注目のスタートアップ

医療キャッシュレス決済アプリ「玉円ペイ」を提供する「アガティカ」が4580万円調達

company

2025年2月5日、株式会社アガティカは、総額4580万円の資金調達を実施したことを発表しました。

アガティカは、医療キャッシュレス決済アプリ「玉円ペイ」を提供しています。

簡単な操作でQRコード決済を可能にするアプリです。基本決済手数料0%(月決済額8万円まで)で導入コストを抑えています。

また、ポイント機能により、顧客満足度の向上とキャッシュレス決済の利用促進を図っています。

今回の資金は、「玉円ペイ」の機能拡充、加盟店拡大、医療DXを推進する新規サービス開発に充当する予定です。


日本では、クレジットカードに加え、電子マネーやQRコード決済など、さまざまなキャッシュレス決済の選択肢が広がっています。

かつては、現金の信頼性の高さやATMの普及・利便性のため、キャッシュレス決済の普及は限定的でした。しかし、新型コロナウイルスの流行を機に状況が一変しました。感染リスクを減らすため、店頭での待ち時間短縮や接触回避の手段としてキャッシュレス決済が促進され、利用者が増加しました。

経済産業省によると、2023年のキャッシュレス決済比率は39.3%(126.7兆円)に達しており、2012年の15.1%から大幅に伸びています。

事業者にとってキャッシュレス決済は、レジ業務の効率化、売上管理の効率化といったメリットをもたらします。一方で、初期費用がかかる、決済手数料が発生するというデメリットもあります。

医療機関におけるキャッシュレス決済は利用者のニーズが高いのですが、一方で全体の比率と比較しても医療機関のキャッシュレス決済比率は小さく(2018年度で7.3%、全体は24.1%)、普及に課題を抱えています。

医療機関においてキャッシュレス決済が普及しない主な要因として決済手数料がかかり、小規模な医療機関では経営を圧迫してしまうことがあげられます。

アガティカはこのような背景のもと、初期費用完全無料・業界最安の決済手数料を特徴としたキャッシュレス決済アプリ「玉円ペイ」を展開し、医療機関におけるキャッシュレス決済の普及に貢献しています。

株式会社アガティカのコメント

このニュースを受けまして、株式会社アガティカ 代表取締役社長 藤井佑機氏よりコメントが届きました。

藤井佑機(ふじい・ゆうき)
株式会社アガティカ 代表取締役社長CEO
2015年 東京大学卒業、同年に株式会社日本経済新聞社に入社。経済部記者として日本銀行の金融政策や金融市場、フィンテック企業等を取材。
2019年 株式会社マネーフォワードに転職し、エンジニアとして会計ソフト開発・運用業務に携わる。
2022年 山口大学医学部医学科に学士編入、同年株式会社アガティカ設立。
2024年11月 医療機関向けのキャッシュレス決済アプリ「玉円ペイ」リリース。

・今回の資金調達の目的は何ですか?

調達した資金で、医療のDX化に寄与する新規サービス開発や営業・広告宣伝・採用を進めることが目的です。

・今後の展望を教えてください。

玉円ペイは医療のキャッシュレス化を進める決済アプリですが、今後はテクノロジーにより患者さんと医療機関を繋ぐ新たな機能を追加し、医療DXを実現するアプリへ進化させたいと考えております。

・読者へのメッセージをお願いします。

医療はまだまだキャッシュレス化・DX化が遅れている業界で、患者さんも不便を感じる機会が多いと思います。弊社は現役医学生が代表を務めるスタートアップとして、テクノロジーの力で医療のキャッシュレス化・DX化を進め、持続可能な医療に貢献していきます。

企業の成長には戦略的な資金調達や、シナジーの見込める企業との提携が重要です。シリーズ累計発行部数250万部を突破した起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、VCから出資を受けるためのノウハウや、融資を受けるためのノウハウなど詳しく解説しています。

読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ 有望企業
関連タグ BtoB QRコード アガティカ アプリ キャッシュレス決済 クリニック 医療 医療DX 医療機関 手数料 株式会社 決済 玉円ペイ 病院 資金調達
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
あなたの会社に合った補助金・助成金がすぐわかる!自動マッチングツールを導入しよう
持続化給付金の申請開始!最大200万円給付で事業を下支えー概要やポイントは?
家族を従業員にする4つのメリットと注意するべきポイント
企業組合とは?設立方法とメリット・デメリットを紹介
NPO法人設立サムネイル
【保存版】NPO法人の設立は難しい?メリットや設立費用、条件など徹底解説
【2025年最新】東京都の創業・起業者支援「創業助成金(創業助成事業)」について解説

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

キャッシュレス決済+ドア解錠機能を搭載した指輪型ウェアラブルデバイス展開の「EVERING」が10億円超調達
2022年5月31日、株式会社EVERINGは、10億円超の資金調達を実施したことを発表しました。 EVERINGは、キャッシュレス決済+ドア解錠機能を搭載した指輪型ウェアラブルデバイス「EVERIN…
ファッションレンタルサービス運営の「collEco」が7,000万円調達
2022年3月9日、collEco株式会社は、総額約7,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 ファッションレンタルサービス「collEco(コレコ)」を運営しています。 PC・スマートフ…
ゲームパブリッシャーの「イザナギゲームズ」が4.3億円調達 中国の「ビリビリグループ」と業務提携
2022年2月8日、株式会社イザナギゲームズは、総額4億2,980万円の資金調達を実施したことを発表しました。 また、中国のHODE HK Limited(ビリビリグループ)と業務提携契約を締結したこ…
代理店連携管理クラウド「PartnerSuccess」提供の「パートナーサクセス」が2.2億円調達
2022年9月14日、パートナーサクセス株式会社は、総額2億2,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 パートナーサクセスは、代理店連携管理クラウド(PRM)「PartnerSuccess…
こだわり生産者が集うオンライン直売所「食べチョク」運営の「ビビッドガーデン」が6億円調達
2020年8月5日、株式会社ビビッドガーデンは、総額6億円の資金調達を実施したことを発表しました。 こだわり生産者が集うオンライン直売所「食べチョク」を運営しています。 こだわりを持つ生産者から、直接…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 代表取締役 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集