1月1日に在籍している全員を対象として、平成30年1月31日までに提出する、ということです。

給与支払報告書を構成する2つの書類

給与支払報告書は、「個人別明細」「総括表」の2種類の書類から構成されています。

「個人別明細」とは、給与支払いを受ける従業員個人の情報が書かれている書面です。源泉徴収票と同じく、従業員の氏名、住所、生年月日、個人番号、給与額、保険料の控除額などが記載されます。

「総括表」は、その市区町村に提出する個人別明細の取りまとめ表で、提出する際、書類の拍子の役割を果たします。
総括表には、その市区町村に何人分の個人別明細を提出したか、退職した人の有無、特別徴収・普通徴収※の人数などが記載されます。
よって、従業員が住んでいる市区町村の数だけ、総括表を作成する必要があります。

「給与支払報告書」を作成する際には、人数分の個人別明細書と、自治体数分の総括表を用意しなければなりません。

※特別徴収:給与から天引きして住民税を支払うこと
※普通徴収:2ヶ所以上で収入があるなど、個人で確定申告をする場合に使われる

給与支払報告書と源泉徴収票の違い

給与支払報告書の「個人別明細」と、「源泉徴収票」にかかれている内容はほぼ同じです。大きく違うのは、書類の提出先と書類の目的です。

個人別明細は、「住民税と国民健康保険の計算」のために「市区町村」に提出します。
一方、源泉徴収票は、「所得税を納めているという証明」のために、「税務署」に提出します。

給与支払報告書の提出対象となる人

給与支払報告書を提出する対象となるのは、前年1月1日~12月31日のうちに給与を支払った全員です。
新しく雇用したばかりで、12月に1度だけ給与を支払った人も、年の途中で退職した人も、すべて提出対象となります。

退職者の給与支払報告書を提出するときの注意点

先述の通り、基本的には、年の途中で退職した人についても給与支払報告書を提出しなくてはなりません。在職者の場合は、提出する年の1月1日時点で住んでいる自治体が提出先となりますが、退職者の場合は、退職日時点で住んでいる自治体に提出します。

ただし、前年中に退職した人の中で、給与の支払額が30万円以内の人については、個人別明細書の提出義務が免除されます。

提出期限

給与支払報告書の提出期日は、例年1月31日です。31日が土日祝日の場合は、翌平日が期日です。
平成30年(2018年)に関しては、1月31日(水)までに、平成29年1月1日~12月31日の給与支払いについて各市区町村に提出することになります。

年末調整が終わってすぐに給与支払報告書の準備に取り掛かれば、余裕を持って間に合う期日です。
もし、提出が遅れてしまうと、通常は12ヶ月に分けて支払っている住民税が「11分割」「10分割」という配分になります。毎月支払う税額(天引きされる額)が増えて従業員に迷惑がかかるので、かならず期日は守りましょう。

給与支払報告書の書き方

ここでは、給与支払報告書を書く上で注意すべきポイントをご紹介します。毎年要項が微調整されますので、作成の際は各自治体の指示に従いましょう。

個人別明細書の書き方

個人番号の導入により、29年度分から様式が変わっていますので、新様式で書くようにしてください。

「支払金額」「源泉徴収税額」「控除対象配偶者」「社会保険料等の金額」「生命保険料の控除額」「地震保険料の控除額」などの記載内容については、源泉徴収票の内容に準じます。

参考>>[平成29年版「給与所得の源泉徴収票」エクセル・e-Taxでの書き方・作成方法]

源泉徴収票にプラスして記載する内容と、注意すべき点は以下の通りです。

  • 給与支払いを受けている人の住所は、平成30年1月1日時点のものを記載する。
  • 控除対象配偶者・扶養親族がいる場合は、氏名・フリガナ・個人番号を記載する。
  • 16歳未満扶養親族がいる場合も、氏名・フリガナ・個人番号を記載する。

総括表の書き方

総括表は、原則として市区町村から送付されるものに記入して返送します。
自治体によって様式が多少異なりますが、記載すべき内容はほぼ同じです。提出する個人別明細書の大枠をまとめるのが役割の書類なので、以下のポイントをおさえれば作成は難しくありません。

  • 法人番号(個人事業主の場合は、個人番号)を記入する。
  • 「提出区分」は、原則として「年間分」。退職者分のみを提出する場合は、「退職者分」に○をつける。
  • 「事業種目」は、事業の内容を簡単に記入する。サービス業、建設業、不動産仲介業など。
  • 「受給者総人数」は、給与を支払っているすべての人数(個人別明細を作成した人数)を記載する。
  • 「報告人員」は、その市区町村に個人別明細書を提出する対象の人数を記入する。

自治体によっては、特別徴収と普通徴収の人数の記載が求められる場合もあります。普通徴収対象者がいる場合は、理由書の作成も必要です。

提出場所・提出方法

給与支払報告書を提出する自治体は、従業員が1月1日に住んでいるところです。平成30年に提出する給与支払報告書の場合(平成29年分)は、従業員が平成30年1月1日時点で居住している自治体に提出します。

提出方法としては、「窓口持参」「郵送」「eLTAX(エルタックス)を利用した電子申請」の3つあります。

窓口持参

該当する自治体の市民税課(自治体により名称は異なります)に直接持参し、提出します。

提出する書類は、上から

  • 「総括表」
  • 「特別徴収分の給与支払報告書」
  • 「普通徴収切替理由書兼仕切書(※1)」
  • 「普通徴収分の給与支払報告書(人数分)」
  • 「番号確認書類」
  • 「身元確認書類(個人事業主の場合のみ ※2)」

の順に重ねます。

給与支払報告書は、1人につき1枚でよい自治体と、2枚提出が必要な自治体があります。提出前に確認しましょう。

※1:特別徴収のみの場合は、普通徴収切替理由書兼仕切書の提出は不要です。様式は、自治体ホームページからダウンロードできます。

※2:給与支払報告者が個人事業主の場合は、個人番号の確認と、運転免許証などによる本人確認が必要となります。

郵送

該当する自治体の市民税課(自治体により名称は異なります)宛に郵送します。書類の準備方法や注意点は、窓口持参の場合と同じです。

郵便事情等も考慮して、期限に余裕を持って送付するようにしましょう。

eLTAXでの電子申請

あらかじめ届け出を行うと、電子申請で完了させることができます。作成したcsvファイルをアップロードするだけなので、煩雑な事務作業の手間が省けます。

従業員の数が増えてきたら、総務作業の効率化のために導入を検討してはいかがでしょうか。

手続きの詳細はeLTAXホームページで確認してください。

まとめ

経理を担当する人にとって、年末調整と給与支払報告書の提出は、年間の中でも大きな仕事です。あらかじめ内容を理解し、スムーズに進められるように準備しましょう。

経営者も従業員も役立つ「年末調整のしかた」「年末調整の書き方」
年末調整のやり方が丸わかり!書き方、計算方法、注意点などを解説【平成29年版】

(編集:創業手帳編集部)

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