注目のスタートアップ

植物のゲノム編集プラットフォーム技術によりスピーディな種苗開発を実現する「グランドグリーン」が6.5億円調達

company

2024年6月21日、グランドグリーン株式会社は、総額約6億5,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。

グランドグリーンは、環境負荷の低い種苗や迅速な種苗開発を実現するためのゲノム編集技術の研究開発とその技術標準化に取り組んでいます。

植物のゲノム編集プラットフォーム技術(Gene App、3GE)を開発し、トマトを始めとした10種類以上の作物において、実用品種へのゲノム編集技術適用の実証に成功しています。

現在は、この技術を用いた新品種開発をパートナー企業と連携して積極的に行っています。

今回の資金は、組織体制の強化、研究開発機能の増強に充当します。


品種改良は、生物の遺伝子変化を利用して目的に適した品種を選別する技術です。現代では、異なる品種を掛け合わせて目的の性質を持つ品種を作り出す手法として発展しています。

新品種は、その美味しさを向上させるため以外にも、過酷な環境に耐えたり、より収量を向上させたりなど、農業の効率化にとっても重要な要素となっています。

しかし、品種改良には5年から10年ほどの長い時間と膨大なコストが必要であり、この効率化が求められています。

この課題を解決するものとしてゲノム編集技術が注目されています。

現在実用化が進んでいるのは、酵素を用いてゲノムの特定部位を切断し、突然変異を人工的に引き起こすというゲノム編集技術です。これによって高頻度で突然変異を起こすことができるため、品種改良の効率が飛躍的に向上します。

ゲノム編集は遺伝子操作の一種として遺伝子組換えと混同されることがありますが、両者には大きな違いがあります。遺伝子組換えは別の生物の遺伝子を導入するのに対し、ゲノム編集はゲノムを切断して突然変異を引き起こし、その生物のもともとの性質を変化させる技術です。これは自然界でも当たり前のように起こっている現象です。したがって、安全性もそれらと同程度であると考えられています。

事業の成長には資金調達や、シナジーの見込める企業との事業連携が重要です。シリーズ累計発行部数200万部を突破した起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、VCから出資を受けるためのノウハウなど、創業期の資金調達について詳しく解説しています。

読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ 有望企業
関連タグ 3GE BtoB gene App アグリバイオ グランドグリーン ゲノム ゲノム編集 バイオテクノロジー プラットフォーム技術 作物 名古屋大学 品種 品種改良 株式会社 植物 生物 研究開発 種苗 資金調達 農業 遺伝子
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
【2025年版】補助金・助成金を活用しよう!起業・創業・開業に役立つ14選の制度
普通の人が起業するには。起業の成功に大切な5ステップを創業手帳の大久保が解説!
法人成りとは?個人事業主が「法人化」をするメリット・デメリットや手続きなどを解説!
一般社団法人設立サムネイル
一般社団法人設立の完全ガイド|設立の流れ・メリット・手続き一覧など徹底解説!
小規模企業共済サムネイル
小規模企業共済とは?危ない?潰れる?加入手続きから解約方法、メリット・デメリットまで徹底解説!
酒類販売業免許とは?お酒の販売には免許が必要!飲食店開業のための酒販免許取得を専門家が解説

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

医療ヘルスケア情報のオンラインファクトチェックサービス「メディコレWEB」提供の「メディコレ」が1億円調達
2022年4月4日、株式会社メディコレは、総額1億円の資金調達を実施したことを発表しました。 メディコレは、医療ヘルスケア情報のためのオンラインファクトチェックサービス「メディコレWEB」を提供してい…
インフルエンサーを通じた音楽プロモーションサービス「Meme」運営の「BabyJam」が3,000万円調達
2022年5月20日、スタートアップスタジオのStudio ENTRE株式会社は、スタジオ発のサービス「Meme」を運営する株式会社BabyJamが総額3,000万円の資金調達を実施したことを発表しま…
ECマネジメントプラットフォーム「AnyX」などを展開する「AnyMind Group」が50億円調達
2022年7月19日、AnyMind Group株式会社は、総額約50億円の資金調達を実施したことを発表しました。 AnyMind Groupは、以下の2つの事業を展開しています。 ・メディア・ブラン…
デジタルファブリケーション技術を活用した建築設計事業などを手掛ける「VUILD」が1.4億円調達
2022年7月29日、VUILD株式会社は、総額約1億4,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 引受先は、コクヨ株式会社、小豆島ヘルシーランド株式会社、株式会社スピーディ、野原ホールディ…
アート管理サブスクリプションサービス「美術倉庫」運営の「between the arts」が1.89億円調達
2021年10月28日、株式会社between the artsは、総額1億8,900万円の資金調達を実施したことを発表しました。 また、Shinwa Wise Holdings株式会社との資本業務提…

大久保の視点

日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
「JX Live! 2024」JX Awards大賞はNYでイチゴが大ヒットの古賀大貴さん(Oishii Farm 代表)
2024年10月9日、虎ノ門ヒルズフォーラムにて、「JX Live! 2024」が新経済連盟主催で行われました。 「JX Live!」は、「JX(Japan…
(2024/10/9)
創業手帳 代表取締役 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集